Naoの誰でもわかる!英語の話

英語を勉強している人へ、面白い、ためになる話し、知識・情報などを、誰もがわかるように書いていきます。

問答シリーズ8「母音の発音、わかないんですけど?」

2020-05-09 | 英語の発音
Question 8:母音の発音、わかないんですけど?(Fさん、17歳、女子高生(…のつもり))

Naoki: ん? ひょっとして、前に質問 (Q.6)してくれた高校生?

Fさん: そうで〜す。Remember me? 覚えてくれてたんだ。超うれしい!

Naoki: そりゃあ、覚えてるよ。アンジェリーナ・ジョリーでしょ。ところで、straight!うまく言えるようになったかな、I wonder?

Fさん: できるよ。stREIt!どう、かなりいっしょ?

Naoki: お、良くなったね〜。子音の固まりも滑らかに発音してるし、口もしっかり横に引っ張って音が出てる感じだし。超英語らしいじゃん。結構、結構。で、何?今度は母音の発音?

Fさん: うん、そうなの。子音はね、結構Naokiの(おい、ファーストネームかい!?)言う通りにやってみたら何か発音し易くなったんだけど、母音がもうひとつうまく出来なくて…この間ALTの先生と会話してたのね。そしたら、彼が、Excuse me? Pardon?って、いっぱい言うわけ。要は私が言ってること、わからないわけね。みんなの前でいいとこ見せようと話かけたのに、超恥ずかしい思いしちゃったわけ!ねぇ、なんとかしてくれない、Naoki?

Naoki: ねぇ、Naokiって…ま、いっか。わかりました!じゃあ、母音の話ね。

Fさん: 違うの!話はどうでもいいの。要はどうすればいい発音ができるかだけ教えてくれればいいの。出来るだけ簡単に。Okay?

Naoki: ん〜、相変わらずわがままな女だな〜

Fさん: 聞こえてるんですけど〜。I can hear you!だっけ?

Naoki: No, I didn’t say anything. じゃあ、簡単にね。まず、舌の位置を変えること。英語の舌の位置は、日本語に比べて口の奥の方になります。簡単な例として、a, i, u, e, oを言ってみて。日本語だと、ア、イ、ウ、エ、オ、だよね(かなりの単純化…)。じゃあまず、日本語で言ってみて。ハイ!

Fさん: ア、イ、ウ、エ、オ。舌、ほとんど動いてない。

Naoki: だよね。ただ口の中の空間を広げて、のどの奥から声を出す感じね。じゃあ、今後は英語らしく、a, i. u, e, oって言ってみて。今度は口の両側を横に引っ張ったままで、口の奥から、英語らしく、a(ア)、i(イ)、u(ウ)、e(エ)、o(オ)、ってね。その際、音がはっきり聞こえなきゃダメだよ。そのためには息をしっかり前に出すこと。以下に注意してね。
a(ア)は、息を前に強く出す。
i(イ)は、口を平たく、口の両側をしっかり横に広げて止めて言う。
u(ウ)は、唇を丸くしてのどの奥から音を出す。
e(エ)は、舌を下の歯の裏側に来るくらいにして、のどの奥からエと言う。
o(オ)は、のどの奥全体に音が響くようにして声を出す。
さあ、やってみよう!ハイ!

Fさん: え〜、これ超難しいんだけど。えっ、なになに…ん〜、a, i, u, e, o!こんなんでどうどす?あ、昨日京都から帰って来たのね、それがさ〜…

Naoki: 集中!ま、それでいいんちゃう(…)。ポイントは、英語の母音を言う時は、すべてのどの奥の方から、でも、はっきりと音を出すこと。前にイーと歯を出したままで英語を発音してみてって言ったよね。でも、その状態で母音をのどの奥の方からはっきり言うのって、これしんどいよね。息出にくいでしょ?

