Naoの誰でもわかる!英語の話

英語を勉強している人へ、面白い、ためになる話し、知識・情報などを、誰もがわかるように書いていきます。

「英語一問一答」(表現編/No.10)「more than」 は「以上」じゃないの?

2007-09-30 | Weblog
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Question 32:いわゆる「外人バー」のクーポンがあって、3人以上なら20%引きと書いていたので、3人で行ったんですが、支払いの時にクーポンは使えないと言われました。3人以上って書いてあるのに、これ、詐欺ですよね~。でも、なんか理由があるのかも…とも思い、質問します。(32歳、会社員、男(のつもり))
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Answer:
そうですか。ところで、そのクーポンには、何て書いてあったのですか?

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え~と、たしか、 「If you come to Big Bird with a group of more than 3 people, your bill will be discounted by 20%. Come and enjoy!」だったような…。
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なるほど。「more than 3 people」だから、「3人以上」。そこで3人で行った…でも、お店側は3人じゃ適用外と言った…。う~ん、これはミステリーですね~じゃなくて、これは言葉の問題です。僕もだいぶ前にこのことでトラブったことがありました。日本語の数の使い方、考え方と、英語のそれとではちょっと違いがあるんですね。では、質問ですが、3人以上というと、3人は含まれます?

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そりゃあ、そうでしょ。3人以上なんだから、3人はオッケーでしょ、もちろん。
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じゃあ、英語を考えてみましょうか。more than 3を直訳してくれます?

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3人以上…あ、直訳ですか?「3よりもっと多い…ん?」ま、まさか…?
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そう、more than は「~より、より多い」わけですから、厳密に言うと、~の後に来ている数字より多い数でなければいけないわけですね。だから、単位が1、2、3…というのであれば、more than 3 は、3より多い数、つまり、4以上となるわけです。つまり、お店(Big Bird?)としては、4人以上でお越しの場合は20%引きですよ、と言ってたわけです。ここでの問題は、我々がmore thanを訳す時、すぐに「以上」と訳す習慣がついていて、その後に数字を入れると、「~以上」という日本語の概念がすぐに頭に浮かび、その後は「~以上」という日本語の考えが頭を支配して、英語の概念で考えることを忘れてしまうことです。

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まあ、そう言われれば、そうかな~と思いますけど、これ、かなり、ややこしくないですか。だって、3という数字は出てますけど、4なんて数字、どこにも書いてませんよね~。ネイティブでも間違うんじゃないですかね~?
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あり得ない話じゃないですね。実はそれを明確にする言い方があります。例えば、Big Birdが(なんか違和感感じるな~、なあ、アーニィ…?)本当に「3人でもオッケー」と言いたいのであれば、「3 or more people(3人、あるいは、それ以上の人数)という言葉も使えます。

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あ、つまり、日本語の「3以上」は、「3 or more」が適訳なわけですね、本当は。
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そうなりますね。単なる「more than+数」は誤解を招く場合もありますから、「数or more」とするところもありますね。

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な~る。それでミステリーは解けました。でもそれを知っていたら、あと一人誘っていたのにな~残念。あ、ところで、「~(数字)以下」は、どうなるんですか?やっぱ、ややこしいですか?あ、なら、いいです、今日は。
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ま、そう言わずに。「~以下」は、英語で何と言います?

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それは…less thanじゃないですかね~?
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そうですね。じゃあ、前の例を使うと、「3人以下」だと、「less than 3」になりますね。さて、この場合の直訳はどうなります?

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またですか?それは、3より少ない、ですから、3は含まない、つまり、3未満と同じ…かな?
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その通りです。日本語の「3未満」が「less than 3」に当たります。あ、でも、考えてみてください。例えば、どこかの居酒屋で個室を借りようとして調べていると、そこに「お部屋は5名様以下でのご使用はできません」と書いてあったとしましょうか。その言葉を英語でどう訳します?

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ん~「The room is not available to a group of less than 5 people.」なんていうのは、どうですかね~?
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いいんじゃないですか。さて、日本語で「5名以下(はだめです)」を表わす英語として「less than 5(is not acceptable)」はどうですか?意味は同じ、それとも…?
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あ、日本語と一緒ですね。less than 5を、5以下と訳しても、5以下だと日本語でも5は入らないので、英語の意味と同じ、ですよね。なるほど。これはいいんだ。
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みたいですね。英語の「more than 5」は、日本語の意味の「5以上」ではないですが、「less than 5」は「5以下」で問題ない。つまり、「more than=以上」ではないが、「less than=以下」、ということになりますね。ちょっと混乱しやすいので、みなさん、くれぐれもお気をつけくださいね。今回は日本人にとって紛らわしい数字の表現、概念についてお話しました。この手の話はもっとありますね。質問の方、お待ちしてます。それでは、今回はこの辺で。Have a good day!

(End of Story)

「英語一問一答」(表現編/No.9)お悔やみの言い方は?

2007-09-29 | Weblog
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Question:知り合い(アメリカ人)に不幸がありました。英語で「お悔やみ申し上げます」にあたる文を教えてください。(45歳会社員、男 (のつもり))
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Answer:
そうですか、ご不幸があったのですね。実は僕の父も平成18年の暮れに亡くなりましたが、その時に多くの同僚(外国人)からお悔やみのカードやメールをもらいました。その時の文言から質問にお答えしましょう。でも、その前に、そのような状況で使われる中心的単語を確認しておきましょうか。辞書ではどんな言葉が使われています?

