江北高校 定時制 廃止してはいけない!

2016年03月15日 21時07分00秒 | 日記

「夜間定時制は学びの安全網」

東京都教育委員会は2月12日、都立高校の夜間定時制を4校廃止する計画案を決定しました。
 早ければ2018年度から入学生の募集が停止されます。
 都教委は不登校経験者らが学びなおす、単位制の定時制高校「チャレンジスクール」の増設などで受け皿を確保する方針ですが、夜間定時制は多様な生徒が学んでいるところです。チャレンジスクールで代われるものではなく夜間定時制の廃止案は撤回すべきです。
チャレンジ校は「狭き門」
 都教委の「改革推進計画」では現在44校ある夜間定時制のうち
●小山台(品川区・154人)
●雪谷(大田区・41人)
●立川(立川市・301人)
●江北(足立区・180人)
の4校を廃止するとしています。
 都教委は、昭和40年代には夜間定時制の生徒の八割が昼間働き、夜学ぶ目的で入学したが、現在は3%で年々減少していることや、廃止する4校はいずれも全日制と同じ校舎を使っており施設利用時間に制約がある事を挙げ廃止の対象としました。
 そして、代わりに足立区と立川市に不登校経験者や高校中退者が学びなおせる「チャレンジスクール」を新設し、既存のチャレンジスクール4校と、昼夜間定時制3校の「夜間部」で定員を増やすとしています。
年配者・外国人多様な生徒どうする
 舛添知事は、受け皿は確保したうえで、昼間働いて夜勉強したい人たちのチャンスはつぶさないと述べていますが、第一にチャレンジスクール(夜間定時制と同じ「定時制」高校)は、平均1・66倍の応募倍率で、全日制(1・50倍)よりも高い「狭き門」です。
 また、試験は面接や作文などで、日本語が不自由な外国人は入学しにくい状況です。
 また、チャレンジスクールは不登校経験などが多く、若い世代が中心で、若いときに学ぶ機会を逸した年配の社会人は通いにくい面があります。
「廃止しないで」の声は当然
 足立区の江北高校(西綾瀬4丁目)定時制が廃止の対象となり卒業生などが「まっすぐには進めなかった人生で、この定時制があったから今の自分がある」「自分は年をとってから入ったが良かった。仕事帰りにトラックのまま乗ってくる人もいた」「外国人もいて、そういう人でも勉強できる。なんか生活の場みたいなところ」「心のふるさと」と、声を上げ存続を求めていますが、自然で当然です。
「代替にはならない」
 実際江北の定時制には180人もの生徒がいます。この生徒をどうするのでしょうか。
 品川区の小山台をレポートした記事では「夕方の5時半から授業が始まり」「全日制(高校)に通えなかったり、高校を中退したり、年配の人たちなど多様な人たちが通っている」「勉強して大学に進みたい。夜間定時制があってよかった」という声も紹介しています。
 立川をレポートした記事では中学1年生の時不登校になった男子生徒について、昨年4月に夜間定時制に入った。不登校経験者や高校中退者向けのチャレンジスクールでは応募倍率が高いため、受験をあきらめた。母子家庭で私立高校に行く余裕もない。夜間定時制では中学の内容から学びなおし、先生になんでも質問できる雰囲気がよいと述べていることに触れています。
 また、区立の夜間中学に通っているネパール人の男性はこの春、夜間の定時制高校を受験する予定です。父親と2年前に来日。日常会話には困らなくなったが、漢字の読み書きは難しく全日制は断念。「夜間定時制で学んでコンピューターエンジニアになりたい」と話しています。この人たちの夢はどうなるのでしょうか。
 夜間定時制をなくしてはなりません。みなさんのご意見をお寄せください。 

今朝の朝宣伝でも訴えました。