ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

今年のアカデミー賞って…1

2019-02-27 16:18:00 | 日記
本当の映画好きの甲斐さんほど熱心ではありませんけど
毎年、授賞式は一応チェックしている我が家
今年は、奥さんの「ボヘミアン・ラプソディ」熱に引っ張られ
いつもより余分に高まりました(笑)


当初、欧米の映画関係者の評価は決して高くなかったものの
前哨戦とされるゴールデングローブ賞を受賞し
監督のセクハラ問題にも関わらず、追い風が吹き始めて
「もしかしたら…?」と思ったんだけど
やはり作品賞には、手が届きませんでした…


ただ、2010年以降の作品賞は、作家色の強いドラマ性を重視するあまり
それまで作品賞を獲れていたような風格のある娯楽大作の力が弱まり
スパイダーマンやバットマンといった
アメコミのキャラクターが活躍する超大作シリーズが大衆の支持を得ても
興行的に成功したとは言えない作品の受賞が多く


本来、作品賞は「スターの存在感に加えて
娯楽性やドラマ性を上手く融合させ、大衆にもアピール出来る作品」
つまり「全世代の気持ちを掴み、観客が何度も観に来る世界的なヒット作で
記憶と記録の両方に残る映画」に与えられるべきであるとの意見もあり


昨年夏、アカデミーは、作品賞とは別に
優れた興行成績をおさめた映画を対象にした賞を新設すると発表…が
「人気作品を作品賞の対象から除外する気か?」と物議をかもすことに…(苦笑)


確かに、歴代の作品賞受賞作…「風と共に去りぬ」「ベン・ハー」
「アラビアのロレンス」「ゴッドファーザー」「ロッキー」「タイタニック」
…などなど、世界的に興行収入をあげた作品が
作品賞とは別の「新賞」に輝いていたとしたら…と考えると
「なんだかなあ…」って感じですよねぇ(苦笑)


まあ、これは「ボヘミアン・ラプソディ」の興行収入が
無視できないほど高くなったことと
動画配信作品から初めて「ROMA/ローマ」がノミネートされたことで
板挟みとなったアカデミーが、大いに迷走した結果なんじゃないかと…?


カンヌ映画祭事務局は、この「ROMA」と同じく
Netflixの制作映画がノミネートされた際に
動画配信会社の参入による新たな可能性に理解を示しつつも


「劇場のスクリーンで映画を観る文化は守られるべきだ」として
「フランスの映画館での上映が約束されない作品」を
コンペ部門に参加させないとの声明を発表しましたけど
アカデミーでも同様の葛藤があったのかなあと…?


まあ、フランスは「映画興行発祥の地」とあって
「スクリーンで上映すること」へのこだわりが強い上に
その映画興行の利益を守るため、劇場公開から36ヶ月経たないと
ネット上で配信できないという規定があり


また、映画館の入場料収入の一部を、国立映画センターが税金として徴収し
テレビ局からの徴収金と共に、映画制作や振興策への助成に充てることになっているため
劇場公開を拒むNetflixを受け入れることは出来なかったみたいです


もっとも、このような規定やシステムは
「ネット配信の普及を想定していない」との批判を浴びたり
また、制作者側からは「Netflixは、配役から撮影、編集まで
完全な自由と予算を与えてくれた」とか
「Netflixと組まなければ、制作は不可能だった」といった声も上がったらしい


日本映画も、人気漫画や原作ものなど
集客が見込める作品が喜ばれ
監督が自ら企画する作家性の強い作品は
大手の映画スタジオが経済的リスクを恐れるため、製作費が集まりにくく
シネコンに押され、アート系映画館の数も減少していて
リスクを負ってくれる存在を待望している状態なんだとか…


ともあれ…そんな背景に加え、ハーベイ・ワインスタインのセクハラ問題や
「オスカーは真っ白」という白人至上主義への批判
高齢化したアカデミー会員の無気力な投票などを経て


「地味で政治的過ぎる」と言われる授賞式は、視聴率が低迷しているため
「今回は、CM中に撮影賞など4部門の受賞者を発表する」としたところ
有名監督や俳優から猛反対が起きて撤回する羽目になり(苦笑)


その授賞式の司会者が、同性愛嫌悪ツイートによって降板するなど
「アカデミー賞を観れば、アメリカの今が判る」という甲斐さんのお言葉通り
アカデミー内での意見の多様化や価値観の違い
迷いに迷っている様子が窺えますが(苦笑)


「計11部門でノミネート」とか「9部門受賞」といった圧倒的な作品はなく
最多受賞の「ボヘミアン・ラプソディ」で4部門(主演男優・編集・録音・音響編集)
作品賞・脚本賞・助演男優賞を受賞した「グリーンブック」と
「万引き家族」を抑えての外国語映画賞と監督賞・撮影賞を獲得した「ROMA」


そして、作曲賞・美術賞・衣装デザイン賞に輝いた「ブラック・パンサー」が3部門…
という結果で、主演・助演女優賞も含め
主要部門をそれぞれの作品が分け合った無難な?落としどころ…って印象です


司会者は不在ながら、クイーンのステージでボルテージが上がり
今回は、封筒の渡し間違いもなく(笑)
プレゼンターのコメントも小気味よかったみたいで
サクサクっと進行し、時短に成功
視聴率も12%アップとまずまず…といったどころでしょうか?


ただ、やはり「グリーンブック」の作品賞受賞には
「不愉快なほど鈍感」やら「白人救世主の物語」やら
「うわべだけの取り繕いに過ぎない」など祝福とは程遠いコメントも多く


「ブラック・クランズマン」で脚色賞を獲得したスパイク・リー監督は
「誰かが誰かを乗せると、私は必ず負ける」と
かつて「ドライビング・ミス・デイジー」に敗れた不運を引き合いにして
「グリーンブック」の作品賞受賞に不満を隠せない様子で
まだまだオスカーは「真っ白」なままなのかなあと…?(汗)


ただ、甲斐さんオススメの映画だし
マハーシャラ・アリは「ムーンライト」に続いて助演男優賞を受賞したし
やっぱり観てみたいですよねぇ(笑)
コメント
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