(本頁は「晩夏の鳥海山・祓川から。2」の続きです。)
康新道は山岳風景が素晴らしい。
ここから望む岩だらけの鳥海山は迫力満点だ。
ツートップ、七高山(左)と新山。横並び写真。
七高山(2229m)。外輪山の最高峰。
新山(2236m)。馬蹄形カルデラの南端に生じた中央火口丘。
鳥海山ツートップの縦構図写真。
縦構図。七高山のみ。 新山のみ。
この場所からの鳥海山は、晴天の時は逆光気味となり、真っ黒にしか写らない。
また雲も湧きやすい。
この日は高曇り、マイルドな光線で私の居る間に雲はほとんど湧かなかった。
よって山肌の色や細部までよく見えた。こういう日は極めて珍しいと思う。
眼下に広がる北面のカルデラ底や対岸に聳える稲倉岳の眺めも素晴らしい。
北側の馬蹄形カルデラと稲倉岳。左奥に浮かぶのは飛島。
稲倉岳
扇子森と稲倉岳
御田ヶ原や扇子森付近はマイルドな姿だ。
北側を望む。
馬蹄形カルデラ北東壁
チョウカイフスマは鳥海山の固有種であり、シンボルとも言える。
この花は鉾立や滝の小屋コースでは2000mを越える高さまで登ってやっと見ることが出来る。
よって典型的な高嶺の花だが、康新道ではずっと低所から見ることが出来る。
その地の標高は1750m、カルデラ壁付近に大群生が有る。
この場所は祓川駐車場から、足の早い人ならば二時間ちょっとで到達出来る。
御浜の秘密の場所と並んで低く、到達しやすい場所と言えるが、
群生の規模は康新道の方が遥かに大きく、見ごたえが有る。
しかしそこは足場の不安定な崖地であり、滑落したら、ハイそれまでよ♪
なので、慎重に慎重を重ねて観察しよう。
チョウカイフスマ群生
康新道では高嶺の花イワギキョウやイワブクロも低所で大量に見られる。
今回、どちらの花もピークは過ぎていたが、咲き残りをいくつか撮ってみた。
イワギキョウと紅葉しかけたホソバイワベンケイ
イワギキョウ単体
イワギキョウの小群生
イワブクロ
チョウカイフスマ、イワギキョウ、イワブクロの三種混合。
稜線の岩場に多い種類を追加。
ホソバイワベンケイ シラネニンジン(稜線タイプ)
イワウメ。ホソバイワベンケイ、シラネニンジンも一緒に生えている。
今回の鳥海山は前回(7月31日)と較べるとタイヘン涼しく、熱中症リスクも低かったので、
足弱の私でも七高山山頂までスイスイ行けそうな雰囲気だった。
しかし花の撮影で既に大量の時間を消費していたので、山頂は諦め、
高嶺の花御三家(チョウカイフスマ、イワギキョウ、イワブクロ)の撮影を最後に下山した。
祓川に下山して振り返ったら、山頂部はすっぽりと雲に包まれていた。
以上。
私は7月末に登りました。次回、3回目の機会がありましたら、祓川コースで康新道か大雪渓を直接七高山へ登ってみたいです。
8月中旬でも、チョウカイフスマやイワブクロ、キキョウの類がこんなに残っているなんて・・7月中に登らなくてもいいんだと思いました。
確かに今回、チョウカイフスマとイワギキョウは残っておりましたが、
イワブクロは写真の個体だけでした。
三種類揃ってということであれば、やはり七月中下旬がベストだと思います。
↓は7月11日の記録。
https://blog.goo.ne.jp/mouura2/e/745ee3c82a9c5cafd48c8418e8bb2ae6
康新道は(天気が好ければの話)花と景色、登りに使い、
大雪渓はやはり下りですかね。あっと言う間に駆け下った記憶が有ります。
綺麗な高山植物を見せてくれてありがとうございます。
鳥海山は2236mなので日本アルプスに較べれば低いのですが、積雪量が極めて多く、万年雪もあります。
そのため高山植物も多く、孤立峰なので(他の山では見られない)固有種もいくつかあります。
昨年と今年はコロナ禍で遠出できないため、近場の鳥海山ばかり登っております。
ここは、本当にお花の多い道ですね。
懐かしいです(^^♪ 康新道は、下山時に歩いてました。
もう無理ですから、こちらでたくさんの
お花を楽しませて頂いてます。
このルート、鉾立~御浜経由に較べると、
花の種類はシンプルですが、量は多いですね。
コロナ禍で行き先も制限されておりますが、
可能な範囲で彼方此方歩いてみます。