常陸国一宮、鹿島神宮へ。
入り口である、本来なら石の大鳥居があった場所。震災で倒れちゃったんです
鳥居の柱の部分には植樹がされていました。
ただ、境内の木を利用して再建するんだとか。次の式年大祭、2014年には完成予定。
ちなみにすでに使用する木の伐採は済んでましたよ。(運び出しを考えて、目に付く場所の木が伐採されていたのでわかりました
)
中に入っていくとまず見えるのが立派な楼門
初代水戸藩主になった徳川頼房の造営。頼房は黄門様のパパですよん
狛犬とか仁王様とかの代わりに、ここは大臣が守っています。
理由は皇室。神武天皇が即位の際に使者を派遣して創建したとか。
そんな絡みで、天皇家の守りって意味で大臣らしい。
ちなみにここの扁額は東郷平八郎の字らしい。
『鹿島神宮』って文字の左側になにか消したように見えるところに名前が書かれていたのでは?ということ。セットになる香取神宮の扁額は名前書かれているのでね。
消された理由は鹿島神宮の場合、天皇家が参拝来るので、東郷の名前の下をくぐるってどうよ?ってことからみたいです。
楼門を抜けると、すぐに右手に拝殿・幣殿・本殿があります。
本殿は茅葺の葺き替え工事中。鮮やかな本殿が見えないのは残念だけど仕方ないね
こちらの建物は徳川秀忠の建造。
この拝殿・幣殿・本殿方式は、ここが初っぽいです。なんでこんなことしたかって理由は後で
拝殿を越えると、鹿島の森の参道が。
空気が本当に清々しい
ここで流鏑馬が行われています。
この参道の横道にあったさざれ石。
君が代にも出てくる『さざれ石』。
そしてさらにその横に、柵の中に入れられた神の使いたちが…って写真撮ってなかった
鹿さんです。
奈良の春日大社にいる鹿は、創建の際にここから連れて行かれた神鹿なんです。
旅立ちとか門出のことを「鹿島立ち」って言うのはここから生まれた言葉なんですよ
ここの鹿さん、なんで柵に入れられたって、森の貴重な草木を食べまくっちゃうから
売店で餌(にんじんスティック)売っているのでぜひ与えてやってください。
朝とか、可哀相なくらい餓えている
再び参道に戻り、奥に進むと見えてくるのが奥宮。
ここ、なんというか…神聖さが半端ない。
森の奥っていう環境もあるんだろうけど…日の入り方とか、神々しいんですよ
この奥宮は家康が関ヶ原の戦勝御礼に造営したもの。
もとは本殿だったんですが、秀忠が拝殿・幣殿・本殿作った時に移動させられ今の場所へ。奥宮と呼ばれるようになりました。
そして話戻します。
拝殿・幣殿・本殿って神社の基本のような作りがなぜ鹿島が初っぽいのか。
この奥宮見てわかる通り、家康時代は拝殿なんかなかったんです。
ただ、拝む場所の屋根をちょっと長く取っていたってだけ。
それを秀忠が、拝殿なんて拝むの専門建物をわざわざ造って本殿を巨大化させたのは、…まぁここまで書くと予想もつくでしょうが、家康に対する意地です
父親より立派なもんを造るために、この様式を作ったとか…
秀忠の父親コンプレックスって本当に凄まじいわ…
ま、信じるか信じないかはあなた次第って話ですけどね~
奥宮の裏を通り、横の参道へ。
交差点と言える場所にあった石碑。
鹿島の要石の伝説を絵にあらわしたものです。
昔は地震が起きるのは地下で大鯰が暴れているからだと思われていたのですが、鹿島の地に地震がないのは、その鯰に建御雷神が剣を打ち下ろしたからだと伝わっていて、その剣が要石のことなんだとか。
先日の震災は茨城も被害が出たのでなんですが、鹿島神宮は鳥居と一部入り口付近の石塔以外は建物の被害がなかったとのことです。これも要石の守り?
この石碑の横を抜けて奥へ進むと、さらに浄化された気が襲ってくるようになります。
手がしびれる感じになってくるんですよ
そして奥へ到着。
鹿島のパワースポット、霊石の要石です。
ほとんどが地中に埋まっているので、頭部分しか出ていません。
くぼみがある石で、そこにお金を投げてくぼみに乗っかれば幸運を得られるとか…
もちろんチャレンジ。
そして失敗…まぁ仕方ないやね
この要石、香取神宮の要石と地下で繋がっているという伝承もあります。
光圀公(…だったはず)が、要石ってなんだよってなノリで(さすが不良藩主)家臣に命令してこの石を掘り起こさせようとしたらしいんですが、数々の不思議な出来事が起きて(ある程度の深さまで掘っても翌日にはまた土が戻ってるとか)結局やめたとかって話も。
そんな不思議さも理解が出来てしまう、独特なパワーが漲っている場所でしたよ
再び元の道へ戻ります。
途中、森の中にあった、縁結びの石。
願いが叶ったって人の御礼が残っていました。
あやかれるようもちろんお祈り
奥宮まで戻り再びメイン参道でさらに奥へ。
急な坂を下りると、そこには御手洗池が。
本当に透明度が高くて綺麗な水
この池、かんばつになっても枯れることがなく、さらにこの池には誰が入ってもバストの辺りまでしか沈まないと言う謎に満ちた池です。
龍神が宿っているとのことで、昔はここで禊をしてから参拝でした。
今は入り口が変わっているので、なぜか本殿からいきなりお参りなんですが、昔はこの池の方の鳥居が入り口で、本殿はちゃんと奥にあるって配置だったんだそうです。
現在でも1月には大寒禊と言って、この池に入って祈りを捧げることで、心身を清めて無病息災などを祈願する伝統行事が行われています。
この池の奥にはちょっとした庭があります。
こちらでは藤が全盛期。野生と化した藤もすごいサイズで咲き誇っていました。
この広場でちょうどオカリナの演奏をされている方がいたのですが、音色が森の空気に溶け込んでいくような響きでとてもキレイでした。
休憩所もあるのですが、一息つくにはもってこいな場所でしたよ