本日、最終本会議で議員提案「足立区ながらスマホ防止条例」が成立しました。
建設委員会で質疑をし、採択されたことに対して、本会議で、もっと審議が必要で継続審議を求めていたことが否決されたために討論しました。
傍聴してくれた斉藤都議がツイートをしたら、大反響!
やはりこの議員提出条例を制定するのは時期尚早、もっと審議を重ねるべきです!
討論を載せます。
2020.7.10 本会議での反対討論 16番 西の原えみ子
私は、日本共産党足立区議団を代表し、議員提出第5号議案足立区ながらスマホの防止に関する条例についての討論を行います。
「危険な、ながらスマホをなくしたい」ということは、誰もが願うことです。議員提案で罰則ではなく意識啓発を強めていこうという事はとても大切なことだと思っています。
議会で一丸となって取りくむためにも、曖昧さや不明瞭さを残してはいけないと考え、委員会で何点か質疑をさせて頂きました。
条例は法律と同じであり瑕疵があってはならず、十分質疑をしていく必要があると考え、継続して審査することを求めました。しかしそれが否決されたためにやむをえず、現時点では賛成はできないという結論に至りました。
第一に、意識啓発についてです。罰則を伴わない条例だからこそ、制定段階から幅広い区民の意見を集約しながら意識啓発を図り、合意形成をする必要があります。
足立区自治基本条例では「区は、重要な政策の策定にあたり、事前にその案を公表し、区民が意見を述べる機会を設け、当該意見に対する区の考え方を公表する区民意見表明制度(パブリックコメント)の手続きを実施しなければならない」と定めています。法規制を超えて区民の権利制限をおこなうことになる本条例は、まさに「重要な政策」です。
歩きスマホ禁止条例を全国で初めて施行した大和市も当然パブリックコメントを実施しています。議会にはパブリックコメントを行う執行権がないため、区を促して区民の意見集約を行うことも必要であり、そのためにも、継続して審議していきたいと考えました。
しかし委員会で提案者の議員は「議員は区民の代表で、自民党16名が区民からの意見を聞いているから必要ない」旨の答弁があり、残念に思いました。
第二に、足立区が「地図アプリを見て歩きながら目的地を探してはいけない」という規制をするということについて、世の中の法律の中ではそういう規制が全くない中で、足立区が行うという事での疑問も解けず、もっと議論を煮詰める必要性を感じました。
第三に、質疑のなかで、画面を注視しながら歩くという事が禁止とともに、「注視ではなく、通話しながら歩くのも禁止する」という事が明らかになったことには、とても驚きました。注視ではなく、話しながら歩いてはいけないというのは、行き過ぎていると感じています。
こういった疑問点を解決していくためにも継続審議が必要です。
最後に、議員提出の議案だから、「今後育てていくもの」という意見もありましたが、条例は法律と同じで、議員提出だから不十分でいいというものではありません。決まったら守らなければなりません。曖昧さや不明瞭さを残したままでは議員として責任をもつことは出来ないのではないでしょうか。
その後住民に意見を聞くと「そんな厳しい区に住みたいとは思わない」と言われてしまいました。
今からでも遅くはありません。力を合わせ危険な歩きスマホをなくすために必要な議論を十分に尽くし、継続して審議することを心から呼びかけ討論を終わります。