ハッピーライフ デザイン

幸せな人生をデザインしてゆく「羅針盤」ブログです

大規模組織のコミュニケーション「場」つくり

2020-01-07 08:33:00 | 日記

従業員数が、数千人の規模を超える大企業におけるコミュニケーション「場」を設計デザインするうえで必要なこと!

それは、今一度、コミュニケーションの目的を再定義し、組織規模に合わせたコミュニケーション手段やツールの活用を再設計&デザインすることが必要です。

私は、組織内コミュニケーションの目的は、

「指示・伝達」

「情報共有」

「価値創造プロセスの相互扶助」

「社員同士の相互理解」

「意識と知の交流」

「トランザクションメモリー(誰が何を知っているかの探索)」

「バウンダリースパナー(サイロ・蛸壷化しがちな部門間関係を融和させてゆくこと)」機能

「組織一体化意識の醸成と組織文化の共創」

がその目的と考えています。

こうした目的を円滑に実現してゆくコミュニケーション手法・手段は多様です。

組織規模が大きくなるにつれ、F2F(One on One,集合会議やタウンホール等)のコミュニケーション手法には限界があるので、私がかつて具体的に取り組んだNon F2Fコミュニケーション手法の一部を紹介します。

a)バーチャルコミュニケーション手法

b)エンゲージメント(愛社的一体意識の醸成)バリュー拡充法

c)インナーブランディング社内広報手法

d)感性・五感ウェルネスコミュニケーションデザイン手法

といった手法です。

a)はメールや各種チャットツール(情報システム部門の承認を得たもの)をベースとして、「コーポレートポータル」の設計デザインを工夫しました。

例えば、経営陣からのメッセージをストリーミングや動画配信はもちろんですが、個人、チーム、部門の非業務情報を発信できるページを自由使いさせて社員の意識、思考、嗜好、興味を知る機会提供をしました。

b)はオフィス環境やファシリティ・ICTの改善投資を通じて、社員がワクワクして仕事に没入できるように、選択的にF2Fコミュニケーションやバーチャル&リモートワークによるコミュニケーションが可能となる「場」をデザインしました。

社員が、ここで働く快適感や喜び、そして、この組織で働いていたいと感じられる自社への「誇り」を持てる「場」のプロデュースです。

c)は社員のやる気や組織・チームへの帰属意識を醸成して為の仕組みつくり、例えば、オフィス移転時に「移転便り」(臨時社内報)を発行し、移転にかかわる雑務と意識の面倒くささを軽減させました。
業務外でのイベントや演出も有効でした。

d)は、職場の「心地創造」と、自然発生的にコミュニケーションの発話環境を醸成し、社員同士が自律的な働き方をセルフデザインしてゆける「場」の選択を実現してゆく演出です。「人間科学を基盤とした働く人に寄り添う価値創造の場つくり」を実践しました。

感性・五感投資手法!というものです。
人間が持つ、視覚、聴覚、臭覚、触覚、味覚へのこだわりを「場」のデザインに活かしてゆく手法です。
加えて、人間固有のマインドフルネス(第六感)にも配慮する場創りの手法には、難題がありました。

経営視点から「コミュニケーション向上の数値効果」を明確に示すことが難しい事。
どれだけの、利益を生み出す直接的な効果を問われても、はっきりと「〇〇%営業利益が向上します!」とは言い切れない事です。

他のコミュニケーション活性化手法導入でも同じ論点はありますが、このテーマについては別の機会にお話ししたいと思います。