昨日夕方、ハチセ倉庫(旧ハチセ従業員寮)に集まったのは、専務を含む工務部総勢9名。いつも工事をお願いしている工務店の社長、専務、そして塗装屋さんに貴重な時間を頂き、レクチャー頂きました。
ハチセが「リ・ストック京町家」第1号モデルハウスを発表した2005年頃から、使い続けている「京町家」の改修には欠かせないアイテム。それが「わびすけ」という着色塗料です。
京町家をご購入頂いたお客様に、永くその住宅を愛してもらおうと、そのメンテナンスの手段の一つとして学んできました。
倉庫に眠る様々な種類の材に、スポンジや刷毛を使って塗っていきます。塗料自体はのびも良く、塗り重ねてもムラにはなりません。塗った後、乾かして磨いてみたり、傷を付けてパテ埋めしてみたり・・・みんな思い思いに手を動かしていました。
パテ埋めのために用意されていたのは「紙粘土」。ご家庭でも簡単にご用意ができるものをと、準備されましたが、これには少し「?(クエスチョンマーク)」が残ります。
そんな中、記憶に無いくらい長い年月振りに手にした紙粘土が楽しくて、私は倉庫の端っこで作品づくり。子ども時代の日常も、いまとなっては非日常で貴重な時間。たまには子ども時代の遊びをしてみるのも、楽しい時間になるかも知れません。
ところでこの「わびすけ」という塗料。これが一体何ものなのか?!今日はこのスーパー塗料にまつわるお話しをしたいと思います。
「京町家」で連想ゲームをすれば、「格子」というキーワードが必ず挙がってくるでしょう。そんな「格子」に古くから用いられていた塗料、それが「柿渋」や「弁柄」です。化学塗料の普及により、すっかり影を潜めていた天然の塗料「柿渋」は、近年の健康ブームの高まりとともに、改めて見直されてきています。主成分は高分子のタンニンで、まだ小さな青柿を原料としています。「弁柄」はその名をインドのベンガルに由来し、主成分は酸化鉄で製法により黄色から暗赤色まである顔料です。京町家の下見板や格子、板塀などは松煙や弁柄などの顔料に柿渋を混ぜて着色されてきました。これは、建築物の防腐のためと、風格を良くするための両面から用いられたと言われています。
「わびすけ」は、柿渋に代わる主成分を弁柄と浸透性天然樹脂とする無公害塗料です。先日「F☆☆☆☆」も取得しました。主な特徴は次の通り。
1. 防腐、防カビ・防虫剤の薬品は配合していないものの、木肌に浸透した天然樹脂と無機顔料が結合し、外部から水分の浸透を防ぎ木の防腐効果が継続するという優れもの。
2. 木肌に浸透した無機顔料を害虫が嫌い、防虫効果を発揮。
3. 塗装は剥がれず薄くなるので外部にカビが生える可能性が少ない。
4. 浸透性なので、木の調湿作用の呼吸を妨げずに長期にわたり木を保護する。
5. 新規塗装の耐久性は、一般塗料の3~5倍(耐用年数12~15年)
6. 一般塗料の塗替え時は、劣化した古い塗装をペーパー・金属ブラシ又は、剥離剤などで完全に剥がし、下地調整をする必要があるが、浸透性で塗膜されていないため、剥離の必要が無く表面の汚れを除去するだけで、上塗りが出来る。
7. 天然樹脂と無機顔料が木肌に浸透して塗膜にならないので、後で剥がれることがない。(自然の風化作用で、次第に薄くなっていく)
8. 無機顔料を使用しているので、有機顔料を使用した一般塗料のように短期間での変色・褐色がない。
と、その特性を並べてみましたが、柿渋と何が違うのでしょうか?
