大川原有重 春夏秋冬

人は泣きながら生まれ幸せになる為に人間関係の修行をする。様々な思い出、経験、感動をスーツケースに入れ旅立つんだね

1064.全町民避難の双葉町役場-「美味しんぼ」に鼻血は出ていないと抗議

2014-05-08 23:08:15 | メッセージ
院長の独り言

2014年05月08日
1064.全町民避難の双葉町役場-「美味しんぼ」に鼻血は出ていないと抗議
・まんが「美味しんぼ」-鼻血が出たという描写にマスコミ、双葉町役場、政府まで圧力をかけてきた。
・「美味しんぼ」は、その事実を元にしたわかりやすさから、推進派がお手本にすべきだと例示していたこともあった
・これだけ騒ぎが大きくなると、小学館は次号のスピリッツを発禁処置にする可能性がある

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2014050801.jpg 女性の裸を見ると、鼻血を出すのは「マンガ」のお約束。私が通っていた高校では、あり得ないことを描写するのに「まるで、マンガだ」とよく言っていました。「まるでマンガのよう」と言えば、通常荒唐無稽なことを指しますね。北斗神拳の「おまえは、もう死んでいる」など、真に受けて抗議をする方が間違っています。
 ゴルゴ13でも、よくかけているとは思いますが、どこかは当然フィクションが混ざっているわけで、それはみんな知っていることです。たとえば、ゴジラが東京に出てきて東京タワーを破壊して、下町がめちゃめちゃになったマンガが発売されても、「風評」がたって観光客が減ったとは誰も言いません(そんなことを言えば、バカですから)

 ところが、1059.美味しんぼの鼻血騒ぎ-事実を書いただけで「風評」助長?で紹介した、「美味しんぼ」は全く異なり、ネットに収まらず、ついには公権力が「風評」を楯にして大きな圧力をかけてきました。いくつか大きな報道がなされていますので、ご紹介します。

まず、原作者の雁屋氏(雁屋哲の今日もまた)
2014-05-04
反論は、最後の回まで,お待ち下さい
「美味しんぼ 福島の真実篇」、その22で、鼻血について書いたところ、色々なところで取り上げられてスピリッツ編集部に寄れば、「大騒ぎになっている」そうである。
私は鼻血について書く時に、当然ある程度の反発は折り込み済みだったが、ここまで騒ぎになるとは思わなかった。

で、ここで、私は批判している人たちに反論するべきなのだが、「美味しんぼ」福島篇は、まだ、その23,その24と続く。
その23、特にその24ではもっとはっきりとしたことを言っているので、鼻血ごときで騒いでいる人たちは、発狂するかも知れない。

今まで私に好意的だった人も、背を向けるかも知れない。

私は自分が福島を2年かけて取材をして、しっかりとすくい取った真実をありのままに書くことがどうして批判されなければならないのか分からない。

真実には目をつぶり、誰かさんたちに都合の良い嘘を書けというのだろうか。
「福島は安全」「福島は大丈夫」「福島の復興は前進している」
などと書けばみんな喜んだのかも知れない。

今度の「美味しんぼ」の副題は「福島の真実」である。
私は真実しか書けない。
自己欺瞞は私の一番嫌う物である。

きれい事、耳にあたりの良い言葉を読み、聞きたければ、他のメディアでいくらでも流されている。
今の日本の社会は「自分たちに不都合な真実を嫌い」「心地の良い嘘を求める」空気に包まれている。
「美味しんぼ」が気にいらなければ、そのような「心地の良い」話を読むことをおすすめする。
本格的な反論は、その24が、発行されてからにする。
雁屋 哲
オーストラリアで生活をされている雁屋氏にとって、何も怖いものはありませんから、少々脅されたくらいでは、逆に反発するのは当然でした。

