廃校にしないでと区民集会学びの場、セイフティネットを
東京都は来年度の募集停止を予定区議会・都議会に卒業生らが陳情
6月17日「都立江北高校定時制の存続を求める会」が区内で「都立江北高校定時制の廃校計画を考えるつどい」を開催しました。
「つどい」で語られた卒業生の発言や資料から内容をご紹介します。
小池都政は「都立高校改革推進計画」によって、都内の都立高校夜間定時制を次々と廃止し、江北高校定時制については今年度の募集人員を半分(30人)にし、「来年度募集を停止」することを10月に決定するとしています。
これに対し、卒業生が中心となり「都立江北高校定時制の存続を求める会」が結成され、粘り強い活動が行われています。「募集停止を拙速に行わないように求める署名」が提出され区議会、都議会で審議されています。
学び直しの場
「会」の代表の石井さんは、父親の家業を継いだ自営業者でした。「勉強をしたい。基礎から学び直したい」と還暦を迎えてから江北高校定時制に入学し60代に高校生活を過ごし、40歳以上年の離れた生徒たちの良き相談相手になっていました。
若い生徒たちは「学ぶ喜び、探求する楽しさを発見」され、「緩やかな授業、自由気ままな教室」を通じて、成長します。しかし、今は自身の生活確立のため中途退学する人もいます。ある年齢になって、生活に区切りをつけられる時期になったら、再び定時制高校に戻ってきてください。そこでは、大人になった高校生として、それからの自身の可能性を見つけられると思います」と語っています。
「優しい子が多い」不登校を克服
『江北定時制を卒業したAさんの話』
子どものころから他の人との違いを感じていた。小学校2年生から不登校。親に連れられ校長室登校、給食を食べて下校も6年生の時で出席は120日だった。中学は家にこもっていた。22歳になる時に「夜間高校」の話を聞いて、行ってみようと思った。学校には家庭の事情があったり、人間不信だったりいろんな人がいて、「不適合だった自分がおかしい」と思っていたが、自分だけではなかった。優しい子がとても多かった。人のことを考えられる友達、先生も親身になってくれる。4年間通いつめ休まなかった。いい学校です。残してください。