native dimensions blog

新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

【ministock-12(lab)】変わるもの変わらないものー新潟産小さい家ー

2024-12-28 18:11:25 | ministock-12(lab)
ミニストック恒例の世界に一つだけのデザインです。

消す方法を伝えてきましたが、消さない方がいいと思いますと提案してきました。
これぞ次世代のバンクシー

この年の瀬にいけしゃあしゃあと2年点検に伺ってきました。

点検は家の変化を知るためにとても重要な作業。
また、設計者が確認することで次の設計に活かす目的もあります。

半年点検から何が変わったのか
1年点検から何が変わったのか
今回の2年点検で何が変わったのか

変わっていないのか

相変わらずお部屋はきれいでした
19坪のお住まいのお部屋には見えないですよね。

すごくすっきり

ラボはフル活用
靴はもちろん
冬のアウター
お野菜
自転車
味噌
数週間に一度のごみなど

自分で設計しておきながら、とにかくうらやましかったです。
この季節だからこそありがたみを感じるラボです。

加えて床下も点検します。

水漏れや結露もなし

つまりカビが生えているところもなし
新築時と変わらない姿でした。

1点だけどうしても確認したいことがありました。
基礎のコンクリートは乾燥収縮によって細いヒビが入ります。

ギョーカイ用語でヘアクラックと呼ぶんですが、半年点検の時に1か所発見して経過観察を続けています。

はたして乾燥収縮のクラックなのか
構造的な欠陥につながるクラックなのか

結果はこちらです
1年点検の時と2年点検の時に計測した幅に変化がありませんでした。

1年点検と2年点検の間には能登半島地震がありました。
その地震を経験してもヒビの幅が変わっていないということはあくまでも乾燥収縮によるもので、構造的な欠陥でないことが分かりました。

これで一安心。

とっても小さい家なんですけど、本当に住みやすい家だなと思います。
そこであえてTさんにこの住まいでいらなかったものってありますかって聞いてみました。

Tさん曰く「食洗器」

人それぞれでいいんですけど、いらない理由を聞いてください。

独りで食器を手洗いしていると終わりが見えなくて負担でしかないけど、

夫婦二人でキッチンに立って、洗い担当と拭き担当に分かれるとあっという間ですよ。

もうね、負担とか負担じゃないとかを超越してます。
夫婦で仲良く家事をする。

食洗器って、家族の時間を増やす家電と思っていましたが、
実は、家族の時間を削っている家電なんだと気が付かされました。

あー、私はこっちの感覚の方が好きです。
夫婦仲が変わらないヒントが家事の中にありました。

こういう気付きが点検にあるんです。

もちろん変化もあります。
杉板が徐々にシルバーグレーに変化しています。

自然に変化したり、落書きで変化したり
家族と共に成長する住まい

設計って設計で終わらないから楽しいです。

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