今日はあの時間に自分一人でそっと黙祷しようと思っていたのに、やはり忘れてしまった。
お煎餅屋さんで地震にあったあの日。
家で一人でいたらもっと怖い思いをしただろう。
籐の間仕切りが倒れていた。
和ダンスの扉が落ちてしまった。
絵が落ちていた。何枚も。
消火器は中味が吹き出した。
トースターが落ちて土鍋の蓋が割れていた。
花瓶は戸棚の中でも、床の間でも倒れていた。
飾りものの埴輪も倒れていた。
家の外壁が割れている。
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自分で出来ることはしたけれど、わが家はまだ手つかずの状態。
昨日国道50号で栃木へ行った。
下館から先には、ブルーシートのかかった屋根は無かった。
あれー、地震の被害はもしかしたらわが桜川市はひどかったんだ。
南に向いてつくば市へ向かっても上大島を過ぎればもうブルーシートがほとんど見られない。
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今日は、お煎餅屋のお客様と地震の話になった。
そのお宅では二階建ての物置きの屋根が壊れた。
一階のひさしの部分だけは、安い素材で修理した。
長男が結婚するときには物置を壊して家を建てる予定だから、
物置の屋根は直すつもりはないのだが、
留守番役のお祖母ちゃんは、それでは承知しない。
もうすぐ定年退職したら、すればいいと思っているのだが、
このことで休みの日も家でのんびりすることができないんだよ。
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震源地からだいぶ離れたこの辺りでも、住民のストレスは今も続いています。
屋根を直すには足場を組みます。それがだいぶ高いものになるそうです。
屋根瓦は同じような物を焼いてもらわなければなりません。
時間もお金もかかります。