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はい、調べたところでは、condolenceとかcondolencesとかが出てきますね。あと、sympathyですかね。同情ってことですよね。
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そうですね。お悔やみの手紙のことを、letter of condolence、カードのことをcondolence cardとか言いますよね。辞書を引くといろいろな言い方が出てきますけど、以下が結構straight forward(そのままずばり)的なものですね。

I would like to extend my sincere condolences on the death of ….
I would like to extend my heartfelt sympathy for the loss of ….
I wish to express my deepest sympathies on the death of …

お気づきの通り、sincere、heartfelt、deepestが共に「誠実な、心からの、深い」といった同様の意味•気持ちを伝える言葉として入れ替え可能であり、「お悔やみ」の部分が、condolencesとsympathy、あるいは、sympathies、そして誰の死(失った方)に対して、の部分は、on the death of か、for the loss of のどちらも使えるみたいですね。あと、extendの代わりにexpressあるいはoffer、また、conveyも使うことができます。あ、would like の代わりにwishもオーケーですね。つまり、それらの言葉の組み合わせでいくつものパターンができるというわけです。どれを使うかはあなた次第で、どれを使っても気持ちは十分に伝わります。

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なるほど…。で、お父さんが亡くなられた時も、やはりそのような文面の手紙とか、メールをもらったんですか?
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はい、と言いたいところなんですが(そうすればこれで終わりになるのでね(笑))、実はかなり違ったものを皆さんからいただきました。そこで、もちろん皆さんにはそれらの文言をみてもらって、もっと自然な、気持ちのこもった(あ、もちろん、前に書いたものでも十分なんですが…)文章を考えてもらえたらと思います。以下が、僕が同僚や友人から実際にもらった言葉です。

1) I offer you my sincere condolences with the passing of your father.
Note: passing→亡くなること

I wish you strength during this difficult time for you.
(このあなたにとって困難な時に、あなたの気持ちが強くあることを)

2) Our hearts are with you in sympathy for your loss.
(私達の心は、あなたの喪失感を共に感じ、あなたと共にあります)

3) Condolences.
(お悔やみを申し上げます)

4) I was very sorry to hear of your father’s decease.
(あなたのお父様の死を聞いて、とても悲しく(お気の毒に)思います)

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なるほど…。ちょっと違いますね。でも、感じはわかりました。その中で使われている言葉にはかなり共通性がありますね。でもその中の、Our hearts are with youというのは、なかなかいい言葉ですね。
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同感です。「私達はあなたの苦しみがよくわかります。」「(私達はそこにいませんが)心はあなたと共にありますよ。」言葉からそんな感じが伝わってきますよね。

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文章で書く時の感じはよくわかりました。でも、次に会った時には、どういう言葉をかけたらいいんでしょう?
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実はそのことについて聞いたことがあるんですが、彼ら(アメリカ人、イギリス人、オーストラリア人等)は、特に決まった、硬い言葉は使わないみたいですね。いろいろ大変だった時を過ごして帰ってきた友達に対しては、普通の言葉で話かけるようです。例えば…

How's it going?
Is everything okay now?
Good to see you back.
How are you?
Welcome back.
Are you all right now?

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なるほど。普通にお帰り、どうだい?って感じですかね。
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そうですね。戻って来た時には、できるだけ普通に振る舞って、でも、戻ってきてうれしいよ、元気かい、って気持ちを示すようですね。でも、この気持ちは日本人も一緒ですよね。ただ、日本語になると、その時何か言わなきゃいけないんじゃないかって気を遣って、その場が結構ぎこちなくなることってありますよね。ありません?僕はありましたね。日本語の硬さ、文化的礼儀とかが頭をよぎることでそうなるような気がしますが、みなさんはどう考えられるでしょうか?では、今回はこの辺で。See you in the next story, everyone. A happy weekend!

(End of Story)

Reading Practice #1

2007-09-28 | Weblog
[Reading Practice #1]

これからは、時々いろいろな文章(簡単なものから難しいものまで)をみなさんと一緒に読んでいきたいと思います。でも、ただ読んでも面白くないでしょうから、質問をつけることにしました。英語の試験に役に立つかもしれませんからね。今回はその第一回です。では、始まり、始まり…。

次のメールは僕が先日Amazon.comからもらったものです。さっと読んで、後の質問に答えてください。
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Naoki,

As someone who has purchased or rated books by Bill O'Reilly, you might like to know that "Culture Warrior" will be released on October 9, 2007. You can pre-order yours at a savings of $4.78 by following the link below.

Culture Warrior

Bill O'Reilly

List Price: $14.95
Price: $10.17
You Save: $4.78
(32%)

Release Date: October 9, 2007

To learn more about Culture Warrior, please visit the following page at Amazon.com:
(address of the web)

Sincerely,

Amazon.com
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Q 1: Has Naoki ever purchased a book at Amazon.com?
 a. Yes, he has.
 b. No, he has not.
 c. Perhaps he has.
 d. No idea.

Q 2: Can Naoki buy the book on October 8, 2007?
 a. Yes, he can.
 b. No, he cannot.
 c. Perhaps he can.
 d. No idea.

Q 3: Why is it that Naoki can preorder the book?
 a. Because he is a friend of the author of the book.
 b. Because he likes the author of the book.
 c. Because he has either bought or reviewed the author's book before.
 d. Because he has a saving’s account at Amazon.com.

Q 4: How much is the book going to be sold for at the bookstore?
 a. $4.78
 b. $10.17
 c. $14.95
 d. 32% of the list price
  
Q 5: How can Naoki buy the book?
 a. By responding to the email
 b. By visiting the bookstore
 c. By visiting Bill O’Reilly
 d. By visiting the web store
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答えは以下です。

Q1: c
解説)質問は、「Amazon.comでかつて本を買ったことがあるか?」でしたよね。メールの中には、「As someone who has purchased or rated books…」(前に本を購入したか、あるいは、評価した人として…)と書いていますから、買ったかもしれないし、(図書館かどこかで読んで)ただ評価しただけかもしれない。なので、「おそらく買ったのでは」が正解になります。

Q2: a
解説)質問は、「2007年10月8日に本が買えるか?」でしたよね。メールには「You can pre-order…」と書いているので、前もって買える(予約購入できる)わけですから、Yesになりますね。

Q3: c
解説)質問は、「どうして予約購入できるのか?」ですから、その理由はQ1の解説に書いてあるように、前に本を購入したか、あるいは、評価したから、ですね。そんな人への特別なオファーがこのメールですからね。ちなみに、purchase=buy、rate=reviewに注意してください。

Q4: c
解説)質問は、「本が本屋さんで、いくらで売られることになるか?」ですね。list priceは通常価格のことですから、答えは、cになります。

Q5: d
解説)質問は、「どうしたら本が買えるか?」ですから、「by following the link below」(下のリンクに行って(従って))と書いてあるように、ウェブ上のお店に行けば買えますね。
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え?ちょっと易し過ぎた、ですって?ん~、でも、自分でさっと書けるかと言うと、どうでしょうね~?できれば何回か読んで、その簡単だけれども自然な言い回しを身につけるといいと思いますよ。試験なんかにはきっと役立つはずです。ではまた身近な話題、文章をみつけてReading Practiceにしたいと思います。I will see you next time in the Reading Practice or something else. Have a nice weekend, folks!

