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ラオスと中国の結ぶ長距離鉄道が開業したけど ・・・

2021年12月16日 | タイの番外編

 私はラオスが好きで 10年ほど以前かな、ラオスへ空路でもバスや鉄道を使った陸路でも

よく行ったものです。世界有数の貧困国で、首都ビエンチャンでも当時、高いビルも無く

のどかで、人々も穏やかで、何か とても心がやすらぐ、大好きな国の一つです。

 

正式名は「ラオス人民民主共和国」。タイ・中国・ベトナム・カンボジア・ミャンマーと、

五つの国に囲まれた海のない東南アジアの内陸国です。泥棒が少ない国としても有名です。

 

 <凱旋門から観たビエンチャンの街並み>

そのラオスはなんと、2016年にニューヨーク・タイムズ紙で「世界で一番行きたい国」に

選ばれているんですネ。欧米人には、何がそんなにも魅了するんでしょうねぇ~ おそらく

 

タイ国や中国などアジアの大きな国の狭間にあっても、独特な雰囲気を醸し出す、ラオスに

流れる『ゆるやかな空気』が、外国人を 味わい深く感じさせ、魅了させるのでしょう。

 

 <新しい車両とラオスの女性スタッフ> 

そのラオスに今月3日、ビエンチャンと中国の雲南省昆明を結ぶ長距離鉄道が開業しました。

これまでタイ側から延びる全長3.5キロの鉄道しか存在しなかったラオスにとっては、

「歴史的な日」を迎えた悲願の長距離鉄道です。中国政策の「一帯一路」の一つですけど。

 

一帯一路は習近平国家主席主導で進められている、アジア、ヨーロッパ、アフリカ大陸に

またがる巨大経済圏構想の一つ。鉄道を東南アジアにおける「一帯一路」の重要事業と位置

付けており、将来はタイやマレーシア、シンガポールにまで延伸させたい考えだといいます。

 

 <ラオスのトンルン国家主席と習近平国家主席>

今回の総事業費約6,800億円の7割を中国が負担しラオスが拠出する3割(約2,000億円)も

大半が中国の政府系金融機関からの融資との事。 国連の定める世界の最貧国の一つである

ラオスですが、この約2,000億円は、ラオスのGDPの約三分の一に当たるそうですからネ。

 

これだけの事業を進めたことで懸念されるのが、国際援助を受けた国が債権国から政策や

外交などで圧力を受ける事態に陥る「債務のわな」と呼ばれるリスク。鉄道事業の採算が

上がらず、融資の返済が滞れば、将来、中国に権益を獲られてしまう恐れが出てきます。

 

実際にアフリカ諸国などで、債務の返済に行き詰まった国が、中国に対して融資を受けて建設

したインフラの権益を渡したり、軍事的な協力をしたりするケースが起きていますからねぇ~

ラオスも中国に利用され、そうなってしまう可能性大でしょう。 明日に続きます ・・・  



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