Naoの誰でもわかる!英語の話

英語を勉強している人へ、面白い、ためになる話し、知識・情報などを、誰もがわかるように書いていきます。

英語力が「伸びる?伸びない?」わけを考える(3)

2014-09-02 | 英語の学習
①「英語を日常の言語にする」(Part 3)

 日本語で「習得する」「勉強する」というと、なんか同じようなニュアンスを感じて、実際には同じことのように思えますよね。しかしそれを英語で言うと、その違いが少しはわかりやすくなるかもしれません。「習得する」はacquire(アクワイァ)、「勉強する」はlearnとなります。acquire(アクワイァ)という単語の意味は、「(何かを)身につける」というもので、基本、習慣やそれなりの努力の結果、何かを自分のものにするという意味合いを持ちます。learn は誰でも知っている通り、何かを学ぶという行為そのものを指しますよね。応用言語学(特に第二言語習得理論)の分野では、この二つの言葉をその持っている意味の違いから、人が言語を習得する過程における異なった事象を意味するものとして使われます。「またまた、なんかややこしい、めんどくさい感じ…」は?た、た、たしかに…。でも、もうちょっとだけ我慢して聞いて(あ、読んで)くださいね。
 わかりやすく言うと、人は何かを意識的に「学び」(learn)、そしてそれをいつの間にか、自然に「身につける(習得する)」(acquire)ということです。ここで重要な概念は、「意識的な学び」と「自然な習得」です。言語能力は、しばしば自転車に乗ることができるスキルや、ピアノを弾くスキルと同等に論じられることがあります。どちらもそのやり方を学ぶべくそれなりの努力を意識的にするわけですが、それを続けていると、自転車の場合は、いつの間にか身体全体が自転車をコントロールするためのバランスを取れるようになり、またピアノの場合は、楽譜を見るだけで指が勝手に動くようになります。もちろん、上手い、下手はあるでしょうが、それなりにできるようにはなりますよね。自転車はともかく、ピアノについては、できない人たちからみると「何でそんなことができるの?」ということになります。その質問をピアニストにしてみると、答えはきっと、「練習したから」としかかえって来ないでしょう。「何をどうしているから何かができるのではなく、それはもう「自然にできるもの」になっている」わけです。つまり、練習している時は意識的な学び(learning)をしているのですが、その過程で、学ぼうとしているスキルは、徐々にではありますが、自然に身につけていっている、つまり、アクワイァリング(acquiring)していると言えるわけです。どうでしょう、分かっていただけたでしょうか、「学び」(learning)と「習得」(acquiring/acquisition)の違いを。

皆さんに質問です。皆さんは身体に問題がない限りは、歩けますよね。「あたりまえじゃん…」ですよね。では、どのようにして歩くのかを説明してください。「どのように…?ん~…まず右足、まあ、どっちでもいいか…出して、その時右肩は右後方に引いて…って、そんなこと、分かるわけないでしょ!」はい、僕も分かりません、ていうか、説明はできません。しかし、幼児の頃から歩く練習はしてきたわけですよね、よちよち歩きから始めてね。つまり、私たちは、それなりに練習(learning)はしてきたけれど、その結果として身につける(acquire)ことになった歩行という行為についての理論的説明はできないということです。回りくどくてすみません(冷汗)。そう、言語習得もそれと同じということです。「やっと英語の勉強の話になった~」はい、お待たせしました。

「英語を勉強(learn/study)することは大事だが、その学んだことを「いかに習得(acquisition)するか」を常に意識して英語を学ぶこと。」(Naoki)「なるほど~それが「習得」と「勉強」の違いってわけね。でも、それを意識して英語を学ぶって、どういうこと?」(End of Part 3)

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1 コメント

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なるほど。 (Aiko)
2016-02-19 12:53:53
speaking two or more languages changes your mind and brain という記事を読んで acquire とはなんぞやと言う事を調べていてここに行き着きました。よくわかりましたありがとうございます。
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