ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

今年のアカデミー賞って…2

2019-02-28 19:32:00 | 日記
前回のセイヤングで、甲斐さんは
「アリー/スター誕生」をご覧になったばかりだったせいか、興奮冷めやらぬご様子で
ゴールデングローブ賞を逃した時も
逆にアカデミー賞は優位になったんじゃないかとおっしゃってましたが
確かに、本命は「アリー」と「ROMA/ローマ」の2強だろうと前評判も上々でした


甲斐さんオススメの「グリーンブック」は
「あのボディーガードと友達ではなかった」と
ご家族からクレームがつき、やや失速気味で
逆に「ボヘミアン・ラプソディ」が上げ潮…といった感じだったのが


まあ、勝負は下駄を履くまで…というか
「ROMA」は、外国語映画賞を受賞した時点で
ほとんどの方が「作品賞はないな」と確信なさったみたいだけど
「アリー」が歌曲賞のみというのは
「また白人ばかり」といった批判をさけたい空気もあったとかなかったとか…?


もっとも、レディー・ガガとブラッドリー・クーパーによる
【シャロウ】の生歌披露は、大いに盛り上がっていたし
ガガ様が涙、涙でコメントした
「これが意味するのは受賞ではなく諦めないこと」という言葉も素晴らしく


また、映画字幕翻訳家の戸田奈津子さんが…
「来日したハリウッド俳優や監督たちは
『オスカーを獲る獲らないが重要なのではなく
ノミネートされること自体が光栄』と、口を揃えて言います
アカデミー賞は、映画界の同業者たちの投票で選ばれるから
ノミネートは『業界から認められた』ことになりますからね」…と話されているように


ゴールデングローブ賞が、映画のみならず
ドラマやミュージカル・コメディ部門も含めたエンターテイメント性の高い賞で
アメリカ国外の記者たちの視点に基づいたものであるに対し


アカデミー賞は、ドラマ性の高い映画が
アメリカ国内の映画関係者によって評価されるとあって
より価値が見出だされるというのは
かつて、日本歌謡大賞よりも日本レコード大賞の方に
『権威あり』とされた感じと似てますね


まあ「レコード大賞受賞歌手」と同様に
「オスカー俳優」という肩書も、一生ついて回るものですし
そういう意味で、ラミ・マレックの主演男優賞受賞は
「ゴールデングローブの時より嬉しい♪」と奥さん(笑)


監督や共演者、スタッフ、家族などに感謝する受賞スピーチは
これまでも多くの受賞者が口にして来た内容と同じですが
ムーブメントコーチを雇い、1年かけて「フレディ」になり
撮影が終わってからもずっと「フレディ」の仕草や動きを研究しているくらい
この役に思い入れのあるラミ氏のコメントは格別だったらしく


役柄そのままに芽生えた、メアリー役のルーシー・ボーイントンとのロマンスにも
いつものような冷ややかな視線を向けることもなく(笑)
むしろ、映画の中のメアリーのセリフ…「あなたはきっと成功するわ」…が
ラミ氏に向けられた言葉みたいだと大騒ぎ(笑)
…で、ラミ氏のスピーチを何度も動画を再生してはうるうる…(苦笑)


「エジプトからの移民の子で、エジプト系アメリカ人」のラミ氏が
子供の頃に「自身のアイデンティに悩み
自分は何者なのかと模索して」俳優になり
軽やかに「僕は『この人しかいない!』という感じの候補ではなかったかも知れないけど
ナンとか上手くいったということですよね(笑)」と口にしながらも


「アイデンティティに悩み、自分の声を見つけようとしている全ての人へ…聴いて下さい
僕たちは、悪びれることなく彼自身として人生を生きた
移民で、ゲイの男性についての映画を作りました


僕が今夜、皆さんと一緒に、彼とその物語を祝福しているという事実は
こうした物語を僕たちが切望しているということの証です
僕の物語は、今ここで記されています」と
「この役への挑戦が、僕にとって何か証明すべきもの」であったことを振り返ってます


