約2年半前に書いた記事の更新です。
何が更新かというと、密かに定住文化に戻る可能性が出てきたかなという印象が見え隠れする点です。
ただし、誰も定住しようと思っていないはずです。だから誰も気が付いていません。
ちなみに、ここで言う定住とは1世代が住み続けることを言うのではなく、住み継がれることを言っています。
少なくとも明治維新以前の住宅は代々住み継がれることが当たり前でした。そして、現代において住み継ぐことは重要視されていません。
と言うよりも、無理だと思われてます。
見た目の好き嫌いを1000歩譲ったとしても、家族構成が変わるんだから無理なんじゃないかという理由です。
しかし、家族構成がコロコロ変わるのは現代に限ったことではありません。
昔だって、コロコロ変わっていました。でも、住み継がれていました。
なぜ、できたのか?
それは、昔の住宅には子供部屋がなかったから。
今風に言えば、LDKと寝室、客間だけでした(細かい説明は省きます)。子供は家の好きなところで適当に過ごす。家の中にいながらホームレスみたいな。夫婦はさすがに二人以上になることはない、はずですから。
昔の子供は、独立するのが早かったから、現代とは事情が違うところもありますが、でも、よくよく考えると現代にも子供部屋があまり重要でない空気は出始めています。
先日、TVでもリビングで学習する子供たちのことが紹介されていましたし、手前味噌ながら私の自宅も仕切られた子供部屋がありません。なんとなく見えにくく就寝スペースがあるだけです。
つまり、子供が子供部屋にいない時間が増えていて、それを勧める私の様な設計士もいれば(ごり押しはしませんが)、それを希望する建て主さんも増え始めてきました。
住み継ぐなんて話は、そこに一切出てきませんが、家族構成が変わっても住み続けられる家にはなっています。
また、住み継ぐのに「血」は関係ありません。これからは賃貸によって住み継がれる事例も増えてくることと思います。
面白い考え方だなぁと思います。
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