Naoの誰でもわかる!英語の話

英語を勉強している人へ、面白い、ためになる話し、知識・情報などを、誰もがわかるように書いていきます。

Happy 2014!!! (再掲)「いい言葉」から学ぶ英語(1)

2014-01-04 | Weblog
Happy New Year!!!

皆さん、いいお年をお迎えでしょうか?きっと楽しい時をご家族と過ごしておられることと思います。新年にあたり、新しいお話を…と思っておりましたが、いろいろあり…まだ出来ておりません。すみません…(冷汗)。そこで、前に書いたものですが、新年にふさわしいと思い、「「いい言葉」から学ぶ」シリーズを再掲いたします。きっと読んでいらっしゃらない方も多いと思いますので、読んでいただけたら幸いです。皆さんの新年が素晴らしい年になりますことを心より祈念しております。I wish you a happy 2014!!! naoki

1) Where there is love there is life.(愛があるところに人生・生活がある。)

「いい言葉(格言、名言等)」は、私たちが人生に行き詰まった時、また、人生を見つめ直す時に大きな力を持って私たちを助けてくれます。そんな名言集を集めたサイトはいろいろありますので、興味があれば今日にでも検索してみてください。僕は、そんな「英語のいい言葉」を「英語の学習のため」に皆さんにご紹介したいと思います。英語を理解し、中身を考え、そして、その言葉を、あるいはその英文構造を自分のものとして自分なりの言葉を作り、書く、話す。その過程で英語力を向上させる。そのために「いい言葉から学ぶ英語」と題して、皆さんとともに英語で書かれた(話された)「いい言葉」を見ていきたいと思います。

今回の言葉は、マハトマ・ガンディー(Mahatma Gandhi-本名はMohandas Karamchand Gandhi(モハンダス・カラムチャンド・ガンディー))の言葉です。え?マハトマは本名じゃないの、ってですか?マハトマ…もうちょっと正確に発音を書くと、マハートマー、ってなるみたいですが…これは、「偉大なる魂」と言う意味で、インドの詩聖タゴールから与えられた尊称だそうです。

僕は学校で以下の文を勉強した記憶があります(皆さんもありますよね)。

Where there is a will there is a way.
(意志があるところに道はある。)

日本語の格言、「精神一到何事かならざらん」、つまり、「精神を集中して事に当たれば、いかなる難事でも成し遂げられないことはない。」(広辞苑より)という意味がその日本語訳にもなっています。これと同じ構造を持っているのが今回のガンディーの言葉、Where there is love there is life.というわけです。でも、その構造って?

この文章で使われているwhere は、「どこ?」(疑問詞)じゃないですよね。じゃあ何?そう、関係副詞と呼ばれるものですね。例えば、

Osaka is the place where I grew up.
(大阪は私が育った場所です。)
I went to the restaurant where I happened to see my ex-wife.
(レストランに行ったんだけど、そこで別れた妻に会ってね。)

こんな感じで使われます。関係副詞は、前置詞と関係代名詞とで作られる…頭の中ではそのような意味合いになる…もの、でしたよね?では、ガンディーの言葉を、関係代名詞を使って書き換えてみましょう。

In the place in which there is love, there is life.

ん~、何かややこしい。「場所には…そこには愛がある…人生・生活がある」つまり、「愛があるところの場所には、人生・生活がある」だから、冒頭の「愛があるところに人生・生活がある。」という意味になるわけです。意味は通じますが、きわめて堅い、人口的な構造の文ですよね。そこで、流れをよくする言葉としてwhere が使われるわけです。そうすると、同じ意味が、

Where there is love there is life.