Fさん: うん、すっごく出にくい。なんか、もごもご言ってるみたいで、超気持ち悪い。

Naoki: たしかに。それは発声法を変えることで解消。実は日本語と英語とでは発声の仕方が違うのね。日本語を話す時は、特に女性は、胸からしか音を出していない。ところが、英語ではお腹から音を出さなければいけないのね。腹式呼吸で息をお腹から出す練習ってあるでしょ。あの時のお腹から強く息を出す感じで英語を話すと、英語は断然発音しやすくなる。練習法?はい。まず、口を大きく開いて、ア!と言います。言ってみて。ア!(ア!)そう。でもその時、お腹の上の筋肉、あるいはぜいにく、あ、失礼。ともかく、そのあたり動いてる?動いてなかったらお腹から息は出ていない。その息は弱い。もし、しっかり動いているようなら、その息はとても強い。では、もう一回。Are you ready? Go! ア!(ア!!!)オッケー、それでいいのです。まずこの練習をしてね。ア!ア!ア!てね。そのあとは〜…

Fさん: 長い…。

Naoki: 我慢!今度は立って、身体を楽にして、ア〜って出来るだけ長く言う練習。あ、一息でね。口はできるだけ大きく開けてね。右手の3本の指を縦にして口に入れてみて。

Fさん:苦しい〜…できたけど〜どう?

Naoki: いいね〜。そう、それくらい口を大きく開けて、ア〜てね。のどの奥からしっかり音を出して、ア〜〜って、出来るだけ強い息が長く続くように練習すること。最初はきっと15秒から20秒しか続かないと思うけど、出来るだけ一息で長くア〜を言えるようにする練習をしてね。一分できれば最高かな?

Fさん:ア〜〜〜〜〜〜一分はきつい!ふ〜…で、それから?

Naoki: それがある程度出来るようになったら、その息の強さと長さを使って英文を言う(読む)練習をする。英文をはっきりと、つまり息をしっかり出して、子音、母音を僕のアドバイス通りの方法で発音して、一文は一息で言う練習をすること!ポイントは一息ね。どんな長い文章でも一息!しかもはっきりと言う。さっきの練習がここで活きるわけね。長い文章を一息で言おうとすると、当然、同じ強さで発音したら息がなくなるから、途中でしんどくなるよね。それでもなんとか一息で文を読もうとすると、強弱をつけないと、とてもじゃないけどできないよね。実は、そこから英語のイントネーションが生まれて、英語らしい発音が出来るようになるわけよ。

Fさん:なるほど…英語のイントネーションっていうのは、発声方法と係わりがあるんだ。知らんかった。あの、ふにゃふにゃふにゃっていう、かっこいい発音は音の出し方からきてるんやね。

Naoki: そだよ。そして、この練習をしっかり続けていくと、君の英語はアンジェリーナの英語に!なるはず…?まずは練習だよ。Okay?その結果、また教えてね。では今回はこのへんで〜。Bye!

(End of Story)

問答シリーズ6「かっこいい英語の発音、どうしたらできる?」

2020-04-27 | 英語の発音
Question 6: かっこいい英語の発音、どうしたらできる?(Fさん、17歳、女子高生(…のつもり))

Naoki: かっこいい英語の発音ね〜。つまり、ネィティブみたいな発音ってこと?

Fさん: うん、そう。だって、アンジェリーナ・ジョリーなんか最高!あんなかっこいい英語、しゃべりた〜い。セクシーだし、知的だし、それに〜…

Naoki: わかりました! じゃあ、彼女みたいにしゃべれる方法、教えましょう!(ま、アンジェリーナ・ジョリーみたいには絶対無理〜…)では、いきましょう。まず、次の単語を発音してみてください。straight!

Fさん: sutoREito(ストレイト)?

Naoki: ん〜、すっごっく日本的。

Fさん: あ、バカにしてる。でも、友達みんな、こんなんだよ。

Naoki: だよね。だから、アンジェリーナにはならないわけね。アンジャッシュくらいにはなれるかな?(笑)

Fさん:誰それ?

Naoki:あ、知らない…そう言えばこの頃はあんまりテレビに出てないな〜。ま、ともく!じゃあまず、その発音から余計な母音を取ること!この単語の母音は一つ。rei の中のeiだけね。str までは一緒に発音する!これは子音の固まりって言ってね。英語では子音のクラスター(cluster)って言うのね。

Fさん:クラスター〜!こわい〜!

