獣医師インディ・ヤスの冒険!

家畜伝染病と格闘する獣医師インディ・ヤスさんのブログです。インディ・ヤスさんはロシア・東欧のオタクでもあります。

ウクライナの大統領選挙の選挙戦も終盤です。

2010-01-13 17:09:12 | 国際・政治

  今月17日に実施予定のウクライナ大統領選挙の選挙戦も終盤に入りました。インターネットによる情報では、18人の立候補者のうち、現在のところトップを走るのは地域党党首のビクトル・ヤヌコービッチ元首相、それを追うのがユリア・ティモシェンコ首相、その他候補者はこの二人に大きく水をあけられています。特に、ビクトル・ユーシェンコ現大統領は、支持率も4%弱で今回の選挙では殆ど絶望的です。第1回目の選挙では、50%以上の得票率を取る候補はおらず、2回目でヤヌコービッチ元首相とティモシェンコ首相の決選投票が行われると予想されています。
 一方、今回の大統領選挙に対して、ウクライナ国民は白けきっているとの報道もあります。5年前の選挙では、親欧米派(NATOEUへの参加を目指す政治勢力)が混乱の中で勝利し、欧米の報道メディアからはオレンジ革命と持てはやされました。しかし、ユーシェンコ大統領やティモシェンコ首相ら親欧米派(オレンジ派)政権は、結果的にはNATOにもEUにも参加できず、一方でロシアとの関係悪化のため、国際市場に比べてかなり安い価格でロシアが供給していた天然ガスの料金を引き上げられることになりました。 さらに、一昨年に起こったリーマンショックによる経済悪化が追い打ちかけ、欧米からの投資が急速に引き上げられたためオレンジ政権下でのウクライナの経済は疲弊しきっています。現在、一般国民の賃金は下がり、しかし物価は上がり、都市部で失業者は増加し、治安は悪化する一方です。
 多くのウクライナ国民が「誰が大統領になっても同じだ、もう誰も信用できない」、そんな気持ちに陥っています。一部の国民は、インターネットで自分の投票権を売りに出しているという報道もあります。
 以上は、遠い遠い他国のお話で、日本には関係ないと思われるかもしれません。しかし、ウクライナが混乱して弱体化すると、相対的にロシアの政治力が強くなります。その結果、ロシアはその近隣諸国に強い態度を示し始め、特に、日本には強気になってきます。間違いなく北方領土問題の解決は困難となり、日本が北方領土を取り戻すことは殆ど不可能になるでしょう。一方で、石油や天然ガスが豊富なロシアはそれを手段に今以上に圧力外交を仕掛けて来ると思われます。
 大半の日本人にはウクライナは遠い国で関心が持てないということを小生も理解しますが、その無関心さが結果的にロシアから見て日本を扱いやすい国にしているのです。 

 


ビクトリアへ

2010-01-13 00:16:12 | 恋愛

 

ビクトリア、君と巡り合えて本当に良かった。早く、君と君の娘のサーシャに会いたい。そして、僕と君たち二人、一緒になってこれから生きて行こう。どうか、僕に君たち二人を守らせてほしい。

 

18歳の時、僕には心から好きだった、愛していた女性がいた。しかし、その時の僕はあまりにも愚かだった。その人の優しさに甘えることしかしなかった。彼女を喜ばせることを何一つしなかった。彼女はあんなにも僕に誠実で優しかったのに。

僕は大変な卑劣漢だった。僕一人が助かろうとしてその人を見捨てた。あまりにも身勝手で、あまりにも卑怯で、あまりにも卑劣な方法で!そう、その時の僕は、大変な愚か者、見下げ果てた卑怯者で、つばを吐きつけたくなるような卑劣な男だった。どうしてあんなに大馬鹿者であったのであろう。もし、許しを請えるものなら土下座してでも彼女に許しを請いたい。仮に、彼女の許しが得られなくても。

 僕は、18歳のあの時、彼女の心をひどく傷つけた。それでも彼女は僕に優しかった。それなのに僕は彼女の優しさに甘え、さらに彼女の心を傷つけた。とうとう、彼女は僕を見限って去って行った。僕は、その時、初めて気がついた。彼女がどんなに僕に優しかったか、そして僕がどんなに彼女を愛し、僕にとって彼女が掛け替えのない女性であったか。

 あれから彼女はとても立派男性を巡り会い、結ばれ、そして幸せな家庭を築いた。一方、僕と言えば相変わらずこの体たらくだ。もう50歳を過ぎたというのに。当然だ。18歳の時に卑怯で卑劣で身勝手だった男には相応しい。

 

でも、ビクトリア、今、僕もやっと君に巡り会えた。18歳の時にできなかったこと、そう、全てを犠牲にしても愛する女性を守ることを僕にもさせてほしい。僕は、ダメな男だが、でも君とサーシャを守ることは僕にでもできる。ぜひ僕に君とサーシャを守らせて下さい。そして、18歳の時に出せなかった男の心意気を今度こそ見せたいのです。