 何しろ、この「美味しんぼ」原子力安全教の布教のお手本として、わざわざ例示されていた位なのですから。
「原子力PA方策の考え方」
(日本原子力文化振興財団原子力PA方策委員会報告書)p.14
(6)
分かり易さではマンガが第一だ。
正確さを損ないがちな点には十分留意した上でマンガを活用したらよい。ストーリーの面白さがいる。
「美味しん坊」(原文ママ)というシリーズマンガはストーリーもあるし、料理の中身についてもよく解説している。
あの手口に学びたい。
いわば、飼い犬と思われていたマンガに手をかまれたわけですから、反論に熱が入るのは当然です。

美味しんぼの“鼻血” 双葉町が抗議
5月7日 23時18分
小学館の雑誌に連載されている漫画「美味しんぼ」(おいしんぼ)の中に、東京電力福島第一原子力発電所を訪れた主人公らが原因不明の鼻血を出す場面があり、地元の福島県双葉町が「風評被害を生じさせている」として、小学館に対して抗議文を送りました。

双葉町が抗議したのは、先月28日に発売された「週刊ビッグコミックスピリッツ」に掲載されている、雁屋哲さん原作で花咲アキラさんが描く漫画「美味しんぼ」の内容についてです。
主人公の新聞記者たちが東京電力福島第一原子力発電所を取材したあと、鼻血が出たり、ひどい疲労感に襲われたりする場面などが描かれているほか、双葉町の前町長が実名で登場し、「福島では同じ症状の人が大勢いますよ」と語っています。
これについて、双葉町が7日午後5時にメールとファックスで小学館に対して抗議文を送りました。
抗議文では、「鼻血等の症状を町役場に訴える町民が大勢いるという事実はありません」としたうえで、「復興を進める福島県全体にとって許しがたい風評被害を生じさせているほか、福島県民への差別を助長させることになる」としています。
この漫画の表現を巡っては、小学館が今月1日付けの「スピリッツ」の公式ツイッターで「多数のご批判とご意見を頂戴致しました。お寄せ頂いた内容すべてを真摯(しんし)に受け止め、今後の誌面作りに活かしてまいります」とコメントしています。
今回の抗議については7日夜、NHKの取材に対して「担当者がいないのでコメントできない」としています。
福島県双葉町によりますと、双葉町には、雑誌が出たあとの先月30日から6日までに、「福島県産の農産物は買えない」とか「福島県には住めない」、「事実と異なるので小学館に抗議すべき」などの意見が、電話やメールで数十件寄せられているということです。
「美味しんぼ」とは

「美味しんぼ」は、「食」をテーマにした雁屋哲さん原作で、花咲アキラさんが描く人気漫画です。
芸術家で、希代の美食家でもある海原雄山と、その息子で新聞記者の山岡士郎の、親子の確執や料理を巡るぶつかり合いなどが描かれています。
昭和58年に漫画雑誌で連載が始まり、単行本は現在までに110巻、刊行され、累計の発行部数は1億2000万部に達しています。
作品は、食にとどまらず、環境問題のような社会が抱える課題にも踏み込み、東日本大震災のあとは「福島の真実」と題して、原発事故による健康への影響や食品の汚染を取り上げてきましたが、その事実関係を巡って批判も受けていました。
双葉町役場が抗議をしただけでは、何の意味もありませんから、NHKが報道することで相乗効果を狙っているわけです。

 双葉町役場のホームページを覗いてみましょう。

2014050802.jpg 抗議文よりもまず目立つのは、双葉町役場の場所。
秘書広報課 所在地/〒974-8212  福島県いわき市東田町二丁目19-4
現在、双葉町はなんだかんだいったところで、汚染がひどく、一人の町民も住んでいません。まるで死の町だと発言した大臣が更迭されましたが、事実そのものです。このように全町避難している役場が文句を言うところにまず違和感を感じます。そして、全文

