タイのLLC(格安航空)の拡大と発展によって、地方都市が活気づいていますが、
日本ではどうでしょう? 昨日からの続きです ・・・
日本はタイの真逆のようで、成田国際空港のように空港そのものを活気づける目的で、LLCの誘致に
一生懸命のようです。同空港は今年4月、22年4カ月ぶりにLCC専用の「第3旅客ターミナル」を
開業させ、新しいターミナルビルが稼働しました。それも「LCC誘致」を活路の一つとしています。
同空港には苦しい台所事情があります。国内線が主体だった羽田空港では国際線の拡充が進み、昨年
3月の発着枠拡大では欧州や東南アジア向けの中長距離路線が昼間でも利用できるようになり、この為
航空会社が欧州向けなどの便を成田空港から羽田空港へ移す「成田離れ」の動きが出てきてしまいました。
それは数字にも表れており、国土交通省東京航空局の2014年の報告によると、国際線旅客数は、羽田が
発着枠拡大の効果もあって前年比32.8%増の約1,059万3千人と大きく伸ばしたのに対し、成田は2.6%減の
約2,693万3千人と低調でした。 日本の玄関口としての成田国際空港は面目丸つぶれの状態です。
長い間「国内線は羽田、国際線は成田」という棲み分けがありましたが、羽田の国際化が進む中 近年は
それが逆になりつつあります。第二空港になり下がる危機感があるため、成田も必死になり始めました。
さらに、台頭著しいアジアの主要空港との間でハブ空港の座をめぐる競争にもさらされています。成田と
羽田を合わせた国際線旅客数は2011年に、韓国の仁川空港やタイのバンコク空港に逆転され、香港空港、
シンガポールのチャンギ空港を含めたアジアの主要空港の中で最下位に転落し、その数字は2013年まで、
続いています。 アジアが経済成長する中、日本は全てにおいて衰退への道へ進んでいますからネ。
東京都心から近い羽田空港で国際化が進むほか、アジアの主要空港との競争も厳しさを増し、国内外で
空港間競争が増す中で成田もなりふり構っておれず、LCCの誘致を通じて空港を強化している訳です。
そんな中、日本のLCCも2012年に「LCC元年」を迎え、若者や女性を中心に少しずつ支持を広げています。
成田では旅客便全体に占めるLCCの割合は2013年冬ダイヤで11.5%でしたが、2015年夏ダイヤでは
24.1%に上昇しています。 成田にとってLCCはフルサービスの航空会社と同様、大きな柱になり得ます。
そこで、既存の第1、第2旅客ターミナルに比べ、建設コストを1平方メートル当たりで4割削って
約150億円で建てたのが第三ターミナルです。これにより航空各社が負担する施設使用料を既存の旅客
ターミナルの半額程度に抑えたほか、利用客が支払う施設使用料も約14%安くなるとのことです。
現在の日本のLCCのシェアは8%台とみられ、欧米や他のアジアでは3~4割に達しているそうです。
日本はまだまだ、開拓余地が大きいですから成田空港も力が入りますネ。LCC次第でしょうか ・・・
ちょっと見守る必要がありそうです。
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