決算特別委員会、10月6日第2日目の西の原えみ子議員の質疑の要旨を報告します。
◎質問ー環境問題について聞く。区長は足立区を「日本でいちばん地球にやさしい人の街になる」の看板を掲げている。ぜひその実現のために質問をします。
福祉施設に電気自動車の配置
環境マイスターの要請を推進を
私は江東区にある「えこっくる江東」を見てきた。ここは江東区環境基本計画に沿って、目標を「水と緑豊かな地球環境にやさしいまち」を掲げ、それを実現するための環境学習情報館である。
ここはエコのアイデアが詰まった施設で、太陽光と風力の自然エネルギーの活用、みどりのカーテンや接道部の緑化、生き物と共存するビオトープやハーブ園、地産地消や旬を体験する田んぼや畑、雨水や剪定材の循環利用など様々な施設を取り入れていて生きた体験が学べる施設である。またごみの分別やごみの減量に向けてもわかりやすく展示してあり、実際このごみはどこに分別されるのかなど触って体験もできる。
「あだち再生館」は施設設置目的が条例でリサイクルに定められているが、ごみリサイクルだけでなく、温暖化対策をはじめとする環境問題を含む施設に転換するべきではないか?
●答弁ー気候変動など環境問題として、工夫し対応したい。
◎質問ー次に、足立でも環境ゼミナールの卒業生が資格を持つ環境マイスターとしてエコ活動ネットワークの取り組みがはじまっている。江東区でも同じように“エコリーダー”を養成する講座をやりながら、育ったエコリーダーが、子どもたちが「えこっくる江東」に学習に来た時など講師となって説明するという役割を果たしている。足立でも環境マイスターの役割をこのように広げ、もっと活用するべきではないか?
●答弁ー昨年、環境マイスターとして23人認定したが、町会や学校でもリサイクルの普及を広める。
◎質問ー環境マイスターの講座紹介→地球温暖化緩和策としてのエネルギー・技術、生物多様性とその保存、廃棄物処理と循環型社会構築の現状と課題など受講すると環境マイスターとして認定。
この認定されたマイスターの方々の活躍の場を広げて、住民との共同で温暖化対策をすすめる力にして戴きたいがどうか?
●答弁ー地域のリーダーとして活躍してもらいたいと思っている。
◎質問ー次に、区が環境モデル都市構築を目指す中でうちだした具体的な施策として、福祉施設への送迎車を電気自動車に変えることを支援する。それが低炭素化社会にどう適合化していくかといった観点から出されていて、産業環境委員会での質問で、検討すると言ってましたがどう考えているのか?
●答弁ー11月から環境基本計画の見直しの中で検討していきたい。
◎質問ー公共施設の改築時にエコ化を更に強め、訪れる区民の意識啓発にもつなげるべきではないか?例えば太陽光を利用した照明、地中熱の利用も都市部で有効な自然エネルギーの活用になる。モデルででも導入して頂きたいがどうか?
●答弁ー太陽光などできるものからやっていく。
◎質問ー区は環境モデル都市を目指そうとしていたが、国がモデル都市の評価をするため一旦中止して今年から募集をしていない。「日本でいちばん地球にやさしい人の街になる」といことからも再開したらぜひ、目指すべきだがどうか?
●答弁ー挑戦して行きたい。
◎質問ー放射能汚染について聞く。今年に入って福島第一原発の1号機と2号機に設置してある排気筒が腐食の影響で、倒壊寸前になっていることが判明した。福島第一原発の排水路で高濃度汚染水を伝える警報が鳴ったのもこれが原因と見られ、東電は土のう袋などで塞いで対応するとしている。しかし、5万2千ベクレル以外にも高い値は多数検出されており、セシウム137が1リットル当たり2万3千ベクレル検出されていた。福島県などの地元関係者らは東電などに抗議するとしている。
これから影響が出る可能性があるが区はこういった事実を認識しているのか?
●答弁ー報道で聞いている。
区民に放射線量測定器の貸し出し
除染マニュアルをつくり、配布すべき
◎質問ー区は福島における甲状腺がんやその疑いが「数十倍の規模で」発生していることに対して、これがスクリーニング効果や過剰診断では説明しきれないから区民が不安を持つことに対して「検診は大事だ」という立場はなく検査の必要はないと冷たく切り捨ててきた。ところが最近 核戦争防護国際医師会議(IPPNW)が2015年9月11日のプレスリリースで、小児性甲状腺がん患者の増加は、もはや「スクリーニング効果」で片づけられるものではないと断言した。福島原発事故以前の日本では小児性甲状腺がんの罹患率は年間10万人に0.3件だったのに対して、現時点での罹患率は10万人に2人。まだ、2度目の検査待機中の子どもたちが20万9千人いることや、6万7千人以上の福島の子どもたちが検査対象外であることから、実際の罹患率はこれよりもっと高いと考えられる。
このような見解が出ている中であらためて不安を持つ区民が検査を受けたいということに対して、一部でも助成を行ってほしいがどうか?
●答弁ー助成はしないが適切に対応する。
◎質問ーあるマンションの自治会が測定器を購入して今年の8月14日に測定をしたら、地表で0・32μシーベルトの数値が出たので、急いで区に連絡したら、「区は私有地は除染しない」と言うので、自分たちでやるしかない、地表をはがせばいいと思い、マンションの住民3人で、2m四方10cm位をスコップではがした。その土をごみ袋に入れて隣の土手との境に仮置きしているそうだ。
区は民地の線量はいっさい測ってこなかった。このような例のように測ったからこそ分かった。測定器を区が貸し出すことは必要だがどうか?
●答弁ー貸し出すことは考えていない。
◎質問ーどう除染すればいいか、区が対処するマニュアルを作って区民にきちんと知らせるべきではないか?
●答弁ー洗浄や土の撤去など案内している。
◎質問ー区長は足立の子どもたちの命と健康を守るために今の課題として、放射能対策に取り組まれることを強めて欲しいとお願いして質問を終わります。