で表現され、言いやすいし、イメージしやすくなります。つまり、英語的、ネイティブ的(自然な)いい回しになるんですね。

この構造を使って、自分なりの言葉を作ってみましょう。まずは僕から、ですか?では、以下はどうでしょう。

Where there is a risk there is a chance.
(リスクがあれば(あるところには)チャンスがある。)
Where there is laziness there is failure.
(怠惰があるところには失敗がある。)
Where there is unity there is a success.
(結束があるところには成功がある。)

どうですか、僕の名言(?)は?皆さんもガンディーの気持ちを想って、自分なりのWhere there is X there is Y. を考えてみてください。皆さんの人生を語る上での名言になること間違いありません(かな?)。そして、それを誰かに伝えて後世に残す、っていうのもいいですよね~。では、また「いい言葉」探してきます。今回はこの辺で。Where there is something to learn there is always an audience. Happy New Year!!! naoki

英文を理解する:等位接続詞で結ばれる重文構造の文について(Part 2)

2014-01-01 | Weblog
では、読み手がどのように理解していくかを考えてみましょう。

S1+S2: I tend to be more demanding,wanting to improve my translation skill badly
(自分の翻訳技術を向上したいという気持ちがとても強いので、私はいつもより要求がましくなりがちですし、)
S3: (and)to absorb your advanced technique as much as I can
((そして、)あなたの高度なテクニックを吸収するために)

冒頭で書き手が伝えたかったと思われる意味を紹介しました。もう一度見てください。

When it comes to "translation", I tend to be more demanding,
(翻訳ということになると、私はいつもより要求がましくなりがちで、)
wanting to improve my translation skill badly
(自分の翻訳技術を向上したいという気持ちがとても強くて)
and to absorb your advanced technique as much as I can.
(そして、あなたの高度なテクニックを吸収したいと思っているので。)

書き手の意図を、もっとわかりやすくまとめてみました。
「翻訳ということになると、私は自分の翻訳技術を向上したいという気持ちがとても強いので、また、あなたの高度なテクニックを吸収したいと思っているので、いつもより要求がましくなってしまうんです。」

このようなことを言いたかったと推測できますが、その文型から理解される意味は、先程述べたように、以下のようになります。
「翻訳ということになると、自分の翻訳技術を向上したいという気持ちがとても強いので、私はいつもより要求がましくなりがちで、そして、あなたの高度なテクニックを吸収するために…。」

意味はなんとなく分かりますが、文型(等位接続詞(coordinating conjunction) で結ばれている重文構造(compound structure)の文)としては間違っているため、読み手は混乱し、即座にはその意味がわかりません。何が間違っているのか?もうお分かりとは思いますが、それは、andという等位接続詞でつながっているものが「同じ状態の言語単位(linguistic units)」「同様に組み立てられた文法的な成分」(前述のWeblioの定義を参照)ではないからです。では、それらの「言語単位」を再度見てみましょう。

S1) I tend to be more demanding(文)
S2) wanting to improve my translation skill badly(現在分詞を使った文の省略形)
S3) to absorb your advanced technique as much as I can(to不定詞の副詞句)

A and B and C…の文型における構成要素であるA、B、Cの「形」が違うのがわかりますね。andをつかって何かをむすぶ場合は、そのむすばれるものは同じ形でなければいけない、そうでなければ読み手(聞き手)に正しくその意図が伝えられない非文法的な文になってしまうことを忘れてはいけません。この手の間違いは日本人の英語によく見られます。特に今回のような複雑な(?)間違いは、英語がかなりできる人に見られますね。英語を作る(書く、話す)際に気持ちが先行し、文法的枠組みを、ふと忘れてしまうことが原因と考えられます(僕も偉そうには言えませんが…(冷汗))。と、ここまでが最初の質問に対する答えとなります。みなさん、おわかりいただけたでしょうか?

では最後に、書き手が意図していたと思われる以下の意味を、英語ではどのように言えばいいのか?
「翻訳ということになると、私は自分の翻訳技術を向上したいという気持ちがとても強いので、また、あなたの高度なテクニックを吸収したいと思っているので、いつもより要求がましくなってしまうんです。」

書き手の文章を少し変えて、以下のような文章にしました。「I tend to be more demanding」のわけをas以下で説明している形の文です。この方が簡単でわかりやすいと思います。

When it comes to "translation", I tend to be more demanding as I want to improve my translation skills badly and I want to absorb your advanced techniques as much as I can.

いかがでしょうか?以上、かなり長い記事となりました。すみません…。これに懲りずにまた寄ってくださいね。あ、最後に、質問をしてくださった友人に感謝したいと思います。ありがとうございました(ペコリ)。質問の答えになっていれば幸いです。では、今回はこの辺で。See you, guys! naoki