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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

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2015-12-21 23:52:00 | 温熱環境
12月18日に閣議決定された平成27年度補正予算(案)において、これからの住宅の提案が盛り込まれていました。

今、日本でも、世界でも省エネルギー化が進んでいます。
日本の住宅業界でも省エネルギー化はだいぶ深刻に扱われていますが、住宅業界が抱えている省エネルギーに関する問題って何か知ってます?

冷暖房費の削減?

いや、それじゃない。
もちろんそれも大事ですが、冷暖房のエネルギー消費量って実は40年前と比べてもそんなに変わっていません。多少増えてますけどね。でも言うほどじゃない。

じゃぁ、なんだろう。

例えば、テレビとか、冷蔵庫、その他家電もろもろも消費電力はすごく減ってますよ。
さすがメイドインジャパンって世界中に自慢できるくらい、日本製家電製品は優秀です。

そしたら、住宅でエネルギー使用量が増える理由なんてないじゃないって思いますよね。

実は40年前と比べて、とんでもなく増えているのがあるんです。右肩上がりで。

それは世帯数。

とにかく、1軒1軒の数が増えちゃった。

核家族化、一人暮らしが増えました。
とにかく大勢で住まない。
小さな単位で暮らす。

そしたら家電製品が倍々倍で増えてしまいます。

これが一番のエネルギー問題。

だから今回の閣議決定で、二世帯住宅増やそうぜってなりました。

第一弾が現在実施されている地域型住宅グリーン化事業で長期優良住宅と認定低炭素住宅で100万円、ゼロ・エネ住宅で165万円の補助金が貰えますが、二世帯住宅作ったらプラス30万円っていうオプションが付きます。

そこに地域材の利用でプラス20万円も適用させちゃえば、長期優良住宅と認定低炭素住宅で150万円、ゼロ・エネ住宅で215万円ってことになっちゃいます。

突然二世帯住宅がトレンドになる予感。
っていうか、実はすでに二世帯住宅はトレンド化しつつあります。

理由は、二世帯住宅の住み心地がいいから。竣工後のアンケートで二世帯住宅ほど満足度が高くなる傾向なんですねぇ~。
つまり、これからの省エネは二世帯住宅ってことになる。

2-3年前までは断熱性能さえよければ省エネ住宅ってちやほやされてたんですが、今は総合的な設計力が必要になります。

ネイティブディメンションズでも現在、高性能な二世帯住宅を設計してます。
ミニストック程のサイズはさすがに叶いませんでしたが26坪にまとめました。
省エネ住宅はより解放感がテーマになりやすいですが、二世帯住宅はプライバシーも重要なテーマになります。
矛盾するテーマと向き合う事になりますが、それが設計の醍醐味ですね。

ネイティブディメンションズからの新しい省エネ住宅も近々お見せできると思います。
お楽しみに。

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