ほとんど中国資本によって開業されたビエンチャンと中国の雲南省昆明を結ぶ長距離鉄道の
ラオス中国鉄道は、中国の「債務のわな」に陥ることが懸念されています。昨日からの続きです。
中国は、初めから債務の返済能力に乏しいことを分かっていながら意図的に貸し付けを
増やすケースもあると言いますからネ。たちが悪く、ずるい戦略だと指摘されています。
3日の開通式典は、ラオスのトンルン・シースリット国家主席と中国の習近平国家主席は、
オンライン形式で出席したよう。その際、トンルン主席は、“我が国が発展する為の重要な
一歩であり今日は歴史的な日だ” と今後のラオスの発展に大きな期待を感じていたようです。
中国としては「一帯一路」を完成させるには、鉄道を更に南方へ延伸し、タイ・マレーシア・
シンガポールを結ぶ必要があり、その全長は3,000キロにも及びます。物流の大動脈を築く
狙いと言われていますが、ラオス以外の国では、タイ国は事業が大幅に遅れ マレーシアや
シンガポールでは同計画を凍結する動きもあるようで、そう簡単には事が進まないようです。
タイ国は事業を遅らせながら、また他国は「債務のわな」を警戒し、様子見かも知れません。
ただラオス国内の他の鉄道網は進んでいます。今回の鉄道が開通するまでラオスに唯一あった
鉄道は、タイのノンカイ駅から、国境のメコン川を越えラオス側のタナレン駅を結ぶ全長
3.5キロしか存在しませんでした。両国間には既に短いながら国際鉄道が存在していました。
今はタイの企業も参画し、タナレン駅とビエンチャン駅を結ぶ7.5キロの工事が進んでおり、
7割ほどの完成度だと聞きます。これが開通したら、早速 乗車してみたいですねぇ~
これまでビエンチャンと中国国境のボーテン間は、車で16時間ほどかかっていましたが、
ラオス中国鉄道なら三時間余りです。まさに人々の生活を一変させる鉄道になるでしょう。
ただ、ラオスの国土の8割は山地と高原です。きっと、車窓からは広大な山々しか見えない
風景で飽きてしまうかもかも知れませんネ(苦笑)。しかもトンネル区間も長く、ラオス側
区間422キロのうち、トンネルの総延長は約200キロに及ぶそうですから ・・・
救いは途中北部よりに、世界遺産で世界に知られているルアンパバーン(ルアンブラパン)の
都市があることです。今までは空路でしか行けませんでしたが、鉄道で行くことができます。
これからは、ルアンパバーンへより多くの欧米人も訪れるでしょう。私も楽しみにしています。
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