タイ社会は性悪説？

今　日本では治療費を払わない患者が増えて、病院への不払い問題が大きくなりつつあります。

独立行政法人「国立病院機構」が経営する全国146の病院で、患者が支払わない治療費（未収金）の
残高が今年１月末で約46億4000万円にものぼっていることが報道されていました。
滞納理由の9割以上が「生活困窮」の為と言われ、同機構では「経済格差拡大の影響が大きい」と
分析しているも、「払えるのに払わない人も多数いる」と断定しています。

そう言えば、経済的に困っていない、にもかかわらず子供の学校給食費を「払えるのに払わない」人が
増えてこれも、大きな社会問題になっており、どうも最近の日本人の感覚は違う所へ行っているようです。

バンコクの大手病院などは、命を危ぶむ緊急患者が運び込まれても、まずチェックするのは「支払い能力」で、
外国人でも支払いが出来そうも無ければ受付けませんものネ。最初にある程度のデポジットを納めるか、
契約書にサインしなければ診てもらえません。

私立、国公立の病院に限らず不払いでは相当に痛い目に遭っているのでしょう。患者不信という根底が
ありますから、タイの病院では踏み倒し防止のシステムが出来上がっています。
医師が診察を終了した時点で、まず会計を済ませ、それから注射、入院、薬の処方など治療に入ります。
「あとで払います」は一切　通用しないようになっています。

ちと淋しい気もしますが、これからの日本の病院もタイ・スタイルで対応しなければいけないのかも？？

日本の社会では、基本的に性善説から成り立っていますが、タイはすべて性悪説が前提となっている
ように感じます。バンコクのスカイトレイン（BTS）の改札口を見ても、最初から閉まっており、
問題なければ開いて通れますが、カードなど不備があれば開きません。日本では最初から改札口は
開いており、不備があって初めて閉まります。
またレンタカーを借りると、日本ではガソリンが満タンになっていますが、タイではガソリンはカラで、使用する
分だけを自分で入れます。このようにタイ社会は性悪説を根底に、すべて動いているような気がします。

でも　欧米の先進国でも、こんな考え方はこれが当り前で、日本の性善説社会が異常なのかも知れません。
日本の常識は外国の非常識なんでしょう。あまりにも日本は治安から考え方まで、平和で安全過ぎました。
しかし今の日本は、性善説はすでに過去のモノとなりつつあります。
そうであれば、性悪説の先進国？であるタイから学ぶモノは沢山ありそうです！


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