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Question 32:いわゆる「外人バー」のクーポンがあって、3人以上なら20%引きと書いていたので、3人で行ったんですが、支払いの時にクーポンは使えないと言われました。3人以上って書いてあるのに、これ、詐欺ですよね~。でも、なんか理由があるのかも…とも思い、質問します。(32歳、会社員、男(のつもり))
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Answer:
そうですか。ところで、そのクーポンには、何て書いてあったのですか?
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え~と、たしか、 「If you come to Big Bird with a group of more than 3 people, your bill will be discounted by 20%. Come and enjoy!」だったような…。
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なるほど。「more than 3 people」だから、「3人以上」。そこで3人で行った…でも、お店側は3人じゃ適用外と言った…。う~ん、これはミステリーですね~じゃなくて、これは言葉の問題です。僕もだいぶ前にこのことでトラブったことがありました。日本語の数の使い方、考え方と、英語のそれとではちょっと違いがあるんですね。では、質問ですが、3人以上というと、3人は含まれます?
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そりゃあ、そうでしょ。3人以上なんだから、3人はオッケーでしょ、もちろん。
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じゃあ、英語を考えてみましょうか。more than 3を直訳してくれます?
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3人以上…あ、直訳ですか?「3よりもっと多い…ん?」ま、まさか…?
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そう、more than は「~より、より多い」わけですから、厳密に言うと、~の後に来ている数字より多い数でなければいけないわけですね。だから、単位が1、2、3…というのであれば、more than 3 は、3より多い数、つまり、4以上となるわけです。つまり、お店(Big Bird?)としては、4人以上でお越しの場合は20%引きですよ、と言ってたわけです。ここでの問題は、我々がmore thanを訳す時、すぐに「以上」と訳す習慣がついていて、その後に数字を入れると、「~以上」という日本語の概念がすぐに頭に浮かび、その後は「~以上」という日本語の考えが頭を支配して、英語の概念で考えることを忘れてしまうことです。
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まあ、そう言われれば、そうかな~と思いますけど、これ、かなり、ややこしくないですか。だって、3という数字は出てますけど、4なんて数字、どこにも書いてませんよね~。ネイティブでも間違うんじゃないですかね~?
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あり得ない話じゃないですね。実はそれを明確にする言い方があります。例えば、Big Birdが(なんか違和感感じるな~、なあ、アーニィ…?)本当に「3人でもオッケー」と言いたいのであれば、「3 or more people(3人、あるいは、それ以上の人数)という言葉も使えます。
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あ、つまり、日本語の「3以上」は、「3 or more」が適訳なわけですね、本当は。
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そうなりますね。単なる「more than+数」は誤解を招く場合もありますから、「数or more」とするところもありますね。
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な~る。それでミステリーは解けました。でもそれを知っていたら、あと一人誘っていたのにな~残念。あ、ところで、「~(数字)以下」は、どうなるんですか?やっぱ、ややこしいですか?あ、なら、いいです、今日は。
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ま、そう言わずに。「~以下」は、英語で何と言います?
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それは…less thanじゃないですかね~?
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そうですね。じゃあ、前の例を使うと、「3人以下」だと、「less than 3」になりますね。さて、この場合の直訳はどうなります?
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またですか?それは、3より少ない、ですから、3は含まない、つまり、3未満と同じ…かな?
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その通りです。日本語の「3未満」が「less than 3」に当たります。あ、でも、考えてみてください。例えば、どこかの居酒屋で個室を借りようとして調べていると、そこに「お部屋は5名様以下でのご使用はできません」と書いてあったとしましょうか。その言葉を英語でどう訳します?
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ん~「The room is not available to a group of less than 5 people.」なんていうのは、どうですかね~?
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いいんじゃないですか。さて、日本語で「5名以下(はだめです)」を表わす英語として「less than 5(is not acceptable)」はどうですか?意味は同じ、それとも…?
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あ、日本語と一緒ですね。less than 5を、5以下と訳しても、5以下だと日本語でも5は入らないので、英語の意味と同じ、ですよね。なるほど。これはいいんだ。
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みたいですね。英語の「more than 5」は、日本語の意味の「5以上」ではないですが、「less than 5」は「5以下」で問題ない。つまり、「more than=以上」ではないが、「less than=以下」、ということになりますね。ちょっと混乱しやすいので、みなさん、くれぐれもお気をつけくださいね。今回は日本人にとって紛らわしい数字の表現、概念についてお話しました。この手の話はもっとありますね。質問の方、お待ちしてます。それでは、今回はこの辺で。Have a good day!