それは、その施工性です。
在来の弁柄着色付け作業の方法と異なり、『弁柄塗り、油ぬり、油の拭き取り』の三工程を一工程作業にて完了できるのが大きな特徴。柿渋に比べて、低予算と短い工期で京町家を甦らせてくれる、浸透性を重視した日本古来の着色塗料を主成分とし特殊技術製法による新しいタイプの画期的な塗料です。
ご自宅の格子も「わびすけ」でリニューアルしませんか。
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ハチセが「リ・ストック京町家」第1号モデルハウスを発表した2005年頃から、使い続けている「京町家」の改修には欠かせないアイテム。それが「わびすけ」という着色塗料です。
京町家をご購入頂いたお客様に、永くその住宅を愛してもらおうと、そのメンテナンスの手段の一つとして学んできました。
倉庫に眠る様々な種類の材に、スポンジや刷毛を使って塗っていきます。塗料自体はのびも良く、塗り重ねてもムラにはなりません。塗った後、乾かして磨いてみたり、傷を付けてパテ埋めしてみたり・・・みんな思い思いに手を動かしていました。
パテ埋めのために用意されていたのは「紙粘土」。ご家庭でも簡単にご用意ができるものをと、準備されましたが、これには少し「?(クエスチョンマーク)」が残ります。
そんな中、記憶に無いくらい長い年月振りに手にした紙粘土が楽しくて、私は倉庫の端っこで作品づくり。子ども時代の日常も、いまとなっては非日常で貴重な時間。たまには子ども時代の遊びをしてみるのも、楽しい時間になるかも知れません。
ところでこの「わびすけ」という塗料。これが一体何ものなのか?!今日はこのスーパー塗料にまつわるお話しをしたいと思います。
「京町家」で連想ゲームをすれば、「格子」というキーワードが必ず挙がってくるでしょう。そんな「格子」に古くから用いられていた塗料、それが「柿渋」や「弁柄」です。化学塗料の普及により、すっかり影を潜めていた天然の塗料「柿渋」は、近年の健康ブームの高まりとともに、改めて見直されてきています。主成分は高分子のタンニンで、まだ小さな青柿を原料としています。「弁柄」はその名をインドのベンガルに由来し、主成分は酸化鉄で製法により黄色から暗赤色まである顔料です。京町家の下見板や格子、板塀などは松煙や弁柄などの顔料に柿渋を混ぜて着色されてきました。これは、建築物の防腐のためと、風格を良くするための両面から用いられたと言われています。
「わびすけ」は、柿渋に代わる主成分を弁柄と浸透性天然樹脂とする無公害塗料です。先日「F☆☆☆☆」も取得しました。主な特徴は次の通り。
1. 防腐、防カビ・防虫剤の薬品は配合していないものの、木肌に浸透した天然樹脂と無機顔料が結合し、外部から水分の浸透を防ぎ木の防腐効果が継続するという優れもの。
2. 木肌に浸透した無機顔料を害虫が嫌い、防虫効果を発揮。
3. 塗装は剥がれず薄くなるので外部にカビが生える可能性が少ない。
4. 浸透性なので、木の調湿作用の呼吸を妨げずに長期にわたり木を保護する。
5. 新規塗装の耐久性は、一般塗料の3~5倍(耐用年数12~15年)
6. 一般塗料の塗替え時は、劣化した古い塗装をペーパー・金属ブラシ又は、剥離剤などで完全に剥がし、下地調整をする必要があるが、浸透性で塗膜されていないため、剥離の必要が無く表面の汚れを除去するだけで、上塗りが出来る。
7. 天然樹脂と無機顔料が木肌に浸透して塗膜にならないので、後で剥がれることがない。(自然の風化作用で、次第に薄くなっていく)
8. 無機顔料を使用しているので、有機顔料を使用した一般塗料のように短期間での変色・褐色がない。
と、その特性を並べてみましたが、柿渋と何が違うのでしょうか?
それは、その施工性です。
在来の弁柄着色付け作業の方法と異なり、『弁柄塗り、油ぬり、油の拭き取り』の三工程を一工程作業にて完了できるのが大きな特徴。柿渋に比べて、低予算と短い工期で京町家を甦らせてくれる、浸透性を重視した日本古来の着色塗料を主成分とし特殊技術製法による新しいタイプの画期的な塗料です。
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