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2017年の横浜オクトーバーフェスト:(6杯目)

(前回の続き)
ビールの本場、ミュンヘンでは、毎年9月下旬から10月中旬まで
「ミュンヘン・オクトーバーフェスト」が開催される。
これは、バイエルン皇太子ルードヴィヒ1世と
テレーゼ王女の結婚のお祝いとして開催されたのが始まりで、
世界的にも知られる世界最大のビアフェスティバル。
本場フェストに出店しているのは、
すべてミュンヘンに醸造所がある6つの銘柄(公式醸造所)。
アウグスティナー、ホフブロイ。
ハッカー・プショール。
パウラーナー、シュパーテン、レーベンブロイ。

この祭りのため特別のビール「オクトーバーフェスト」が、
各醸造所で仕込まれる。
そんなドイツのビールで忘れてならないのが、
1516年発令された「ビール純粋令」。
お酒に関する書籍などにも、ちゃんと記載されていて、
ビール工場などを見学すると説明されることも多い。
これは、ビールの原料に麦、
ホップ、水、イーストのみを認めたもの。
世界最古の食品衛生法でもある。



ハッカー・プショール
ともに1417年創業というハッカーとプショールという2つの醸造所が
18世紀末に合併して誕生。
ロゴの上部にかかる文字は「バイエルンの天国」を意味する。
今年は、ヴァイス(小麦の白ビール)をいただきました。


さて、世界初の消費者保護の法律でもあるビール純粋令が、
生まれた背景には「大人(お偉方)の事情」もある。
中世バイエルンでは小麦の収穫が安定せず、
ビールの原料は、大麦が主流だったけど。
小麦のビールもあった。
「小麦は、パンにだけ使わせて、食べ物を安定に供給させたい」と…。
まあ、世間でいう“偉い人”たちは、考えていた。
そこでビール純粋令には、
原料を大麦のみとする項目が盛り込まれるように目論まれたのだけど…。
1520年、財政的理由から例外が生まれる。
「大人の事情」が、別の「大人の事情」で、
ひっくり返ってしまったという困った話である。
まあ、このような経緯で、バイエルンの小麦のビールが、
現在でも味わえるのだから、喜ぶべきかな。

もう1つ…、
1993年以降は、ラガーに関しては大麦モルト、
ホップ、水、イーストに制限し、
エールに関しては大麦以外のモルトや穀類を使用可能とのこと。



追記:
ビールの原料であるホップは、
15世紀以降、欠かせないもの。
ホップは、西アジアの高原地帯が原産地。
ヨーロッパ、ゲルマンには、スラブ人によってもたらされた。
当初は、ビールの香味付けのための薬草の1つが、
雑菌の繁殖を抑える力が認められていく。

横浜オクトーバーフェストは、10月15日まで、
今年も楽しませていただきました。
外部リンク:「横浜オクトーバーフェスト2017」の公式サイト
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