小学館への抗議文
 平成26年4月28日に貴社発行「スピリッツ」の「美味しんぼ」第604話において、前双葉町長の発言を引用する形で、福島県において原因不明の鼻血等の症状がある人が大勢いると受け取られる表現がありました。
 双葉町は、福島第一原子力発電所の所在町であり、事故直後から全町避難を強いられておりますが、現在、原因不明の鼻血等の症状を町役場に訴える町民が大勢いるという事実はありません。第604話の発行により、町役場に対して、県外の方から、福島県産の農産物は買えない、福島県には住めない、福島方面への旅行は中止したいなどの電話が寄せられており、復興を進める福島県全体にとって許しがたい風評被害を生じさせているほか、双葉町民のみならず福島県民への差別を助長させることになると強く危惧しております。
 双葉町に事前の取材が全くなく、一方的な見解のみを掲載した、今般の小学館の対応について、町として厳重に抗議します。
平成26年5月7日
福島県双葉町
 言われて書かされたのでしょうが、この文章はあまりにもひどい文章です。
そもそも、鼻血が出たと役場に相談する人がいるでしょうか。しかも、双葉町町民は既にばらばらに住んでおり、役場になんて相談しても何の利益もありません。今回の美味しんぼの取材対象は、もと双葉町長なのですから、誰がなんと言っても事故当時に双葉町に住んでいたのは明らかなのです。一人の証言を取り上げてはいけないとしたら、それは単なる言論弾圧です。元町長が話したことをデマというのならば、抗議の先は元町長であるべきでしょう。
 そして、移転している双葉町役場にわざわざ「福島県産の農産物は買えない、福島県には住めない、福島方面への旅行は中止したいなどの電話」をするでしょうか。なんのために、町役場に電話をしますか?何の権力もないのに。農産物のことなら、JAでしょうし、福島県に住むのなら、誰も住んでいない双葉町の役場に電話相談するでしょうか。そして、そもそも立ち入り禁止区域に含まれている町役場に旅行は中止したいと言いますか?これは、町役場が嘘をついているか、あるいは騒ぎを大きくするために町役場にわざわざこのような趣旨の(あきらかに役場の守備範囲を超えた)電話をしたのでしょう。
 そして、最後の「双葉町に事前の取材が全くなく」とは、双葉町民の取材をする場合には、役場を通せという無理難題を押しつけています。そこの住民に取材をする際に役所の許可がいるとは、これは北朝鮮なんでしょうか?それならば、町役場はジャーナリストに許可証を出して、取材の場合には随行する必要がありますね。

と、思うわけです。そして、これだけでは弱いと思ったのか、政府まで横やりを出してきました。

「美味しんぼ」描写、残念=浮島環境政務官
2014050803.jpg 環境省の浮島智子政務官は8日の定例記者会見で、小学館の週刊誌「ビッグコミックスピリッツ」に掲載された漫画「美味(おい)しんぼ」で、東京電力福島第1原子力発電所を訪れた主人公が鼻血を出すなどの場面が描かれたことに関し、「福島の人も頑張っている中、残念で悲しい出来事だ」と述べた。同省は放射線による健康への影響調査を担当している。
 浮島氏は「言論の自由はあると思うが、風評被害の観点から影響を考えてもらいたい」と指摘した。環境省は、「これまでの科学的知見では、福島第1原発事故に伴う放射線と鼻血の因果関係はない」としている。(2014/05/08-18:29)
この女性議員は2012年近畿ブロック公明党
なるほど読めますね。そして、環境省はがれき拡散の時に「環境省は廃棄物やがれきの処理は担当するが、放射能に関しては技術的知見を持ち合わせていない」と堂々と述べたにもかかわらず、いつのまにか放射能の専門家になってしまったようです。
放射性物質対策に関する不安の声について
平成26年5月8日
環境省環境保健部
 東京電力福島第一原子力発電所の事故による被ばくにより、確定的影響の1つとされる疲労感や鼻出血といった症状が多数の住民にあらわれているのではないかとご不安の声をいただきましたので、このような不安による、不当な風評被害が生じることを避けるとともに、福島県内に住んでおられる方々の心情を鑑みて、環境省としての見解を以下のようにお示しいたします。
国連(原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR(アンスケア))が、これまでの知見に基づき公表した「2011年東日本大震災と津波に伴う原発事故による放射線のレベルと影響評価報告書」(平成26年4月2日公表)によれば、住民への健康影響について、「確定的影響は認められない」とされています。
東京電力福島第一原子力発電所の事故の放射線被ばくが原因で、住民に鼻血が多発しているとは考えられません。
鼻血は増えていないとは書いていないところに、役人臭をものすごく感じますね。これは。環境省がこんなメッセージを発表して、どういった意味があるのか疑問に思いますね。本当に