(End of Story)

「英語一問一答」(文法編/No.13)Inversion(倒置)って何?

2007-09-27 | Weblog
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Question:ある時「Am I tired?」って聞いたことがあるんですけど、「自分が疲れてる?」って質問するの、おかしいですよね。すっきりした答えお願いします!(22歳、会社員、映画大好き!男(のつもり))
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Answer:
わかりました。まず、質問の文は「Am I tired?」じゃなくて、「Am I tired!」だと思いますよ。わかります、この違い?

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え、疑問文じゃない? 疑問形なのに…?
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はい、それは、いわゆるびっくりマークでもわかるように、強調文です。このように、英語では何かを強調したい時に、その強調したい部分(語)を通常の語順(主語(+助動詞)+主動詞+目的語+補語(主語、目的語を補い説明するもの))から外して、文の先頭にもってくることがあります。この語•句を前にもってくることを、「倒置(inversion)」と言います。何か難しい名前ですが、要は何かが文の前にでる、くらいに覚えておくといいです。例えば以下の普通の疑問文も倒置の文と言われます。

Can you come tomorrow?
How stupid you are?
Here is your coffee.

ね、語順が違うでしょ?

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上の例はわかりますけど、「Am I tired!」は何か違いますよね。
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ですね。上の例はinversion(インバージョン/倒置)は起こってますが、疑問文であったり、感嘆文であったり、口語表現であったりと、結構慣用表現として慣れ親しんでいるので、わかりやすいですよね。でも「Am I tired!」とかは強調したい時に使うものなので、映画であったり、実際に会話をする場面とかじゃないと、あんまり、というか、めったに聞きませんよね。でも口語では結構よく使われるので、知っておいた方がいいです。ということで、今回は「強調の倒置」についてお話しましょう。では、次の文を見てください。

1) I never expected to see you here.

Never did I expect to see you here.
(君にここで会おうとは思ってもみなかった)
2) I have received no answer about it.

No answer have I received about it.
(それについての返事はまったく来てないよ。)

どうですか?どうやってinversion(倒置)させるか、わかります?

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まあ、なんとなく…。まず、強調したい部分、あるいは、その一固まりを文の前に出して、動詞を…あ、動詞じゃないな…didとかhave だから、助動詞か。助動詞を主語の前に出す。で、いいですよね?
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そうですね。2) についてはまったくその通りで問題ないですね。気を付けるのは1) のような時ですね。もともとの文では過去の動詞があるだけなのに、inversion(倒置)が起こると、didが出てくる。でも、不思議じゃないですか、それって?

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はあ、まあ、そうかな?でも、疑問文の時はdid になりますから、それはそれでいいような…。
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ま、それで納得できれば、それでいいんですが…。考え方としては、動詞の現在、あるいは過去形というのは、その中に現在あるいは過去を表わす助動詞を持っているって考えるんです。つまり…

expected → did + expect
speaks  → does + speak

みたいにね。何となくわかるでしょ、この感じ。そしてinversion(倒置)すると、助動詞(did, does)が主語の前に出るわけです。実は、inversion(倒置)しなくても強調になるパターンもあるので、ここで紹介。

He does speak French.
(彼はフランス語本当に話せるんだよ)
I did say that.
(僕はもちろんそう言ったさ)

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なるほどね。じゃあ、「僕は彼女のこと好きだよ」を強調して言うと、「I do like her.」でいいわけですね。今度使おう(^^)。
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是非使ってみてください。でも、このinversion(倒置)って、結構頭を使いますよ。前に出したもの(強調する語(通常は否定的な語)あるいは句(意味の固まり))をしっかり覚えておいて、主語と助動詞をひっくり返して助動詞を主語の前に、そして後は残ったものだけを言う。間違っても前に出したものをもう一度言わないようにね。やりかねませんよ、これは。では、ここでちょっとややこしい例を見てみましょう。

This button must not be pushed on any account.
(このボタンは、絶対に(どうあっても)押しては(押されては)いけない)

さあ、この場合、絶対に、を強調してinversion(倒置)の文を作ってみてください。

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えっと、すると~まず…強調する部分(句)が前に出るから…
On any account…
そして、主語と助動詞がひっくり返ると…
On any account must the button…
その後は、残ったものをそのまま言えばいい…だから…
On any account must the button not be pushed.
で、どうでしょう?
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惜しい!前に言ったよね。前に出る言葉は通常否定語だってね。だから、強調するわけね。この場合、on any accountだと普通だよね。だから、「どんな理由であろうとも(否定の意味)、絶対にダメ」という意味を出すために、any が no に変わって、on no accountになります。

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そんなのずるいですよ。そこまで頭回らないもの。じゃあ、こうですか、答えは。

On no account must the button not be pushed…いや、待てよ…notがあるとおかしいよな~前にnoと否定を持ってきたわけだから…あ、これもひっかけね…オッケー、わかりました!答えは…

On no account must the button be pushed. です。間違いない!
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はい、大正解です!(拍手)では最後にもう二つ。

He had hardly left the house when it began to rain.
(直訳:雨が降り始めた時、彼は家を出たか出ないかであった)

Hardly had he left the house when it began to rain.
(彼が家を出るか出ないうちに、雨が降り始めた)

あと、こんなのもあるので、知っておくと試験には絶対有利です。

No sooner had he left the house than it began to rain.
(彼が家を出るやいなや、雨が降り始めた)

どうでしょう?倒置、わかりました?語順が変な文をみつけたら、まずinversion(倒置)かどうかを疑ってみてください。そして意味がわからなかったら語順をもとに戻して考えてみてくださいね。では、今回はこの辺で。Am I happy to have you as readers of my blog! See you in the next story, guys.

