台風は大概それてくれるけれど、猛吹雪は一冬何度かあります。
昨日はそんな一日でした。
こんな日はなるべく外に出たくないものです。
ガラス窓は雪だらけ
吹雪で時々視界ゼロに・・・
こんな中をちょっと買い物に出かけてくると、夫は軽トラに乗って出かけていきました。
「ええっ!やめた方がいいんじゃない」と言うと
「吹雪の雪山を思い出した」と分からないことを言う。
思い出しました。
子供2人連れて、故郷に戻ったころ、夫は若いころから続けていた登山をまだやっていて
こちらでも山岳会に入り、雪の奥羽山脈縦走に参加したことがありました。
今日みたいな猛吹雪になり、雪洞を掘って凌いで一日遅れて帰ってきたことがあったのです。
山岳会に無線が通じて、皆無事だということがわかり遭難騒ぎにはならず、自力で下山してきました。
達成感いっぱいだったのでしょうか?
こちらの心配をよそにニコニコ顔で帰ってきました。
少々雪焼けでむくんだ顔、笑顔からこぼれた歯がやけに白かったのをを覚えています。
心配でいっぱいだった気持ちがゆるむと同時にその笑顔に腹が立ってきました。
「もうこんな思いは沢山!子供も育ちざかりなのだから、冬山登山だけはやめて!」
と強い口調になったのを覚えています。
あれ以来、冬山には登らなくなりました。
冬は子供たちをスキーに連れて行くのに忙しくなったこともありましたが・・・
でも、時々雪山の厳しさゆえの美しさを忘れられないと言います。
久しぶりの吹雪に血が騒いだのでしょうか??
まあ無事帰ってきて、「すごいなぁ!今日は・・・」などとウキウキしている姿が理解できない私でした。
団塊の世代の登山者が四季を問わず、よく遭難して話題になる昨今です。
山の魅力は私も経験した一人ではあるのでわかるのですが・・・
気持は若いつもりでも、やはり体力は格段に衰えていることを自覚して
入念な計画と、日々の体力作りが必要不可欠だと思います。
山を自然を甘く見てはいけないことを登山を経験された方ならわかっているはずですけれど・・・
三浦雄一郎さんみたいなスペシャリストは、比すべくもなく日々の鍛練と心構えが違うのですから・・・
30年前の吹雪の日を思い出しました。