 放射能の実害に苦しんでいる双葉町役場が、事故原因を作った東電の小手先を担いで、「鼻血」を話題にした「美味しんぼ」をたたく。まさしく、分割して統治せよを見事に実現化しています。

 来週発売予定のスピリッツ、はたして無事発行することができるでしょうか。

”新断層”九電に調査申し入れ

2014-03-01 18:48:12 | メッセージ
”新断層”九電に調査申し入れNHK

川内原子力発電所の周辺の活断層の研究を行っている市民グループが28日、専門家の調査で原発近くに活断層の可能性がある新たな断層が見つかったとして九州電力に対し厳密な調査の実施などを申し入れました。
申し入れを行ったのは市民グループの「川内原発活断層研究会」です。
研究会によりますと2月10日、原発から東に800メートル離れた林道の拡幅工事の現場で、断層が見つかったことから、メンバーの1人で地質学が専門の新潟大学名誉教授、立石雅昭さんが調査したところ、断層に含まれる粘土が軟らかいことから「活断層の可能性が高い」との判断に至ったということです。
これを受けて研究会のメンバー8人が28日、鹿児島市にある九州電力鹿児島支社を訪れ、会社側で、この断層の厳密な調査を行うことや、活断層であることを否定できないのであれば原発再稼働を断念することなどを盛り込んだ申し入れ書を手渡しました。
対応した高田英雄広報グループ長は「社内の専門の部署に伝えたい」と答えていました。
申し入れに先だって研究会では県庁で会見を開き、北畠清仁代表が「川内原発は原子力規制委員会による安全審査が進められているので、この断層の調査を早くてほしい」と話していました。
研究会では原子力規制委員会にも断層の調査を求めていくことにしてます。
02月28日 23時08分

あの日、暗闇の中で 福島第1原発1、2号機中央制御室公開

2014-02-27 21:07:10 | メッセージ
あの日、暗闇の中で 福島第1原発1、2号機中央制御室公開河北新報


原発事故後、初公開された1、2号機中央制御室。報道陣は防護服を着て取材した
 東京電力は26日、福島第1原発事故から間もなく3年となるのを前に、同原発1、2号機の中央制御室を報道機関に初めて公開した。タービン建屋に付随する建物にあり、事故時は津波で全ての電源を失い、停電の暗闇の中で41人の社員らが初期対応に当たった。放射線量は毎時1ミリシーベルトに上ったという。現在も9マイクロシーベルト以上あり、計器類の前は立ち入り禁止になっている。

◎生々しさ今も/計器横に手書きで水位/福島第1原発制御室

 福島第1原発事故後、初めて公開された同原発1、2号機の中央制御室には、作業員が鉛筆で手書きした原子炉水位が今も残り、事故当時の生々しさをとどめていた。
 「21:30 +40cm」「21.40 +50cm」
 手書きの記録は制御盤の計器の横に記されていた。「+40cm」「+50cm」は原子炉内の核燃料の頭頂部がどの程度、水をかぶっているかを示す。炉心溶融に至る時間を推定できる情報だ。記録は事故翌日の2011年3月12日午前1時24分まで8回記されていた。
 制御室は約800平方メートルで1、2号機の原子炉の主要計器が並ぶ。窓はなく、作業員は停電で真っ暗な中、ペンライトで計器を照らして数値を読み取るなどの初期対応に当たったという。
 小野明所長は「現場の線量が(比較的)下がり、事故から3年を前に公開できるようになった。事故時、最前線で初期対応に当たった現場を案内したかった」と話した。