(End of Story)

「英語一問一答」(文法編/No.12)「仮定法現在」ってあるんですか?

2007-09-26 | Weblog
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Question 29:仮定法に現在ってあるんですか?(18歳、高校生、男子 (のつもり))
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Answer:
はい、あるみたいですが、普通の条件を表わす文と形は一緒なので、なんだか種分けする方が、ややっこしいですね。例えば以下の文をみてください。

If she comes (come) tomorrow, I will tell her the real story.
(もし彼女が明日来たら、真実を伝えるよ)

彼女が来れば、っていうわけだから、たしかに「仮定」ではありますよね。あ、そうそう、If節の中の動詞ですが、本来(?)は動詞の原形を使うみたいですが、今では動詞の現在形を使うようになったとのこと。この場合の仮定は、そのことが起こるかどうかわからない…fifty, fiftyて感じみたいですね。でもまあ、If(~ならば)を使う以上、それが仮定なのか、条件なのか、それを決めることはあんまり意味がないように思いますね。言う人の気持ち(言っている意味)が問題なので、聞いている人は、それが仮定、条件、なんて考えませんからね。

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なるほど…。じゃあ、別に気にしなくていいですね。仮定法は、過去と過去完了をしっかり理解することですね。ありがとうございました!
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あ、そうそう、ちょっと待ってくれる?一つ知っておいた方がいいことがあるのね。それは、仮定法現在に使われる動詞のこと。さっき通常は動詞の現在形でいいって言ったよね。でも、もともとは動詞の原形だって…。そこで、仮定法現在の動詞(原形)が使われる奇妙な文があるので、そのことを話しますね。以下の文を見てください。

Peter suggested that we come back here after school.
(ピーターは、放課後みんながここに戻ってくることを提案した)
The doctor recommended that he take the medicine.
(医者は彼にその薬を飲むように勧めた)
The president ordered that he fly to New York immediately.
(社長は彼に直ちにニューヨークに飛ぶように命じた)

どう?何か変じゃない、って、答えは前に言ってたけどね(笑)。

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つまり、thatの中の文の動詞(主動詞)が原形になっているってわけですよね。
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そう、つまり、その原形の動詞が「仮定法現在の動詞」というわけね。え、どうして仮定法かって?いい質問だね。それは、thatに導かれる文の内容が、本当に起こるかどうか、まだわからない…つまり、現実に起こる可能性、fifty, fiftyというわけで、仮定の域を出ないから、と言っておこうかな。でも、それよりも大事なのは、そんな不自然な、奇妙な文があるってこと。それさえ理解してもらえばいいです。

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不自然で奇妙?ん、たしかに読んでみると、何か不自然ですよね。動詞に三人称単数現在の -sをつけたくなる…。あ、たしかに奇妙な感じだ…。
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でしょ?僕も今はそんな文章をどちらというと自然に使ってるけど、前は、何か無理に使ってるというか、くすぐったいというか…あ、わからないよね、この感じ(僕だけの表現かな?)。でも、そんな文になっている原因は何だと思う?

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原因、ですか?そんな仮定の状況をもたらす動詞にあるのかな?suggest は「提案する」、recommendは「勧める、推薦する」、orderは「命令する」…?ん~何か共通するものがあるような気がしますけど~?
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じゃあ、もうちょっとその手の動詞を挙げてみようかな。urge 「強く促す、勧める」、propose 「提案する」、insist 「主張する」、demand 「要求する」、request 「要求する、要望する」、advise 「忠告する」。どうかな?

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う~ん、ともかくも、誰かに何かすることを求める動詞ばかりのような気がしますね。その求め方の違いが強かったり、弱かったり、ちょっと柔らかかったりするけど。
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なかなかいい分析だね。そんな感じかな。もちろん、これらの動詞の特徴は、その内容を示したthat節をその目的としている、ってことだよね。つまり、「動詞+that+文」になっているってことね。あ、でも、こういう言い方も可能なので押さえておいてね。

It is necessary that we be ready for emergency situations.
(私達は緊急の事態に備えておくことが必要です)
It is essential that she leave right now.
(彼女が今すぐ立ち去ることが絶対に欠かせません)

これらの文は、さっき出たような動詞と同じ性格をもった形容詞が、it is ~thatの形で使われているわけね。

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それはいいんですけど、どうしても動詞の原形を使うっていうことと、仮定法の原形っていうのが、しっくりこないんですよね~。何か他の考え方ありませんかね~?
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ではでは、私の考え方をご披露しましょう。オッホン!(古…)実はthat節の内容は、すべて時制を持つことができないんですね。だから、時制のない動詞、つまり、動詞の原形でなくてはならない、というわけ。例えばですね…

The doctor recommended that he take the medicine.
(医者は彼にその薬を飲むように勧めた)

「彼が薬を飲む」は、あくまで医者がそう勧めただけのことであって、事実として「彼が薬を飲む」わけではないですよね。言うならば、「絵に描いた餅」みたいなものですね。その絵には動きがない、だって、現実にそうなってるわけじゃないですからね。なので、事実を表わす現在の時制も使えないし、当然そうなるかもわからないので、未来にもできない。もちろん、過去でもない…だったら、その意味だけを伝える原形でいいわけです。他の文章ももう一度見てください。その感じがわかるはずですよ。

さて、今回はちょっと変わった文型の英語を見てきました。こういうのが、結構TOEIC試験とかに出るんですよね~。しっかり理解しておきましょう。ではまた、奇妙な英文を探す旅に出発…。あ、それは冗談ですが、また面白い、でも、ためになる話、探しますね。では、今回はこの辺で。Adios, amigos!(合ってるかな?)やっぱ、Bye bye!

(End of Story)

「英語一問一答」(文法編/No.11)関係代名詞、しかも、非限定的用法?

2007-09-25 | Weblog
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Question 28:関係代名詞の「非制限的用法」って何のことですか?何か言葉が難しくてよくわかりません。(21歳、大学生、男(のつもり))
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Answer:
たしかにそうですよね。「非制限的用法」、なんか難しそうですよね。でも、実は全然難しくないですよ。ではまず、その言葉の意味から理解していきましょう。非制限ですから、制限されていない、って意味ですよね。ということは、関係代名詞の制限されていない使い方(用法)…わかり易い言い方をすると、「関係代名詞の、制限しない使い方」ということになります。
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え、何を制限しないんですか?
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はい、そもそも関係代名詞は何のために使われます?

