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思いのほか長期優良住宅の認定申請に時間がかかってしまいました。
理由は審査機関との構造の解釈に意見の食い違いがあり、私としても認めたくないのでぶつぶつ、ぐちぐちやり取りしてましたがずーっと平行線のまま。
時間に限りがある私が不利な立場で、これ以上のやり取りは工期に影響がでるので一旦引き下がることにしました。
構造計算のマニュアルに触れられていない部分の構造解釈は設計者の判断に委ねられるはずですが、それが通らなかったのが悔しい。
審査機関も私の考えを明確に否定できず、ただただ審査機関の解釈を言い続けるだけ。
現在、第三者機関に問い合わせ中。
白黒つけたいんじゃなくて、国家資格を持つ建築士の「設計者判断」を認めてもらいたいんです。
審査機関と建築士は対等の立場でありたいです。
そんなこんなで着工日前日に審査が終わって、無事に地盤改良から工事が始まりました。
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現場は今までの建物を解体した建て替え工事で、もともとの地盤よりも地面が下がってしまったので、後で砂利や土を足さないといけない状況。
よって、本来地面から17cm下がった場所が地盤改良の杭のてっぺんになるんですが、それが現況の地面とほぼ同じ高さ。
重機で改良体を作りながら、その周りで職人さんが補助に入ります。
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いい連携ですね。
地盤が低いことが幸いして、杭のてっぺんを均す作業がとてもやりやすそう。
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その結果なのか、小さい家という特徴とも合わさって一日で工事は完了。
けんけんぱをしたくなるような景色になりました。
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そして、今回から新しい設計を取り入れました。
通常地盤改良は日常の生活の中で建物が沈まないようにするための工事で、地震には対応していません。
対応していませんというのは少し語弊があって、きっと地震にも有効なんだろうけど、そのための検証を行っていないんです。
実際、この度の能登半島沖地震でも地盤改良を行った建物の被害はとても少なかったです。
それを今回、設計段階で地震力の検討も行って地震に強い地盤を作りました。
地震の検討を含めるととても大規模な工事になると考えられていましたが、小さい家の場合、
あまり大したことじゃない
というのが分かりました。
(コスト的な影響がほぼ出ないという意味)
逆を言えば今までの小さいお住まいもほぼほぼ地震に対応できていると考えられるわけですが、
これからは積極的に地盤も地震に対応していきます。
小さい家でよかった~
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