先日、毎年 恒例となった 「ANA寄席バンコク」 で、立川志の輔の落語を 観てきました。
バンコクのANA寄席は、今年で17回目となりますが、前売り券を 販売しても、たちまち売り
切れてしまうほど人気ある立川志の輔の落語、今年で7年連続の公演だそうです。 在タイ
邦人にはNHKの 「ためしてガッテン」 でも 視聴率が高く、尚のこと 観たくなりますよネ。
ANAがスポンサーとなって、購入時にANAのマイレージカードの提示が必要で、
チケットは 300バーツ。 収益金はすべて東日本大震災の義援金として寄付される
とのことでした。 場所は ソフィテル バンコク スクンビット ホテルです。
毎年違った演目で、笑いと感動を 飾ってくれているそうですが、今回は立川志の輔自身の創作落語
「親の顔」、やはり自身の新作落語 「スマチュウ」 (スマートフォン無しにはいられなくなった現代人を
皮肉った話)、最後が古典落語 「帯久」 (大岡越前の逸話を 元にした上方落語) と、バラエティー
溢れる3噺で、あっという間の3時間でしたネ。 ワタシは志の輔のライブ落語、日タイでも初めてでした。
4月1日に二つ目の昇進が決まっている立川志の太郎 (志の輔6番目の弟子) の落語から始まり、
マグナム小林のバイオリンによる漫談などを 間に入れ、飽きさせない構成となっていました。
落語やお笑いが好きですから、若い時からテレビでは立川志の輔を 見てきていますが、61歳の今、
円熟さを 増していますネ。 彼の師匠である故・立川談志は 60歳を 過ぎてから “談志落語” と
言われる域に達した と言われているそうですが、志の輔の落語も まさに そんな感じでしたねぇ~
バンコク週報に 志の輔のこんな談話が載っていました。
「若い頃、談志師匠から言われたことが、その時は迷惑な話に思えたが、今は一つひとつ胸に
グサグサくる。 何歳になっても初めてのことに出会える。 付き合いで見たり聞いたりしたことが
大きな縁になりえる。 細かいことにこだわり続け、最後までやりたいことを 貫くことが、己を
残すことになると思う」 ・・・ 落語家が本物になるのは、やはり60歳を 過ぎてからでしょうか。
志の輔の落語は、いつでも新鮮な何かを 感じさせ、寄席に行ったことない人や女性、子供にも
楽しく分かりやすい話も多いですよネ。 現代社会には 「ためしてガッテン」 のイメージも女性や
子どもに親近感を もたらしているんでしょうネ。 以前から知っているような錯覚さえお覚えます。
落語は噺から想像力を 喚起する芸だと言われますが、立川志の輔の落語はライブで
観たり 聞いたりすると、楽しさや面白さ、落語の素晴らしさが倍増する感じです。
日本へ帰国したら、ゆっくりと落語を 聞きに行きたくなりました ・・・
笑いの効果は大きいでしょうねぇ~
新作落語も、メチャ滅茶に面白かったです。駅で切符を買うのに、次々と経由駅が増えていき困る駅員さんの噺でした。
古典では、枕で当たりが悪くて、それならこれはどうだとばかりに、泣かせる噺を一席演じました。
ガッテンなどで、顔が知られている強味も、笑いを誘う効果を上げますネ。