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そのすぐ前にある名詞の代わりになって、その後にある文と前の文を繋げるためですよね~。あ、その文が前の名詞の説明になるんですよね。
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そうですね。ということは、関係代名詞はその前にある名詞の性質(中身)を決める(限定する)とも言えますよね。つまり、~であるところの~(名詞)という具合にね。そこで、通常の関係代名詞は名詞を限定する目的で使われるので、その使い方を限定的用法と言って、非限定的用法と区別されるわけです。

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ということは、通常の関係代名詞が限定的目的で使われるのに対して、別の種類の関係代名詞は、名詞を限定しない…縛らない?ああ、わからない!
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ごめんなさい。言葉だけじゃ混乱しちゃいますよね。では、次の二つの文をみて、その違いを考えてみてください。

1) My brother who lives in Tokyo has four children.
2) My brother, who lives in Tokyo, has four children.

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え~と、東京に住んでいる僕の兄(弟)は、4人の子供を持っている。ん?どこが違う…2)は主語と述語の間にカンマがある…だから…カンマは句読点だからその前で音が一瞬切れる、落ちる、だったかな?ということは…上との違いは…わかりませ~ん。
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もうちょっとだから、あきらめない!制限的用法っていうのを思い出してみて。通常の関係代名詞はその前の名詞の性質(中身)を決めるんでしたよね。さあ、もう一回考えて!

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はい。じゃあ、「東京に住んでいる」が「僕の兄(弟)」を制限する…つまり、その性質(中身)を決める…つまり、「東京に住んでいる」「兄(弟)」は、4人の子供を持っている。でも、大阪に…あ、わかりました!つまり、兄弟は何人かいるけど、東京に住んでいる兄(弟)は4人の子持ちだよ、って言いたいわけですね。その文には他にも兄弟がいるっていう意味が含まれているわけですね。
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その通り!制限的用法というのは、「~という~(名詞)」といった具合に、常に「~という」(関係代名詞が引き連れてくる説明)がその修飾する名詞にくっつくことを言います。では、2)の文の意味は?

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「東京に住んでいる」が「僕の兄(弟)」を制限しない…ということは…「僕の兄(弟)」、そして句読点のコンマ、だから音が下がって、「東京に住んでいる」、でコンマがくるからまた音が切れて、それから「4人の子供がいる」で文が終わる。ん?「「僕の兄(弟)」は…「東京に住んでいる」…で、「4人の子供がいる」…わかった!つまり、「僕の兄(弟)は、東京に住んでいるんですけど、4人の子供がいるんです」となるわけですね。(^^)。
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はい、大正解です。つまり、通常の関係代名詞は、そのすぐ前にある名詞と切っても切り離せない意味上の繋がりがある一方、非限定的用法の関係代名詞は、そのすぐ前にある名詞に「説明を付け加える」ためにあるわけです。

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なるほど…。でも、前の二つの文は、カンマがあるかないか、だけの違いなので、聞いてわかるんでしょうかね~?
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さっき、カンマがあったら音が切れる、落ちるとか、独り事言ってましたよね。あれがカギです。通常の関係代名詞の場合は、その前の名詞との間に音の切れ目がありません。二つのものはストレートに、平坦に発音されます。しかし、非限定的用法の関係代名詞を頭にした文は、平坦な道(音)にボコッと段差が出来たように急に音が下がって発音され、それが終わると、また急にもとの道に戻るかのように残りの述語が発音され、文が終わるという音声的特徴があります。日本語でも話の途中の説明文は音が下がるでしょ。「うちの伯父さん、あ、東京に住んでるんだけど、これがおかしいの…」って具合にね。英語も同じイントネーションと考えればいいです。

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わかりました。あと何か限定的用法の関係代名詞の特徴ってあります?
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あ、そうそう、一つ大事なことがありました。それは、限定的用法の関係代名詞の中で、whichは、前の文全体を受けることができるということ。以下がその一例です。

They decided to travel to the Middle East, which is a bad idea.
(彼らは中東に旅行に行くって決めたんだって…でも、それはないよな)

何かを話した後に、それについて言葉を足したい時に、whichが前の文全体を受けて主語として機能します。しかし、この機能を持てるのはwhich だけで、通常whichと入れ替えのきくthatは使えませんので、くれぐれもご注意を…。

ということで、今回は関係代名詞の非限定的用法について話をしました。関係代名詞がわからないと英語は進歩しませんから、今一度復習をしてみてくださいね。僕もまた取り上げることもあるかと思います。In the meantime, please check your old grammar book and review it. では、今回はこの辺で。Bye bye!

(End of Story)

「英語一問一答」(文法編/No.10)もしあの時お金があったならば…は?

2007-09-24 | Weblog
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Question 27:「あの時お金があったら、あの宝石、買ってたのになあ」って、どう言えばいいんですか?(海外旅行大好き、27歳OL(のつもり))
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Answer:
あ、前回の人ですね。なんでそんな表現を知りたいんですか?

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今英会話学校に通ってるんですけど、来週のレッスンでみんな旅行の体験について話すことになってるんです。で、私としては、アメリカ西海岸ツアーのことを話そうと思って…。あの宝石、よかったな~。
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ま、それはともかくとして。じゃあ、まず復習ね。「もしそんなお金があったら、(宝石を)買うでしょうけどね~(つまり、お金がないので買えない)」という意味の英語は何でしたっけ?

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If I had the money, I would buy the jewelry. ですよね。
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そうですね。 そしてこの文章は、今の状況について言っている文章ですよね。で、文法的には「仮定法過去」と呼ばれるって言いましたよね。なぜそう呼ばれるんでしたっけ?


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それは、If節の中にある動詞が過去形になっているから、ですよね。覚えてますよ、ちゃんと。
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感心、感心。じゃあ、今回の質問ですが、まず、気持ちとしては、「あの時(過去のある時)に~だったら、~していたのになあ」という感じですね。前に、仮定法のことを説明した時に「Ifを使うので仮定法の文も条件文と呼ばれ、普通の条件文とは違う特徴として、If 節の中の動詞が過去形になる」ことを説明しましたね。でも、過去形を使っているのに、意味は現在の状況について言っているので、現在。では、今回の質問の文の、If節の中の動詞はどうならなきゃいけないでしょうね~?

