及川妙子の元気日記

年4回の市議会だよりを中心にお送りします。
また、政策課題や考えることなどについては随時掲載させていただきます。

「女性リーダー少ない日本、女子差別は中等教育から」という新聞記事を読みました(5/20)

2021-05-21 12:41:03 | 日記

5月20日(木)朝日新聞の政治季評に早稲田大学教授の豊永郁子さんの記事がありました。

「女性リーダー少ない日本、女子差別は中等教育から」というタイトルです。

パンデミック下で世界各国の女性首脳がコロナ対策で評価を高めている。

民主主義はそもそも女性に冷たいが、参政権を得て100年今や世界で活躍する女性リー

ダーは数多い。ただし、そのためには徹底した男女平等の教育と一流の教育が必要だ。

翻って日本は男女格差の解消度が世界156ヶ国中120位と低く、特に指導的地位に就く

女性が少ないことが特徴だ。原因については十分に分析されていない。

よく言われるのは人々の古い意識などど言われているが、より直接的に重要なのは、

指導的地位への職責にリクルートされる女性層の薄さだろう。

日本は女性の教育、能力開発を怠ってきた。

有名なのが東大に入学する女子が2割を上回らないということだ。(今年は2割を少し

超えたようだが(-_-;))

ハーバードやオックスフォードなど海外の主要大学では男女半数が普通なので異常だ。

社会の指導的地位に人材を多数供給している東大の現状がこうだ。

しかし、なぜ問題視されないのか不思議だが、そもそも女性は東大に進学しやすい

高校から締め出されている。毎年東大に多数入学する高校の多くが男子校だ。

今年の東大合格者上位10校での女子の生徒数は男子四分の一。

男女の機会の格差が明らかだ。

こうした高校は特に理数系で特別な強みを持つが女子はそこから構造的に排除されて

いる。

中高一貫校が多いので排除は中学から始まる。

このことが結果的に女性の人材層の薄さをもたらす。さらにそこで日常的に思春期に

男女で競争や協働する経験をしていないエリートが育つ。

東大生の三分の一が男子校だが男子校は高校全体の2%しかない。

学校は公的機関であり、そこが差別を行っている。

国や自治体はこうした差別を取り除く責務がある。女子を差別する学校に公的支出を

行い、差別を助長することは本来許されない。

教育における公然たる女子差別を問題にせず、いくら男女差別解消の取り組みを言い立

てても空疎に聞こえる。

自分自身も少女時代、東大への進学実績を誇る近隣の学校が軒並み男子校であることに

当惑し、明確に差別を受けていると感じたそうである。

私は若い頃から女性の社会参加や男女差別解消の活動に取り組んできましたが、今回

のこの方の主張には目からうろこの思いでした。

確かに男女平等は少しは進んでいるけどそう言えば東大の女子学生は2割を超えたこと

が無いというのはこの間上野千鶴子さんのお話で聞いていました。

どうしてなんだろうなとは思っていましたが、これを読んでなるほどと思いました。

リーターは突然生まれるものではありません。

小さい頃からの教育や経験など総合的な能力がないと急に指導的地位につくことはでき

ません。

中等教育の入り口で公然と女子が差別されているということはこれまので意識していま

せんでした。こういう理由があったのか。

これでは女性リーターはなかなか増えないわけだ。

私自身は中学から女子校で高校も大学も女子だけだったので会長もまとめ役も女子でし

た。共学だったら会長は男子で副会長は女子となっていたかしら(-_-;)

女子大の存続論争は時々聞くけどこの中高一貫の男子進学校については問題があるとは

聞いたことがなかったけど、大問題だということがわかりました。

簡単には解決しない構造的な問題だ(-_-;)

 


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