◎福島第1汚染水漏れ/「問題の根相当深い」/規制委、東電に不信感

 福島第1原発のタンクから高濃度汚染水が漏れた問題で、原子力規制委員会の田中俊一委員長は26日の定例会合で「組織文化や作業マニュアルが(安全を確保できるよう)できていなかった。相当根が深いことだと思う」と東京電力に強い不信感を示した。
 今回の漏えいでは「警報が鳴ったのに故障と思いこむ」「タンクの水位を見過ごす」「閉じておくべき弁を開けていた」など、複数の人為的ミスが重なったことが明らかになっている。
 汚染水問題担当の更田豊志委員も「極めて稚拙。問題が起きると付随的な問題も明らかになることに深刻さがある」と指摘した。
 定例会合では同社の柏崎刈羽原発(新潟県)で見つかった燃料通水管の曲がりが、同じタイプの燃料を使う他の電力会社では確認されなかったことも報告された。田中委員長は「この問題も東電だけだ。社内の安全文化や体質に問題がある」と繰り返した。


2014年02月27日木曜日

原発事故3年/避難者ルポ(上) 田村・都路地区

2014-02-27 21:05:04 | メッセージ
原発事故3年/避難者ルポ(上) 田村・都路地区河北新報



避難指示解除に向けて家の雪かきをする森谷さん=20日、福島県田村市都路町古道
 避難指示から3年。田んぼに戻る日が来る。
 「これで胸張って都路でコメを作れる」
 福島県田村市都路地区の農業森谷市男さん(65)は避難先の同市船引町の仮設住宅でこたつに入りながら窓の外に目をやった。
 前日の23日、政府が福島第1原発事故に伴う同地区の避難指示を4月1日に解くと決めた。指示解除は11の避難市町村の中で最も早く、住民帰還が現実になる。
 森谷さんの自宅は原発から20キロ西の山あいにある。20日に一時帰宅し、雪かきした。
 雪の重みで納屋がつぶれていた。
 稲作の再開に向け、種まき機を買ったばかり。雪をかき出そうとスコップを振り下ろし、凍った雪にはじき返された。
 「こうなると熱が冷めそうになる」
 そう言いながら玄関への通路をつくるため、トラクターで除雪を始めた。
 自宅は避難中に侵入したネズミの被害が深刻で修繕中だ。稲の種まきが始まる4月までに過ごせるようにしたい。
 「先祖が守った土地でコメを作る」
 避難生活が長引いても思いは揺るがなかった。
安全性を確認
 田んぼは2ヘクタール。ひとめぼれを作付けしていた。
 2012年4月の避難区域再編で日中の立ち入りが自由になった。水田除染が進み、昨年、コメの作付け制限が解かれた。
 地区の農家は64戸。うち稲作を再開したのは3戸にとどまる。自分は作付けしたい気持ちと風評に対する不安が交錯し、結局、見送った。
 「放射性物質が検出されれば地元全体のイメージが悪くなり、周りの農家に迷惑を掛ける。だからと言ってやらないと前に進めない」
 昨年に妻(60)と家の畑で野菜を栽培し、放射能検査をして安全性を確かめた。知人の農家が先陣を切って栽培したコメは全て基準をクリアし、稲作再開の背中を押した。
孫らとは別々
 仮設住宅暮らしもあと1カ月だ。避難指示解除と同時に家に戻る。
 仮設住宅の部屋の壁に妻の写真が張られ、顔に猫のひげがいたずら書きされている。「孫が遊びに来ては悪さをする」と笑みを見せる。
 原発事故前は妻と長男夫婦、3人の孫らと住んだ。長男一家は近くの借り上げ住宅に避難し、週末遊びに来る。孫は小学生と幼稚園の年少組だ。
 「孫と一緒に戻れるならいいんだけど」
 家に帰るのは自分と妻だ。長男一家は放射線を気にし、帰還を見送る。
 自宅周辺の放射線量は毎時0.5マイクロシーベルト前後。国の目標の0.23マイクロシーベルトより高い。高線量の所は再除染してもらう。
 「家族で考えが異なるのは仕方ないが、全域が0.23マイクロシーベルト以下になるのを待っていたら、自分はいつまでたっても帰れない」
 復興庁が12年に実施した同地区住民の意向調査によると、「戻る」と答えた人は43.9%だった。戻る人、戻らない人の間で地域が割れるのでないかと心配する。
 「都路はいい所。元に戻すために再スタートする。うまいコメを作れば風評被害もなくなる」

