ねこてん~全ての猫は天使である~

東京都港区青山&ビックサイト周辺にて地域猫活動を行っているボランティア

花子と先生の18年 その4

2020-05-23 22:55:00 | 不幸な命を増やさないために
ザ・ノンフィクション
花子と先生の18年間
~人生を変えた犬~





2019年9月
闘病中の花子は、今日も太田先生と一緒に出勤です。

お腹に腫瘍のある17歳の犬がやって来ました。
飼い主さん、この状態で命をを全うさせるべきかリスクがある手術をするかで悩んでいます。

動物は寿命を長くして欲しいと思ってない
お母さん(飼い主)と一緒に幸せになりたいと思っている

寿命によって幸せの度合いは変わらない

覚悟をして何があっても
後悔しないで かわいかったって言ってあげて




いつも治療のとき
花子だったらと思う

僕だったら どうしてほしいか
花子だったら どうするか
野良猫でも 捨て犬でも
原点は一緒です



診療後、花子のベッドの移動。

延命治療をしない判断は飼い主として?
獣医師としてか?と問われ
「飼い主です」と即答した先生。

私は、この場面が一番印象に残りました。

太田先生、一人の飼い主に戻って花子と向き合います。

18歳半も生きてくれたんで親孝行だね十分
穏やかな最期
しかも1週間という時間をくれたことに感謝している



それから2日後の
2019年9月3日 花子永眠。

病院では花子とのお別れ会が行われていました。
本当に穏やかな優しい笑顔のままの花子。
最期は先生に腕の中でだったそうです。

ハナ動物病院の看護師さんの話。

介護の段階の子とか
もうちょっとで亡くなる子の治療をしているときに
先生は笑顔でやってあげてと言う

悲しんでいる姿を見せたら
動物が申し訳ないと思うから
いつも通りの風景を見せて 安心させてって

花子の時に 先生は悲しい顔を見せず
前向きに向き合っていたから
穏やかな時間を過ごせたと思う

お別れ会の後、先生は花子とドライブへ。

看病の時は楽しかった
本当に楽しい1週間を過ごした
みんなに こういう時間をつくってあげたい

それが治療の目標でもある
最期の瞬間まで何ができるんだろうかと思う



2020年4月

花子を見送った半年後。
太田先生、コロナと戦っていました。
看護師を自宅待機にして孤軍奮闘。

次亜塩素酸水(消毒液)を地域の人に無償配布。
休校になった学校飼育のカメを預かり世話も。

動物病院の社会的責任がある。
8年間 この地域にお世話になっている
地域を守りたい
協力したり知恵を使ったりして
ウイルスと闘いたい

医師や看護師が頑張っている
獣医師も医療従事者のはしくれだから

一人闘う太田先生。
その姿を花子は遠くから見守っています🌈