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まあ、内容が現在の状況についてではなくて、過去のことについて言っているわけですから、If節の中の動詞は、過去形よりもう一つ前の過去を表わす何かを使わないといけないような…?「大過去」ってありましたっけ、英語に?
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ないですね~そんな名前は(英語ではね)。でも思い出してください。時制の勉強をした時に、過去のある一時点の話をしていて、その前にすでに何かが起こっていた、と、ある過去の前に起きたこと(つまり、過去の過去のこと)を示す動詞の形があることを説明しましたよね。それは何でしたっけ?現在、現在完了、過去、そして…

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過去完了!つまり、had+過去分詞ですね(^^)。
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その通り。英語では、過去の前の時制(?)は、「過去完了」って覚えておきましょう。では、話を戻しますね。If節の中の動詞が過去完了形をとると、文はどうなります?

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If I had had the money, I would buy the jewelry. でいいです、か?
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惜しい…。If節はそれでいいですが、その後がそのままだと、「もし、そのお金がその時にあったならば、私は買うでしょう」になって、不自然ですよね。「私は買うでしょう」ではなくて、「私は買っていたでしょう(いたのに)」にならないとね。ではどうしたらいいと思います?

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どうしたらって…?「~でしょう」はwouldが表わす意味でしょう。だから、それはそのまま必要な気がするし…。ということは、その後の、「買う」を「買った」という過去の気持ちを表わすものにすればいいんじゃないかな?そうすれば、「買った」+「でしょう」で計算が合う。ん、間違いない!
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なるほど。じゃあ、「買った」は英語で何と言うか、ですよね。

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そりゃあ、buyの過去形だから、boughtでしょ。待ってください…すると、would boughtになる?ん、聞いたことないような…?
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wouldは助動詞ですよね。助動詞の後には必ず…

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動詞の原形。動詞の原形がきて、でも、過去のことを意味する形…?あ、have+過去分詞の、現在完了形!
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ですね。なので、「買った」+「でしょう」は、英語の語順に合わせると、「でしょう」+「買った」になり、would + have boughtになるわけですね。そこで、以下が質問の答えになります(ふう~やっと終わった…)。

If I had had the money, I would have bought the jewelry.
(もし、あの時お金があったら、あの宝石、買ってたのになあ)

実際は、お金がなかったから買えなかった、というわけですね。さて、このような文のことを、「仮定法過去完了形」の文と言いますので、覚えておいてくださいね。これは、If節の中に過去完了形が使われているからそう呼ばれます。

最後にもう一つ。仮定法過去完了形の文は、時にIfがなくなる場合もあります。Ifがなくなる?つまり、If がなくなっても、~であったならば、の意味になるということです。ただし、その場合は、助動詞(had)と主語がひっくり返って、助動詞(had)が文の最初に来ます。

Had I had the money, I would have bought the jewelry.

なんか変…て、思ってるでしょ。そう、何か変、つまり、普通の文じゃないから、(この場合は)仮定の文って捉えられるわけです。このように、普通は文の中にあるものが文の始めに出ると、強調、仮定、条件などを表わすことも英語ではよくあります。そのことはまたお話する機会があると思います。今回はこの辺で。I will see you, hopefully, tomorrow too. Bye for now!

(End of Story)

「英語一問一答」(文法編/No.9)もしそんなお金があったら…は?

2007-09-23 | Weblog
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Question:「お金があったら買いますよ」って、どう言えばいいんですか?(海外旅行大好き、27歳OL(のつもり))
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Answer:
海外旅行が好きなんですね。じゃあ、英語はもうかなりできるんじゃないですか?

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いえ、いつもアバウトのプロークンイングリッシュで~す。実は今年のゴールデンウィークにアメリカ西海岸に行ったのですが、そこで買い物をしていた時に、お店の人に上の言葉言いたくて…その時は適当に言いましたけど、本当はどう言うべきだったのか知りたくて、今回質問しました。
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なるほど。で、その時の会話はどんな感じでした?

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え~と…次のような感じでしたね。

Woman: May I help you?
I: Thank you, but I am just looking.
Woman: All right. Take your time.
I: Thanks.
(宝石を見ていると)
Woman: That is a beautiful jewelry.
I: I know, but expensive.
Woman: Well, it is worth the money. It is only 1000 dollars. It is such a bargain. It normally costs 2000 dollars, but it is Today's Special.
I: 安いって言ったって、12万ちかくするじゃん。そんなお金持ってないわよ~)Well, If I have money, I will buy it.
Woman: I can wait till tomorrow. How about that?
I: 明日まで待つ?それでどうって言われても、ないものはないじゃん!)I don't have money now. So, I cannot buy it.
Woman: We can accept a credit card. Do you have VISA or Master Card?
I: 違うって。お金ないって言うのは、現金持ってないってわけじゃなくて、そんなお金ないっていう意味。もう、わからんな~出よ、この店)I will come back again.
Woman: Okay. I will keep it for you till tomorrow.
I:(もう面倒くさいな~)Thanks, bye!
Woman: Ah, what is your name?
I:  (早く逃げよ) See you!
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まあ、なんと細かい描写…。ということは、次のように言ったわけですね。
If I have money, I will buy it. 「もしお金があれば、それを買いますよ」
なるほどね。そう言えばお店の人も食い下がりますよね。

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なんかまずかったんですか、私の言ったこと?
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まあ、ちょっと誤解を生んだくらいですけどね。問題は条件文の使い方です。あ、Ifから始まる文は、広く条件文と言われますが、Ifの節に使われる動詞の形によって、その文全体が、単に条件の文なのか(例えば「もし彼が来たら、彼に買い物に行ってもらおう」「もし雨があがったら、明日はテニスの練習だ」等)、それとも、仮定の文なのかが決まります。あなたが言ったことは、「もし、今お金を持っていたら(持参していれば)、買うわ」という風に捉えられたんでしょうね。だから、「じゃあ、明日まで待つので」とか「クレジットカード、オーケーよ」とかのセールスピッチ攻撃となったわけです。

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じゃあ、どう言えばよかったんですか?あ、つまり、仮定法とかの文を使っていたらよかったってこと?
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そうですね。それでもあのご婦人なら、やっぱり食い下がってきたかもしれないけど、その言い方によっては「そう、残念ね」って感じになったかも。じゃあ、どう言えばよかったかについて。この場合は、「もしそんなお金があったら、買ったでしょうけどね~(つまり、お金がないので買えない)」と言えばいいわけですよね。さて、その時に使う、Ifの文(節)の動詞の形とは…それは、過去形です!つまり、

If I had the money, I would buy it.

