プロフェッショナル

沈没から1週間経った日曜日、前日からやっと集中治療室（冷蔵庫）から出られた
我がデジカメは、
通常の体温（室温）に戻るまで、1日お部屋で休養していました。
冷蔵庫を開けるたび、がんばれとデジカメ君に言っていたのが、うそのようにつやつやと
黒光りしているのを見ていると、結果なんかもうどうでもいい、お前はよくやったと思えてきて、

この1週間お客様に「カヌーでひっくりかえってデジカメ水没したんですよ」と
話をするたびにみんなとってもうれしそうな表情なので、お前は十分
仕事をしたぞ、
記録ではなく記憶にのこるデジカメ君だぞと集中治療室で語りかけていました。

今日は1週間ぶりに電池をセットし、電源を入れると決めた日、電池をフル充電し、
セットオン、スイッチオン、そして、くい～んという音と共にレンズが伸びて、カシャっと
シャッターをきると画面にはそのままの映像が、

お前すごいよ、店長うれしく、いろんなものとりまくり、副っちに連絡、自分のデジカメも電源はいりました。との返事。
シエスタの二人はデジカメの電源が入るだけでこれだけ感激できる男なのである。
この時代に、デジタル家電を冷蔵庫で治す男達、きっとこれからもずっとアナログで生きていくだろう。　　風の中のスーバル～♪













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カヌー大作戦 ひよこ隊 初陣

店長の普段の行いがいいので絶好のカヌー日和に恵まれた朝。
8時に家を出発なのに5時に目が覚めてしまい、やる気満々の店長は
今日のスケジュールを２時間見直しあわてて出発しました。
10時に集合なのになぜかみんな（総勢8名カヌー４艇）３０分前に集まって
これからの旅路を本当に楽しみにしてるのが伝わってきて、店長のボルテージも最高潮に
水深５０CMの美々川に４艇が浮かんだときはウォーというなんだかわからん雄たけびがあちこちから聞こえてきました。
デジカメでそのシーンだけでも何枚も撮ってました。

まずは全長７KMのうちのくねくね２KM。
その区間はとにかく蛇行して５M離れると他の船が見えなくなる
アマゾン並みの恐ろしくも楽しい区間で、幅５０～１００CMのところを
漕ぐと言うより、生い茂った草を腕力で押し分け進んで行く、

汗だく虫だらけコースなので、店長＆副島シエスタチームは若さゆえ１番で通過する
はずであったのだが、急カーブのところをスピードを出しすぎ片側に二人の体重がかかった途端、
店長のイスがカヌーからはずれ店長もっと端に飛ばされ、途端、
タイタニックのようにではなく、一瞬にして１０月の川の中に二人たたずんでいたのである。
店長の丁度胸くらいの水深で、そう胸ポケットには２ヶ月前に買ったばかりのデジカメが、
副島の首からぶら下がっているのは今年買った一眼レフタイプのデジカメ、川底に光っているのは
副島携帯（１ヶ月前に水没して直したばかり）。
沈した音にびっくりして駆けつけてきた仲間達、呆然としているなか、みんなは冷静に対処してくれて、
はずかしくもうれしく、でもはんぱない水温は二人の体温をどんどん奪ってゆき、
震えながら必死で上陸できるところまで漕いで、着替えを借りて、自然の中、男二人、はだか、
自然の中の自然じゃいと心で叫び、何事も無かったかのようにカヌーに再び乗り込み
たった１時間３０分で最低のボルテージに突入し総額１５万を失ったチームシエスタは
二人ゴールまで３時間カヌーの上での会話は妙にしんみりだったのである。
夜、助けてくれた仲間から川に沈んだ店長たちを救助している写真が添付されてきたのであるが、
なぜかみんなの表情はうれしそうなのである。そして何度もメールを送ってくるのである
みんなよろこんでくれてありがとう。そしてさよならデジカメ












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