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タイで訴訟による賠償請求の行方が気になります!

2019年11月16日 | タイの海外安全情報
 
 以前にも当ブログで書きました、バンコク市内でも心配されていた電線に触れての
感電事故が 時折 起きています、まだまだ注意が必要です。 こんな事故が ・・・ 

東北部ナコンラチャシマ県で、切れて垂れ下がった電線に触れて感電し重傷を負った女性が
地方電力公社(PEA)に対し、約100万バーツ(約360万円)の損害賠償を要求しています。

 

女性は退院しましたが、今後も通院して治療を受ける必要があり、感電事故についてPEA
(電力会社)に連絡したものの、何も返答がないとのことで 訴訟に踏み切ったようです。

女性の夫によれば、彼女は県内の野菜市場近くを歩いていて2万2000ボルトの高圧電線に
触れて負傷。治療を受けた病院から治療費として97万バーツを請求されているというのです。

 

個人的に、このようなケースで、政府系の会社がどのような対応をするのか、とても興味深いんですネ。
これまでは、国のミスで事故に遭っても亡くなっても、泣き寝入りで済まされる事案が多かったんです。

記憶に新しいのが2011年7月、アユタヤ方面を中心とした大洪水の際、浸水時に電化製品に
触れたり、浸水の中を歩いたことによる漏電による感電死があり、3カ月の間に約40人が
亡くなっています。この時も政府管轄の電力会社は、逃げ腰で うやむやになってしまいました。

 

が、これからのタイ社会では、このような事故死による訴訟問題も多くなると思います。それに対し
政府はどのように、人命の値段をつけていくのか、今後のタイの近代国家を占える気がしています。
だいたい、交通事故や他の事故で 人が亡くなっても、人の命の値段が タイは安すぎますからネ。

タイでの電力供給は、タイ発電公社(EGAT)、首都圏配電公社(MEA)、地方配電公社
(PEA: Provincial Electricity Authority)の三つの国営組織があります。

 

PEAは1960年に設立され、首都圏配電公社と同様に内務省管轄下になります。タイ発電
公社が管轄する配電用変電所の電力を購入し、自己の配電線を通じて首都圏配電公社の
地域を除くタイ全県の需要家へ電力供給を行なっています。 完全に政府系の会社です。

ところで数年まで前は、バンコク都のど真ん中スクンビット通りでも垂れ下がっている束の電線や、
道路端に無造作に置かれた電線が目立っていました。時折 感電事故も起きていました。それを見て
初めて来タイした人が驚いたものです。が、今はさすがに街の中心では見かけなくなりましたよネ。

 

それは予算517億バーツ(約1,800億円)を投じ「バンコク電線・通信線 地中化計画」が2017年
11月から実施されているからですネ。バンコク、サムットプラカーン県とノンタブリ県で20年

末までに地下に延べ127kmの共同溝を整備し、配電線と通信線の地中化を行い 電柱を失くすと
いうものです。 これによって、今はバンコクの街の景観も良くなりました。遅いくらいです。
話が逸れましたが この賠償問題、どうなるか見守りたく思っています ・・・  



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