なな色メール 

シュタイナーの勉強会の仲間と始めたニュースレター。ブログでもその一部をご紹介していきたいと思います。

わたしの食い改め その② “よし、甘いもの絶ちをしよう”

2013年08月01日 | いしかわようこ
医食同源 2013年4月1日発行号に掲載された記事を紹介させていただきます。


実は私にも人知れず悩んでいたことがあった。生理痛という婦人科系の苦しみである。十二歳の春、初潮を迎えてから毎月毎月繰り返される不快で憂鬱な症状である。激しく突き刺すような腹痛とともに吐き気や下痢が半日くらい続く。お腹をさすりながら「忍」と「耐」の数時間。しかし、それ以上につらかったのは、ブルーな心理現象であった。生理が始まる一週間くらい前から、なぜか気持ちが落ち込み、暗雲に覆われてしまう。過去に仕出かした過ち・失敗がよみがえる。他人から受けた心の傷が、またもやうずく。日ごろ抱えるコンプレックス感情が倍加して押し寄せてくる。このブルーウィークに入ると、それまで決心し続けてきた良い習慣を投げ出してしまう。その結果、「私って、何と意志の弱い人間だろう」と自分を苛(さいな)む。周りからは「石川さんのフラフラ病が始まった」と批判されるのがまた常だった。

後に、私にまとわりついた心身的症状も情緒不安定もホルモンのアンバランスから来るもので「月経前緊張症」という病名が付けられていることを知った。病気の一つだったのである。「フラフラ病」は私の意志薄弱ではなく、ホルモンのいたずらと知ったときは、内心ホッとする解放感をもらった。それでも、ホルモンのアンバランスという不具合も食事に由来するのだと自然食理論は警告する。

生理痛をもたらすものは、体質による個人差はあるものの、甘いもの、果物、ジュース、アイスクリーム、煎茶、コーヒーなど体を冷やすものが犯人らしい。私に当てはまるものは、甘いお菓子だ。ごはんよりおやつでお腹をいっぱいにするという「甘党人間だった。特に、どら焼きや、お汁粉などアンコものに目がない。それらを口にできない日は心寂しく、ポッカリ穴があくような「おやつ依存症」だったのだ。

人生は帳尻が合うようにできていると言われる。甘いお菓子のとりこになっていた私には、生理痛や鼻炎という苦しみがツケとして与えられていたのだ。兄の身に起こった奇跡に後押しされて私は決心した。「よし、甘いもの断ちをしよう」と。

金主禁煙のつらさは知る人ぞ知る。私も好きなもの、中毒のように体が欲求するものを「絶つ」には死ぬ思いがした。歯を食いしばっての「アンコ断食」をすること一ヵ月。一ヵ月という時間は、体の赤血球が一回り変化する期間だという。古い血から、新しい血に変わる。悪いものをやめ、よい食事をした効果が表れる期間でもある。私の月ごとの生理は、効果を知るにはピッタリの実験だった。

つづく

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