帰ってきちゃった、福井駅。
つまりは今夜の宿をここにするということである。
日曜の夜である。明日は平日。学校であれば2学期が始まるような時期だ。
おそらく宿泊自体は容易ではないか。
適当に歩く。
時計を見ると20時前。
足が、重い。
疲れた。足を伸ばしたい。
ネットで検索して、大浴場があってそんなに高くないところを探す。
・・・・・・・・・ここから1kmほど。ある。
『
』
http://www.riverge.com/rooms/
無事に、宿泊OK。モーニングバイキング付き6,700円くらい。
いい部屋。
テレビがでかいのとテレビで観光ガイド情報が見られるので重宝。
適当に使ってよいスマホが置かれている。
では、入浴。
最上階にある大浴場で福井を一望。暗くてなんも見えないけど。
向いてる方向的に山が多い気がする。
日曜夜、けっこうのんびりした街だ。
21時。
外へ出る。
朝:モーニング
昼:ボルガライス
夕:越前おろしそば
・・・・・・・・・・・これからは夜食の時間だ。
歩く。
(カニ、は夏のこの時期ないにしても、なんか日本海っぽいもの食べたい)
ふらふら、ひらひら。
意外と無い。
日曜夜のお店閉まり度は確かに高知も高いけど、
日曜夜の21時過ぎ福井で、さらに吞気旅行者でも入りやすくてそれなりに福井名物ありそうなところ・・・・・・・・・
ハードルが高い。
だけど、だから。見つけた。
『えべっさん』
大名町電停の近く、ちょっとオープンな感じでさらっと入れそうだった。
入る。
お酒はビールを頼み、お料理は、どうしよ。
お造り盛合せの小!1,280円。
居酒屋さんっぽい、いろんなバラエティの料理。
ビール来る。
「ごめんなさいね、うちのビールはサントリーなのよ」
え?
「エビスビールのシャツ着てらっしゃるけれど、うちは『えべっさん』だけどエビスビールじゃないのよ」
あ!!ムシマルはたまたま『恵比須ビールTシャツ』を着ていたのだった。
九州日田のビール工場へ行ったときに勢いで買ったものだった。
サントリーもいいビールだ、私はそういうようなことを言った。
ポテトサラダは、クリーミーだった。
そしてここから、ムシマルの写真はブレる、料理をまとまった角度で写さない、明確な目標を持った被写体が登場しない。
ひとえにこれは出会いのせいだ。
刺身盛合せが届くーーーーーーーーーーーその頃に。
ムシマルはL字カウンターの直角部分やや奥側に座って呑んでいたのである。
そこにまず大将さんと知り合いというか常連らしい3人組が来る!奥に座られる。
賑やかになったなー、そう思っていたが。
その数分後、大将さんと常連さんの知り合いらしい別の2人組グループが来られる。
ムシマルより手前に座られる。
つまり・・・・・・前方に大将さん女将さんそれからラオスかどこかの店員さん、右手に常連さん二人組、左手に常連さん三人組。間に挟まれムシマル。
みんな知り合いグループの真ん中あたりに、誰とも知己でないムシマル!壁の花のハイエンドではないか。
刺身食べている。
刺身おいしい。1,280円のサイズでこのボリューム、高知クラスである。
背中をたたかれる、「お兄さんもアンジェラ(? イタリアンの店でほかの知り合いがそっちに行っているらしい)行くかい?」
いやいやいやいやムシマルにそこまで胆力はない。
この誘いが広島や高知でも怖じるのにいわんや人生初来訪の土地福井においてをや。
「乾杯しよう」と右隣の陽気なおんちゃん。
ムシマルは美空ひばりくらい川の流れに身を任せる質だから、消極的であるが乾杯する。
ぱしぱし。
背中をたたかれる、上機嫌だ。Hさんと言うとか言わないとか。
お兄さん腕太いね黒いね、なにをされてる人?みたいな感じで聞かれる。
ええっと腕の太さは木刀振ってるからだけど、なにやってるっていうとーーーーーーーー「合気道をやってました」
するとHさんがなんか喜んでお隣の連れ合いに「合気道だって」みたいに言われる。
さらには酒や今までのお勘定をおごっていただく。
・・・・・・・いいひとだ。
かわりにムシマルのお刺身をちょっと食べられる、変な方だ。
しばらくして、常連5人でイタリアンに去っていかれる。
(福井の方は、なんかパワフル!)
北国の方って寡黙なイメージがあったよ、修正しなきゃ。
去った後、大将さんがHさんはすごい人で奥の方もなんかすごいひとです的に言われていた。
おごりで、無料になったお刺身を無料お酒でくいっとすっきりさせる。
「黒龍 しずく」というお酒があるのでどうかとおススメ受ける。
かなり、いや非常にいいお酒のよう。
記念に頼む。
http://www.kokuryu.co.jp/brew/kokuryu/kiwami.html
ぐむ。さわ。
ミント入れたら台無しになるのと引き換えに「何よりもスッキリさせる液体」という勲章を得られそう。
スッキリしている、海洋深層水みたい。たとえがわかりづらい。
『雪のひとひら』の読後感のような。たとえがわかりづらい。
お酒だけで、肴は不要かもしれないと感じる。
どうぞ。
ありがとうございます!
「ヅケ」をサービスされる。
エビもづけられている、珍しいのではないか。
ゴマと漬けだれが、香る。
おいしい。
サービスという優しさ嬉しさ加点もあるけれど、雑評価を排しても純粋においしい。
漬けられることで、茶色に浸ることで逆に透明性を想起しちゃう。
そして酒が。
ああ、良い夜。アンジャラに行こうと言い寄られたことも良い夜に思い出に変わる。
うまかった。
なんでか最後の方は、女将さん達とYOUTUBE(女性の化粧ビフォアーアフター)を観て終わる。
「この人はビフォアーの時点で悪くないじゃない」「華と目と頬と眉と口元が違う」そんな言葉を交わし。
おいしく食べてお会計。
2,000円くらい。
大将は、9月生まれだそうな。
よくわからんけど、最終的にはよかった。