ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

シツコイようですが…2

2015-11-08 11:04:34 | 日記
引き続き『そして音楽が始まる』によると…

【安奈】のレコーディングの際に
偶然、スタジオにいらしたという浜田省吾さんが
甲斐さんのギブソンでレコーディングに参加されたことについて

『スタジオに激励に来てくれるようなイージーな間柄ではなかった
彼がスタジオに来たのは何か別の理由があったんだろう』と甲斐さん

…って、甲斐さんと食事の約束をなさってたからじゃなかったっけ?(笑)

ともあれ、この番組中に当時のマルチテープで
浜田さんが弾かれたギターのカッティングの音色を聴かれたらしく

甲斐さんいわく…上手いね。ここは浜省だね
やっぱり、歌ってる人が弾くとギターも歌ってるんだよ
そこが違いだよね。素晴らしいね

このマルチテープと一緒に保存されていたレコーディング・シートに
漢字ではなく、カタカナで書かれている【アンナ】は
日本人の心に響くロックを作りたいという
甲斐さんの思いの象徴だったようで

『従来の標準語のアクセントにとらわれていると
メロディが自由に動けなくなる
だから、カタカナにしたんですよ

自由なアクセントで「アンナ~」と歌えるからね
それこそが、僕がガキの頃から
色々な音楽を聴いて来た結晶ですからね』と話されてます

でも、最終的にそのアクセントが『関西弁』になったのは
想定外でいらしたでしょうね(笑)

この番組の中で、松藤さんが甲斐さんについて…
『あの人の歌の基本は、メロディと詞じゃないんです
全身にリズムが刻まれているんです

声だけで言うと演歌なんですけど(笑)
でも、彼の中に流れているものが全く違うんで
ロックだと言わざるを得ない

メロディや詞を大切にして作られるのがポピュラー・ソングだとしたら
体内でリズムを刻む甲斐よしひろの音楽はロックなんです』

…とおっしゃってますが、甲斐さんご自身も
『レコードを聴く時に最初から歌詞を見ながら聴かないでしょ

まずビートがあって、そのビートが心地良いと感じて初めて
歌詞カードを開いて歌詞を見るってことでしょう』と…(笑)

それはさておき…リアルな男心をバラードで歌う【安奈】は
CMで『英雄』になれと呼びかけた【HERO】への
自らのアンチテーゼであったのかも知れない

…と書かれてるんだけど
実質的なアンチテーゼは『土佐の一本釣り(笑)』よろしく
『本当に俺たちを支持してくれる人たちを拾いあげた』
【漂泊者】だったんじゃないかと…(笑)

当時の【安奈】は、フォーキーなアレンジで
ステージでもアコギで演奏されていたらしく

一部のマスコミ報道に対して
甲斐さんが『生ギターで歌ってもロックはロックだ!』と
反論されたことがあったみたいですが
ミキシングに関しては『歌謡曲ミックス』にこだわられたようで

米田恵一さんによると…(ミキシングで)
とにかく歌を大きくしたい
歌がとにかくドーンと前にあり、オケが後ろにいる
ボーカルがかなり前に出て来るようにしたい
…と、ずっとおっしゃっていたんだとか…(笑)

さて、甲斐バンドが花園ラグビー場で
初のロック・コンサートを開催したのは
大阪府下の会場が手狭になったこともさりながら

『ロックは格闘技だ!』という甲斐さんの思いつき(笑)
…もとい、目新しいことをやらないとマスコミに取り上げて貰えない
当時のロックの立ち位置にも関わる要因があったそうだけど

萩原健太さんいわく…甲斐バンドは
誰もやったことのないことを随分やった

ただ、そこで見せるのは非常にベーシックなもの
変わった場所で変わった音楽をやられたら
ただの変わった人になっちゃう(笑)

ストレートな音楽をこういう場所でやると
こんなに輝くということを感覚的に見せてくれた

でもこの日、ステージ前にレールを敷いて
撮影をなさっていた井出情児さんによると…
不穏な気配を感じて、カメラから目を離すと
鉄柵がボーン!と宙を飛んでて

それがレールの上に落っこちて来て、動けなくなったんだけど
あれは凄かったよ。ゾッとしたよ
ヤバイ、何かが起こるって怖くなっちゃったね

もしも『日本のオルタモント』になっていたら
『せっかく自分たちが作ってきたロック・マーケットも含めて
ロックという音楽さえもなくなっていく訳ですからね』と甲斐さん

伝説の説教タイム(笑)の後、予定されていた曲ではなく
『安奈だったら大丈夫、安奈に任せよう』と
メンバーの皆さんに伝えられたという

井出さんいわく…『安奈という曲をやるよ』の一言で
それまで歌も聞こえないくらいだったのが、サーッと引いて…

みんな甲斐さんの顔を見てるんだけど
その顔を突き抜けてもっと向こうを見てる、そういう感じがあった

『ロックは、その歌の向こうに
そいつの生き方が透けて見えるのね
どこかの酒場で【安奈】がかかっていると
今でも自分の中で魂のゴングが鳴る』と甲斐さん

でも、30周年ツアーで『安奈はもうイイかな』とおっしゃって
スタッフの方々に叱られたんですよね(爆)
コメント
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