23区は国保の運営を区ごとに行なっていますが、保険料については「統一保険料方式」をとり区長会で確認し、各区議会に提案して区ごとに決定します。
自営業者や高齢者・失業者などが加入する国保
国民健康保険は自営業者、高齢者、失業者など低所得や収入のない世帯が加入する健康保険ですが毎年のように保険料が上がり高負担になっています。
とくに今年度は賦課(ふか)方式の変更(保険料の算定を住民税方式から旧ただし書き方式へ)したため、多人数世帯、障害者がいる世帯、一人親世帯、住宅ローン控除を受ける世帯などは大幅に上がりました。
足立区役所には「なぜこんなに上がるのか」「もう払えない」など半月で1万900件以上の苦情・問合せが殺到しました。
一人あたり保険料(年額)
9万4479円→10万140円(5661円増)へ
これに対して来年度保険料がさらに現行一人あたり9万4479円から10万140円に5661円の値上げとなる案が検討されている事がわかりました。
「経過措置」(今年度の大幅値上げを緩和する一時的な対策)を講じても9万6699円で2220円の値上げとなります。
加入全世帯で値上げ
12月16日の区長会で示した検討案では、均等割を3万9900円から4万1100円、所得割も「基礎控除を除く所得額の8・09%」から8・62%に引き上げ案。
均等割の世帯を含め加入世帯全部で負担増です。区長会総会で「案」を確認後、各区に条例提案の予定ですが区長の姿勢が問われます。
23区国保保険料モデルケース(経過措置を講じた場合)2012年度は検討案
< 世帯構成> <年収><現行(2011年度)><次期(2012年度)><値上げ幅>
年金受給者(2人世帯) 230万円 11万4948円 11万8988円 4040円
250万円 14万9009円 15万4715円 5706円
300万円 19万6719円 20万5551円 8832円
給与 所得(2人世帯) 300万円 18万8286円 19万5659円 7373円
(3人世帯) 400万円 29万3381円 31万6925円 2万3544円
(3人世帯) 500万円 36万3916円 39万2244円 2万8328円