Naoki:いやいや、それとは違うんだけどね。まあ、日本語の意味としては、集まり、集団みたいな意味だから一緒だけどね。コロナウィルスのクラスターとは違いま〜す。この子音のクラスター(consonant cluster)というのは英語にはいっぱいあるわけ。その3つの子音の中に母音は絶対入れない!全部一緒に言う、でも、一つひとつの音のエッセンスは必ず残してね。つまり、s(スゥ)t(トゥ!と軽く息を出す)r(ゥ〜ル、と息を出す)って感じね。でも、これきついでしょ、音出すの?子音はね、のどから音を出さないで、強い息を唇とか歯とかで調整して音を出すもの。つまり、一つの子音だけだと単なるいろんな雑音、シュとか、クゥ、とか、プゥとか、意味のない音なのね。母音と一緒に発音されてはじめて意味のある音になり、音全体が解放(前に出)され、ホッとするわけ。いい、ここまで?

Fさん: ふ〜ん、でもなんか、ちょう、わかりにくい…。

Naoki: まあ、ともかく、母音みたいなもの、つまり、ア、イ、ウ、エ、オ、みたいな音を入れないで、str をいっきに発音する。そして、eiで息を出し切るとともにのどを震わせて音を出す。つまり、eiをはっきり言う(強調する)いいかな?じゃ、やってみて!

Fさん: stREIto どう、いけてる?

Naoki: あ、最後のt の後にもオみたいな母音は入れない。トゥ!みたいな感じで、舌を上の歯の裏に軽く当てて、はじく感じ。じゃあ、もう一度。ハイ!

Fさん: stREIt どう?

Naoki: いいね〜。すっごくいい。ここでポイントの整理。要は、子音は一つでも二つでも三つでも、母音が出るまではのどを震わして音を出さない。つまり、有声音にしない。無声のまま。でも、その音は口、舌などを使ってはっきり出し、それらは母音と一緒にいっきに発声する。い〜い?アルファベットを一つずつはっきり発音する練習をして、それを単語として発声する時にもしっかり発音する。流れによって強弱はできるけど、一つ一つの音を決して粗末に発音しないことが大事。つまり、基本はアルファベットの発音なのだ!

Fさん: なるほど〜。そんな感じで発音すれば、私もキャメロン・ディアス!

Naoki: あれ?アンジェリーナじゃ?ま、いっか。あ、ちょっと待って!あと、もう一つ大事なこと。音をさらに英語らしく、また、わかりやすく、そして、キャメロンや、アンジェリーナなやメリルのように(知らないやね)かっこよく発音するための方法。それは…

Fさん: それは?早く言ってよ!もう、ちょうだるいんだけど〜。でも、お願い!

Naoki: Okay.では、口を開いて、イーしてください。そう、出来れば鏡を持って、イーして、歯が見えるように〜ハイ、イ〜〜…

Fさん: イ〜って。これ、意味、全然わかんないんですけど。

Naoki: だよね。ここで質問です!洋画を見ていて気づいたことないかな?俳優の、特に女優の歯がよく見えることに。気づいてなかったら見てください。きっと驚きますよ。彼らはほとんど歯を見せて話してますから。でも、なぜそんな風になるのか?これは子音をはっきり発音しようとすると、その方が自然なんです。では、やってみましょう!

口の両側を微笑む時のようにぐっと外側に引っ張る。そう、そのまま、そのまま!その状態で、さっきやったstraightを発音してみてください。ハイ!(stREIt!)どうです?イーしたまま子音をはっきり発音しようとすると、ちょっとしんどい。けど、はっきり発音すると、すっごく英語らしく響きません?実はそうすると、f とか、th の発音とかが、とても簡単に、しかも、かっこよく発音できるんです。そうすることで息が出やすくなったり、舌が無理なく自然な場所に動くことができるからなんですよ。日本語は唇をほとんど動かさなくても発音できますが、英語はできません。唇を丸めたり、引っ張ったり、歯の間から舌を出し入れしたり、そりゃあ忙しい言語なのです。

皆さんがかっこいい英語が話せない原因。それは、日本語を話す口の動きで英語を話そうとしているからです。なので、かっこいい英語を話そうと思ったら、恥ずかしさを押さえて、まずは英語らしい音を出すために、口、唇、舌をいろいろ動かし、口周りの筋肉を柔軟にし、日本語の筋肉を英語の筋肉に変えること。そして、先ほどのアドバイスにしたがって発音する。そうすれば、きっと、ちょう〜かっこいい英語の発音ができますよ。That's my promise! まず、やってみてくださいね。Break a leg!(頑張って!)
(End of Story)