となります。後の文でwouldを使ったのは、~だ、ではなく、~でしょう、~だろう、といった推測の気持ちを表わすためです。「仮定法の文には、必ずwouldが使われる」と思っていてくださいね。

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まあ、それはいいとして…前から思ってたんですけど、なぜ過去形なんですか?過去形は過去を表わしますよね~。
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そう通り。過去形は何かが実際に起こったこと(過去)を意味しますよね。では、If 節の中に過去形が存在できるかというと、「もし、~が実際に起こった(過去)ならば(と仮定すると)…」というのは、意味的におかしいですよね。だって、実際に起こったことは事実であって、仮定するものじゃないですよね。

つまり、そもそもIf節に過去形は意味的には存在できない。でも、それが入っている(そして文法的である)。ということは、過去形は過去の意味を持たないで何らかの別の意味を持っていることになる。そして、それが持っているのが、仮定の意味というわけです。簡単な覚え方は、「If節の中に過去形があれば、それはおかしい。だからその動詞が伝えることは本当ではない。仮定である。」というものです。これでどうかな?わかったかな?

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はい、なんとか…。実は今度はイギリスに行きたいんですけど、今はちょっと時間がなくて行けないんですね。そんな時は、こんな言い方でいいですか?

If I had the time, I would go to England.
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正解です(拍手)。あ、その場合は、次の言い方もできますよ。

I wish I had the time to go to England.

私は~すること(が起こること)を望む(wish)わけですけど、起こったこと(過去形が通常示す意味)を、起こってほしいとは望めませんよね~。そう、この過去形も過去の意味を表わしているのではなく、仮定の意味を表わしています。前のIf節の時と考え方は同じですよね。ということで、今回は、文法書に書いてある、仮定法の過去(過去形の動詞をIf節等に使うことからそう呼ばれます)についての説明となりました。仮定法については、またお話することもあるかと思います。質問が来たら(?)ね。In the meantime, please try to use what you have learned today for something you wish to see happen. See you next time, folks!

(End of Story)

「英語一問一答」(文法編/No.8)who, that の使い方は?

2007-09-22 | Weblog
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Question 25:英文の中に出てくるwhoとかthatとか、あ、関係なんとかってやつ、よくわかりません。あんなの知らなきゃいけないんですか?(19歳、英語苦手の女子短大生(のつもり))
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Answer:
関係なんとか…は、関係代名詞ですね。そう、あれを知らないと英語聞いても(映画を観ても)わからないでしょうね。それと、自分が言いたいことも、相手に伝わりにくいと思いますよ。もちろん、関係代名詞を使わなくても、それなりに言いたいことは単文の積み重ねで言えるのは言えますけどね。

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単文?つまり、誰が(何が)どうし(動詞)た、何を、いつどこで、どのように、って形(構造)の文のことですよね~。前のやつ、ちゃんと読んで勉強してるんですよ、これでも。
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えらい!そう、それが文の基本ですね。[主語](助動詞)+[[主動詞+目的語]+前置詞句]のパターン(括弧([ ])はそれぞれの固まりを表わします)。ま、それは忘れて、何か最近変わったことないかな?

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あ、昨日本屋さんで本買ったんですけど、それが超面白かった。それが最近のニュースかな?
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じゃあ、そのことを英語で言ってみて?

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英語でね。じゃあぁ…
I bought a book at Asahiya yesterday.
It is very interesting.
あ。単文が二つだ。
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いいですよ、それで。意味はちゃんとわかるからね。でも、気持ちの上で一番言いたいことって何?

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そりゃあ、その本が面白かった、ってことね。
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本が面白かった。つまり、ホントに言いたいのは、The book is interesting.ってことで、その本を旭屋で買ったっていうのは、言うならば、その本の説明だよね。つまり、「旭屋で買った本」が「面白かった」ってことね。じゃあ、英語でそれをどう言えばいいと思う?

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I bought a book at Asahiya is very interesting. ん?これ、違う…わかんない。
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そう、それは文法的に間違ってるよね。考え方をまとめるよ。言いたいこと(文の中心的意味)は、「本が面白い」。だから、まず、頭でその文を作る。すると…
The book is very interesting.
で、その本は「旭屋で買った」んだよね。だから、その部分を説明文として、その説明をするものの、すぐ後におけばいいのね。だから…
The book (I bought at Asahiya yesterday) is very interesting.

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ちょっと待ってください!そんなのおかしいですよ。だって、そんなの文法的じゃないじゃないですか!何で名詞の後に文章が来るんですか?そんなの文の基本構造上、間違ってるでしょ。最初に言いましたよね~、基本の文構造。
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そうね。でも、あれはあくまで一つの文の構造ね。上の文は二つの文から成り立っているでしょ。そのひとつ一つの文は、だいたいは基本構造を守ってるよね。ただ、それらの文が繋がっている。そして、それを繋げているのが、つまり、関係づけているのが、関係代名詞なわけね。もちろん、その使い方が間違っていたら、非文法的な文になるけどね。

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でも、前の文に関係代名詞ってやつ、ないじゃないですか?
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この場合は省略されているのね。じゃあ、ここで、上の文の作り方(頭の中でどう作られているか)を考えてみましょう。

○ The book is interesting.
○ I bought a book at Asahiya yesterday.
    ↓    ↓    ↓
× The book [I bought a book at Asahiya yesterday] is interesting.
             ↓
× The book [I bought that at Asahiya yesterday] is interesting.