◎原発事故から3年。今も14万人が避難生活をしている。住民は帰れるのか。避難者の現状を報告する。

[田村市都路地区]原発事故で警戒区域に指定され、避難区域再編で避難指示解除準備区域になった。対象は42平方キロで市全体の9%、住民は117世帯368人で1%に当たる。除染が13年6月に終わり、11避難市町村の中で最も早く避難指示が解除される。


2014年02月27日木曜日

ふげんで防災訓練

2014-02-20 08:44:26 | メッセージ
ふげんで防災訓練NHK

福井県敦賀市にある原子炉廃止措置研究開発センター「ふげん」で、東京電力・福島第一原発の事故を教訓にすべての電源が失われたことを想定した防災訓練が行われました。
「ふげん」は、平成15年に運転を終え、解体作業が進められていますが、現在も使用済み核燃料が貯蔵されているため、ふげんを管理する日本原子力研究開発機構は毎年、防災訓練を行っています。原子力機構の職員など約290人が参加した19日の訓練は、配管の一部が壊れて使用済み核燃料が貯蔵されたプールの水が漏れた、という想定で行われました。
訓練では対策本部のメンバーが集まり、貯蔵プールの水位や温度に異常がないかや、放射性物質が外部に漏れ出していないかなどの情報を集約したうえで、国や県などと連絡を取り合っていました。
東京電力・福島第一原発の事故を教訓に、すべての電源が喪失した場合の対応を確認する訓練も行われ、職員たちは空気中の放射線量を測定する専用の車を出動させる手順などを確認していました。
「ふげん」では、今年度中に使用済み核燃料の搬出作業を終える計画でしたが、東日本大震災の影響で茨城県の再処理施設に運び込めない状態が続いています。
02月19日 19時45分

中貯で双葉町議会が住民懇談会

2014-02-07 20:56:33 | メッセージ
中貯で双葉町議会が住民懇談会NHK

双葉町議会が町外に避難している住民の意見を聞く懇談会が6日から始まり、除染で出た土などを保管する中間貯蔵施設の建設予定地を双葉町と大熊町に集約するとした福島県の案について、住民に説明がないことに対する不満の声が相次ぎました。
この懇談会は双葉町議会が避難している住民の意見を把握しようと6日から始めたもので、南相馬市の会場には仮設住宅などで暮らす住民、20人が集まりました。
この中で福島県が中間貯蔵施設を楢葉町を除く双葉町と大熊町に集約するという案を示したことについて、住民からは「復興を進めるには、施設を集約して水漏れ対策や情報公開を徹底して行うべきだ」と前向きに受け止める意見があがりました。
一方で、「施設が集約されると町に住めなくなるのかそれとも住めるのか、はっきりしてほしい」「詳しい説明がないので検討することができない」など住民に対する説明がないことに対する不満や疑問の声が相次ぎました。
佐々木清一議長は「復興のためには中間貯蔵施設の議論を避けては通れない。意見を真摯に受け止め町の執行部と話し合いたい」と述べました。
双葉町議会は今月22日までの間、住民が避難している県内各地のほか京都市や福岡市など13か所で懇談会を開いて住民の意見を聞き、町側に伝えることにしています。
02月06日 20時01分

