あざみの気まぐれ日記

備忘録のつもりで書いています。

お宅訪問

2013年05月11日 | 日記




30代前半の頃同僚だったKさんのお宅にお邪魔した。
Kさんは、先月「退職を祝う会」の主賓だったTさんの姉。
6年前若くしてご主人を亡くされた。
その時、ご主人が家を建てたいと図面を何枚も描いていたという話を伺った。

その後、気丈に彼女は実の妹のTさんの家のすぐ傍に、家を新築した。
一度そのお宅に行ってみたいと思っていたが、今日それが実現した。
妹のTさんと一緒に迎えてくれた。
ロフトのある明るく広々としたとても素敵なお家。リビングは20数畳あるとの事。
気さくにお母さんの部屋(実母)以外の場所はほとんど見せてくれた。
収納スペースもいっぱいな贅沢な作り。
もうすぐ7回忌を迎えるという亡きご主人もさぞかし喜んでおられることだろうと思った。

この姉妹、どうしてこう人間的に立派なんだろうと感服するような二人。
穏やかで頭脳明晰、その上温かい。
謙虚なのに、いざという時は何事もきっちりやり遂げる。
『できる』人間なのに、『できる』感を全く出さない。
多分、自分達もそう思っていないだろう。そういうところがまた素晴らしい所だと思う。

姉のKさんは、退職後、充実した日々のようだ。
習い事をいろいろしていて最近は編み物に熱中している様子。
通信教育で添削を受けながら次々に編んでいるとのことで、今まで編んだ作品を見せてくれた。
初歩からきっちり習い覚えているようだ。
テーブルの上に置かれているのがその作品。

最近、「オカリナ」も習い始めたとのこと。『琵琶湖周航の歌』を聴かせてくれた。
素晴らしい!

この人の偉いところは、いっぱいあるが、素直さ、謙虚さが特にすごいと思った。

編み物も小学生が手ほどきを受けるようなところから、手を抜かず一生懸命やっている。
まさに1から習っている。
「オカリナ」も、自分の音楽知識の豊富さを全く出さず、初心者として真摯に習っているようだ。

そして持ち前の頭脳明晰さで習ったことを、きちん、きちんと身に付けて行っているに違いない。
数年後にはきっと人に教えられるほどの力を付けることだろう。

四角いところを丸く掃くような生き方をしている私との差をつくづく感じた。
私には真似さえできそうにない。

妹のTさんは、退職後、請われて、5月から再び働き始めていた。
以前このブログに書いたことがあるがこちらも姉さん同様素晴らしい人。
癒し系の彼女の存在は大きいと思う。

なんと素敵な姉妹なんだろう。どうすれば、ああいう人間が育つのだろう。
親の育て方なのか?遺伝なのか?
そんなことまで考えてしまうような姉妹。

良い空気をいっぱい浴びたような気分になって帰って来た。

お土産まで頂いた。ありがとう!



※最初の写真、帰り際に急いで撮ったので、実際の良さが表現できていなくて残念。
 
 





コンサート

2013年05月11日 | 日記
娘が主催するコンサートが昨日今日と大分市で3回開かれる。
昨日はスタッフの夕食の差し入れをしてほしいと頼まれ、午後、夫とお弁当作り。
作った弁当を持って夕方コンサート会場へ。



娘が何やら家で作っていた物が会場を彩っていた。
わけのわからないものを作っていると思っていたのだが、こういう形で使うのだったのか・・・。

写真を撮っておいてほしいと頼まれ三脚を立て、俄かカメラマンになった。


娘がデザインした布のオブジェ・・・一つ一つに野の花を挿していた。






















演奏中は撮影禁止なので演奏家の一ファンと化して聴き惚れた。
すばらしい演奏・・・。
この方の演奏を聴くのは、今回3回目。
即興で弾くメロディに毎回引き込まれる。魂をゆすぶられるってこういうことを言うのだなと思いながら聴く。

この頃少し自信喪失状態だった。
主観的・短絡的行動で人に迷惑をかけているのではないかと反省したりしていた。
パソコンゲームのし過ぎで幾分体調が低下している所為ではないかと思う。
演奏が始まるとすぐ「この美しいメロディーで、汚れてしまった私の心を清めてください」という気持ちになった。
中原中也の『汚れっちまった悲しみに』ではないが「汚れっちまった私の心・・・清めてください」
そういう気持ちになった。

すると突然、2歳の頃、祖母の家の傍の石橋の上で転んで泣いている私の姿が浮かび上がってきた。
「誰か私を抱き起してよ。抱き起してくれなかったら、私は絶対一人では起き上がらない」と周囲の様子を伺いながら泣いている幼い私・・・。
次に保育園の卒園旅行・・・。遊園地で集合の時刻が来たのに「回転飛行機?」に乗ると言って駄々をこねている私・・・。小学時代・・・、中学時代・・・
「純真無垢」とか子どもの頃の事を一般的に言ったりするが、「私に純真無垢な時代は物心ついてからはない」と演奏を聴きながら思った。
「汚れっちまった」という思いが「最初から私はこうだったんだ」に変った。
それならそういう自分と付き合っていくしかない。

「お願い。私の心を揺さぶって。」そういう気持ちがわいてきた。
私の身は空洞の器のようになって魂だけが存在しピアノの音と共に大きく鼓動する。

そのうち緑の木々の中を魂が行く。日が当たっているところは透けてきらめいている。日が当たらないところは暗い。
そこでふうっと「良い面も悪い面も丸ごと私」という気持ちがわいてきた。

いつしかクローバーの花が一面に咲いている野の道に私はいた。穏やかな気持ち。
穏やかな気持ちになって演奏を聴いている私・・・

ああ、音楽に疎い私がこんなに魂を揺すぶられた。
なんと素晴らしい演奏だろう。

娘がこの演奏家を招いてコンサートを開く気持ちが分かる。

娘に協力して下さった。皆さんありがとう。

会場は満席だったのでアッシー君の夫はパチンコをしながら私を待ってくれていた。電話して迎えを頼む。
私がコンサートに酔いしれている間、夫はパチンコで3万勝ったとのこと。ご機嫌の様子!
(しかし、今日、早速、パチンコ屋さんにお返しに行っている。律儀な男だ?)

今日の昼・夜のコンサートもお蔭でチケット完売。
成功するよう祈っている。

また、主観的思いにとらわれて訳もなく長々と書いてしまった。