(End of Story)
Question 32:いわゆる「外人バー」のクーポンがあって、3人以上なら20%引きと書いていたので、3人で行ったんですが、支払いの時にクーポンは使えないと言われました。3人以上って書いてあるのに、これ、詐欺ですよね~。でも、なんか理由があるのかも…とも思い、質問します。(32歳、会社員、男(のつもり))
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Answer:
そうですか。ところで、そのクーポンには、何て書いてあったのですか?
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え~と、たしか、 「If you come to Big Bird with a group of more than 3 people, your bill will be discounted by 20%. Come and enjoy!」だったような…。
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なるほど。「more than 3 people」だから、「3人以上」。そこで3人で行った…でも、お店側は3人じゃ適用外と言った…。う~ん、これはミステリーですね~じゃなくて、これは言葉の問題です。僕もだいぶ前にこのことでトラブったことがありました。日本語の数の使い方、考え方と、英語のそれとではちょっと違いがあるんですね。では、質問ですが、3人以上というと、3人は含まれます?
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そりゃあ、そうでしょ。3人以上なんだから、3人はオッケーでしょ、もちろん。
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じゃあ、英語を考えてみましょうか。more than 3を直訳してくれます?
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3人以上…あ、直訳ですか?「3よりもっと多い…ん?」ま、まさか…?
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そう、more than は「~より、より多い」わけですから、厳密に言うと、~の後に来ている数字より多い数でなければいけないわけですね。だから、単位が1、2、3…というのであれば、more than 3 は、3より多い数、つまり、4以上となるわけです。つまり、お店(Big Bird?)としては、4人以上でお越しの場合は20%引きですよ、と言ってたわけです。ここでの問題は、我々がmore thanを訳す時、すぐに「以上」と訳す習慣がついていて、その後に数字を入れると、「~以上」という日本語の概念がすぐに頭に浮かび、その後は「~以上」という日本語の考えが頭を支配して、英語の概念で考えることを忘れてしまうことです。
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まあ、そう言われれば、そうかな~と思いますけど、これ、かなり、ややこしくないですか。だって、3という数字は出てますけど、4なんて数字、どこにも書いてませんよね~。ネイティブでも間違うんじゃないですかね~?
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あり得ない話じゃないですね。実はそれを明確にする言い方があります。例えば、Big Birdが(なんか違和感感じるな~、なあ、アーニィ…?)本当に「3人でもオッケー」と言いたいのであれば、「3 or more people(3人、あるいは、それ以上の人数)という言葉も使えます。
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あ、つまり、日本語の「3以上」は、「3 or more」が適訳なわけですね、本当は。
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そうなりますね。単なる「more than+数」は誤解を招く場合もありますから、「数or more」とするところもありますね。
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な~る。それでミステリーは解けました。でもそれを知っていたら、あと一人誘っていたのにな~残念。あ、ところで、「~(数字)以下」は、どうなるんですか?やっぱ、ややこしいですか?あ、なら、いいです、今日は。
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ま、そう言わずに。「~以下」は、英語で何と言います?
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それは…less thanじゃないですかね~?
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そうですね。じゃあ、前の例を使うと、「3人以下」だと、「less than 3」になりますね。さて、この場合の直訳はどうなります?
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またですか?それは、3より少ない、ですから、3は含まない、つまり、3未満と同じ…かな?
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その通りです。日本語の「3未満」が「less than 3」に当たります。あ、でも、考えてみてください。例えば、どこかの居酒屋で個室を借りようとして調べていると、そこに「お部屋は5名様以下でのご使用はできません」と書いてあったとしましょうか。その言葉を英語でどう訳します?
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ん~「The room is not available to a group of less than 5 people.」なんていうのは、どうですかね~?
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いいんじゃないですか。さて、日本語で「5名以下(はだめです)」を表わす英語として「less than 5(is not acceptable)」はどうですか?意味は同じ、それとも…?
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あ、日本語と一緒ですね。less than 5を、5以下と訳しても、5以下だと日本語でも5は入らないので、英語の意味と同じ、ですよね。なるほど。これはいいんだ。
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みたいですね。英語の「more than 5」は、日本語の意味の「5以上」ではないですが、「less than 5」は「5以下」で問題ない。つまり、「more than=以上」ではないが、「less than=以下」、ということになりますね。ちょっと混乱しやすいので、みなさん、くれぐれもお気をつけくださいね。今回は日本人にとって紛らわしい数字の表現、概念についてお話しました。この手の話はもっとありますね。質問の方、お待ちしてます。それでは、今回はこの辺で。Have a good day!
(End of Story)