○ The book (that )[I bought __ at Asahiya yesterday] is interesting.

thatは、すでに前にある名詞(book)の代わりになるので、代名詞と呼ばれ、それが、その修飾(説明)する名詞のすぐあとに行ってくっつくことによって、二つの文を関係づけ、非文法的だった文を、文法的な文にする。なので、関係代名詞って呼ばれるわけです。上の場合は、boughtという動詞の目的語がthatに変わって、その修飾する名詞の後に移動してくっついたというわけ。わかりました?

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はい、なんとか。実は気づいたんですが、日本語の語順では、「旭屋で買った本」なのに、英語では「本、旭屋で買った」になるんですね~。これ、何か超難しい感じがするんですけど…。
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いい点に気がつきましたね。実は日本人が関係代名詞をうまく使えない理由はそこにあります。日本語では、ある名詞を文が修飾(説明)する場合は、必ず修飾する文が先に来て、その後に名詞が来ます。英語はその反対 です。だから頭の使い方を変えない限り、関係代名詞をうまく使えないわけですね。以下にいくつかの例を挙げてみましょう。

私が乗った電車 → the train (that) I took(電車、私が乗った)
中国出身の学生 → the student who is from China(学生、(その人は)  
          中国出身の)
君が話していた男→ the man (who/whom) you talked about(男、君
          が話していた)

基本的な考え方はこうです。何か話そうとすると、私達は頭に、誰が、何を、どうする…の文が浮かび、それを話そうとします。しかし、時にその中に出てくる物、人、場所、その他名詞について話をしようとすると、「あ、いけない、そのこと(等)を説明しなきゃ」と思うこと、ありますよね。その時に関係代名詞を使って説明文をくっつけるのです。

基本的には、人の後にはwho(たまにwhom)、物、人以外ならば、thatを使えばまず問題ありません。その時の気持ちは、「その人は~なんだけど」「それは~した(である)ものなんだけど」という感じです。この頭の動きを一度覚えると、関係代名詞の使い方、きっとわかるようになりますよ。いろいろな文章をみて、頭の訓練をしてみてください。それでは、今回はこの辺で。See you very soon, everyone! Have a good day! 

(End of Story)

「英語一問一答」(表現編/No.8)意味のある他人って誰のこと?

2007-09-21 | Weblog
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Question 24:昨日、会社のメールでパーティの案内が来ていたのですが、いくつか意味がわかりません。教えてください。(22歳、外資系会社員1年生、男性(のつもり))
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Answer:
わかりました。会社のパーティは始めてなんですね。しかも、外国の人が多いので英語でのメール。で、内容は?

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はい。以下のようなものです。

Dear all,

The new season potluck will be held next Friday, September 28 from 5:30pm in the conference room. As always, family and significant others are invited. There is a sign up sheet in the coffee room, so please let me know if you will attend and what you plan to bring. I hope to see everyone there.

Best,

Ben for the Party Committee
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極めてスタンダードなメールですね。で、何がわからないんですか?

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はい、まず、potluck ってなんですか?どんなパーティですか?
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それは、参加者がみんな何かを持ち寄って一緒に食べて、話す、肩の凝らないパーティのことで、欧米では極めて一般的なインフォーマルなパーティのことを言います。pot は深い鍋のことで、luckは運ですよね。それで、何となくイメージ湧くでしょ?

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あぁ、たしかに。で、何を持っていけばいいんですか?僕は独身だし、料理も出来ないんですが…。
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サインアップシートが用意されていますよね。それを見て、足りなさそうな物を持っていけばいいですよ。例えば、飲み物、パン、クラッカー、チーズ、もちろん、出来合いのおかずみたいなものでもいいですよ。みんながとりやすい物ね。で、後わからないことは?

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あ、そうそう、家族(family)が招待されるっていうのはわかるんですけど、その後にある、significant others っていうのは何ですか?significant(シィグ•ニフィ•キャント)というのは、「意味のある」って意味ですよね。others は「他人」ですよね。ということは、「意味のある他人」?
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ということになりますよね。じゃあ、意味のある、重要な、つまり、大事な、でも、他人、って言ったら誰のことを指すでしょうね?

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あ、そうか!他人だけど、大事な人…つまり、恋人のことをいってるわけなんだ。
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そう、まあ、恋人なんですけど、恋人って言い方は、boy friend、girl friendって言い方ありますよね。この場合は、一般的には、一緒に住んでいるけど、まだ結婚してない人。英語でいうと、partner(パートナー)のことを意味していると思った方がいいですね。だから、家族と同列に並べているでしょ。英語で「This is my partner.」と言ったら、まだ結婚はしてないけど、そのうちするかも知れない人って思えばいいですね。日本語で言えば、同居人?かな(笑)。

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へえ、そうなんだ。すると、一人のことを言う時は、significant other でいいんですか?
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いいですよ。例えば…
Please bring your significant other.
I will find a significant other this year.
とかね。あと、そうですね~、拡大解釈をすれば、家族以外で、恋人でもなく、でも、自分にとって大事な人、男女問わず、そんな人もsignificant otherと言えるみたいですね。でも、なかなかそんな人いないから、通常は、partnerを意味していると理解する方が正解かな。答え、こんなところで、いいかな?

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はい。あ、一つ確認ですが、普通の友だちのことは、girl friend とか言わない方がいいんですかね?
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そうですね。その方がセーフかな?もしそう言ったら、相手が、「No, just  a friend.」って言うかも。じゃあ、ついでだから、ここで、男女の友だちから別れるまでの、その呼び方の変化を確認してみましょうか。以下のようになります。

(just a) friend→girl friend/boy friend→partner/significant other→fiancee(女)/fiance(男)→husband/wife→ex(エクス) あるいは ex husband/ex wife(前の夫、妻)

あ、別れた後の言い方も書いてしまった…(いかん、つい自分のことが…)。ま、みなさん、そう呼ばれないようにしっかり頑張ってください。では、今回はこの辺で…。

Please enjoy this weekend with your significant other. Me? I will enjoy my days feeling lonely and depressed and…no, just kidding. I will enjoy tennis as usual and I will write you another interesting story about English. Please look forward to it. Have a nice weekend, folks!

(End of Story)