作品賞を逃したのは残念ですけど
ラミ氏の受賞には、皆さん心から拍手を贈られたんじゃないかと…?
ただ、我が家の購読紙は「ボヘミアン・ラプソディ」の作品賞受賞に
照準を合わせていた?みたいで(笑)
授賞式の翌日の朝刊には「伝説のチャンピオン」と題したフォーラムを掲載


元AKB48の高橋みなみさん、社会学者の宮台真司教授
脳科学者の茂木健一郎さんが、それぞれの観点から
「この作品の魅力」を語っておられます


高橋さんは「見終わった後、気持ちがすごく高ぶって
ライブを観に行った時と同じように
映画館で体感したという感覚」を覚えられたことや
フレディが「ソロ活動へと離れて行く場面」に
総監督を務められたご自身を重ねられたことを綴られ


宮台教授は、クイーンが「『女の子受けするバンド』というイメージでしたから
僕は隠れてライブに行きました
フレディの歌唱力、動き回り力強く歌う身体性
…といった『微熱感』に惹かれたんです


僕の周囲にいる20代の女性たちは、口を揃えて
『あの時代に生まれたかった』と言います
たぶん、彼女たちは失われた微熱感を取り戻したいんじゃないでしょうか


クイーンが全盛だった頃、社会は至る所に微熱感がありました
男たちは取っ組み合いのケンカをし
こいつは逃げないヤツだと信頼して仲良くなり
街では男女の視線がよく交わりました


今は、視線の交わりを誰もが全力で避け、街から微熱感は奪われました
でも、失望はしていても諦めていない彼女たちの間で
微熱感を擬似体験できるこの映画が口コミで広がったんでしょう」と分析され


茂木さんは「もともとクイーンには距離を置いていました
分かりやす過ぎる楽曲と、いかにもスター然としたフレディ・マーキュリー
当時人気だったアイドルバンドのベイ・シティ・ローラーズと同じく
ビジュアル先行のミーハー系でしょと…


それが、映画を観て初めて
フレディが実はゾロアスター教徒の移民家庭に育ち、性的マイノリティでもあり
外見にもコンプレックスを抱えていたことを知りました


生物学に『ハンディキャップ理論』という考え方があります
孔雀のオスの羽は大きく美しいけど
飛ぶ力は無く、天敵にも見つかりやすい
生存にはハンデですが、大きい羽を持つオスの方がメスには魅力的に映り
結局は、生存能力が高いということです


これこそフレディだと思いました
『パッション』という英語が『情熱』と『受難』という意味を持つように
彼の音楽への情熱は、逆境から生まれたのです


映画なのに音楽の構成に近いことも
リピーターに繋がったんじゃないかな
ライブ場面に向けて、わーっと昇華して行く構成は、まさに音楽
脳内でドーパミンの分泌が促され、快感となり
再び映画館に足を運ばせたのです」と、おっしゃっていて


全面に配されたお三方のご意見を読み
「ボヘミアン・ラプソディ」の公式スチール写真を見ると
作品賞を獲ったのか?と思えて来るほどです(笑)
ちなみに、今日の朝刊には「白人偏重薄れ
黒人・少数者主役の作品に脚光」といった視点で
「第91回アカデミー賞」の総括が載ってました


…が、やはり我が家にとっての「今年のアカデミー賞って」
ラミ・マレック、クイーン、ボヘミアン・ラプソディ一色だったような気が…(笑)


もっとも「グリーンブック」はもちろん
ライアン・ゴズリング主演
「ラ・ラ・ランド」のチャゼル監督の「ファースト・マン」も観たいし
まだまだ書きたいんだけど、今日から「LEGENDS」3月分が放送されたし
「セイヤング」でも、アカデミー賞に触れられるでしょうし
続きはまた後日?ということで…(笑)
コメント
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