兄は時々魚を送ってくれる。九十九里浜の鰯の丸干しやゴマ漬け、鯵のヒラキなどだが、本当に旨い。あまり私を誉めない妻の母もおいしいと言っては食べる。新潟の冬は湿度が高く、日照時間の極端に少ない。こんな地域ではああいう旨い干物はできない。
千葉の生家を離れて他人のもとで暮らすようになって、ビックリしたのは魚を焼いて他の料理のように皿に載せて食卓に放置していることだった。冷えてしまうじゃないか。なんでこんな不味い食べ方をするんだろうか。魚の味を知らないのか。
魚の食べ方は七輪やガスコンロで焼いて魚の脂が煮えている時に皿に上げて醤油をジュっと垂らして、かぶりつくものだと思っていた。
だから驚きだった。
家の子も千葉で食べる魚はおいしいと言う。マグロの刺身もうまいと言う。千葉じゃマグロが上がるわけではないが、魚の味の分かる土地だから魚屋も不味いマグロを仕入れてくる訳にはいかないんじゃないだろうか。
イワシには3種類あって、マイワシ、ウルメイワシ、カタクチイワシ(セグロイワシ)。丸干し、砂糖醤油で生姜を入れての煮魚、粕漬けやゴマ漬け。どれもおいしい。
年をとると子供の頃の味が恋しくなるのは、味を本能的に覚えているからだろう。
母は、アジのヒラキも作った。イワシのたたきも旨かった。乾燥芋も干したり、ラッキョウも梅干も漬けていた。饅頭も蒸かしてくれた。
どれも本当に旨かった。
千葉の生家を離れて他人のもとで暮らすようになって、ビックリしたのは魚を焼いて他の料理のように皿に載せて食卓に放置していることだった。冷えてしまうじゃないか。なんでこんな不味い食べ方をするんだろうか。魚の味を知らないのか。
魚の食べ方は七輪やガスコンロで焼いて魚の脂が煮えている時に皿に上げて醤油をジュっと垂らして、かぶりつくものだと思っていた。
だから驚きだった。
家の子も千葉で食べる魚はおいしいと言う。マグロの刺身もうまいと言う。千葉じゃマグロが上がるわけではないが、魚の味の分かる土地だから魚屋も不味いマグロを仕入れてくる訳にはいかないんじゃないだろうか。
イワシには3種類あって、マイワシ、ウルメイワシ、カタクチイワシ(セグロイワシ)。丸干し、砂糖醤油で生姜を入れての煮魚、粕漬けやゴマ漬け。どれもおいしい。
年をとると子供の頃の味が恋しくなるのは、味を本能的に覚えているからだろう。
母は、アジのヒラキも作った。イワシのたたきも旨かった。乾燥芋も干したり、ラッキョウも梅干も漬けていた。饅頭も蒸かしてくれた。
どれも本当に旨かった。