原発避難でのと里山海道拡張へ

2014-02-06 17:45:01 | メッセージ
原発避難でのと里山海道拡張へNHK

志賀原発で重大な事故が起き近くの住民が避難する場合、「のと里山海道」が渋滞して避難が遅れると予想されることから、県は、5日、片側1車線の区間のうち志賀町から羽咋市にかけての一部の区間を2車線に拡張することを明らかにしました。
北陸電力の志賀原発で重大な事故が起きた場合、半径30キロ圏内に住むおよそ15万人が避難の対象になる可能性があり、多くの住民が自家用車で避難すれば、幹線道路が渋滞すると予想されています。
特に、能登地方と加賀地方を結ぶ全長およそ90キロの「のと里山海道」は羽咋市より北の区間が片側1車線のため激しい渋滞が起きる恐れがあります。
5日に開かれた県議会の代表質問で谷本知事は、「のと里山海道」のうち志賀町の徳田大津インターチェンジから羽咋市の柳田インターチェンジまでの21.2キロの区間を片側2車線に拡張する工事を今後、順次進めていくことを明らかにしました。
また県は原発事故が起きた場合に地元の志賀町の住民が速やかに避難できるように町内を走る国道249号線についても県として一部の区間で車線を広げる工事を行うということです。
02月05日 12時47分

住民グループ 申請に抗議

2013-12-28 19:18:54 | メッセージ

住民グループ 申請に抗議
12月27日 12時22分NHK


東北電力が女川原子力発電所2号機の安全審査を原子力規制委員会に申請したことを受けて、原発の再稼働に反対する住民グループが抗議の申し入れを行いました。
安全審査の申請に抗議を申し入れたのは、福島第一原発の事故で放射能汚染の影響を受けた農家などを支援している団体など、原発の再稼働に反対する住民グループのメンバー15人です。
住民グループは仙台市の東北電力本店を訪れ、綱島不二雄代表が東北電力広報・地域交流部の相沢利之課長に女川原発2号機の安全審査を原子力規制委員会に申請したことに対する抗議文を手渡しました。
その上で、綱島代表は「原発周辺の自治体では、事故が起きた際の避難計画もできておらず、再稼働に向けた動きは不信感を抱くものだ」と述べ、原発の安全性の徹底的な検証と県民への説明を求めました。
これに対し相沢課長は「申請は安全対策の取り組みを国に確認してもらうためで、直ちに再稼働につながるということではない」と答えて理解を求めました。
綱島代表は「明らかに原発の再稼働に備えた動きで、怒りを覚える。東北電力が原発を含めたエネルギー政策にどのように取り組むのか、今後も協議を求めていきたい」と述べました。

核燃料税 17%に改定

2013-12-07 11:46:04 | メッセージ
核燃料税 17%に改定NHK

愛媛県は原発が停止していても電力会社に課税できる方式を導入した新しい「核燃料税」の条例について6日、総務相の同意が得られたとして1月施行することになり、税率はこれまでの13%から17%程度に引き上げられることになりました。
核燃料税についてこれまでの愛媛県の条例では運転している原発の核燃料の価格に応じて電力会社から徴収することになっていますが、伊方原発が運転を停止しているため、今年度までの5年間の税収は31億円と当初の想定の3分の1程度に落ち込んでいます。
こうしたことから愛媛県は原発が運転を停止していても課税できる方式を導入した新しい核燃料税の条例を成立させ、6日、総務相の同意が得られたことから、1月16日から施行することになりました。
新しい核燃料税に導入されるのは、原発の発電能力に応じて課税する「出力割」と呼ばれる方式で、従来の方式に加えることで、税率が現在の13%から17%程度に引き上げられます。
県では、来年1月からの5年間で95億円余の税収を見込んでいるということです。
これについて、中村知事は「新しい核燃料税の導入で安定した税収が期待される。この核燃料税を財源に、原子力防災や安全対策などを着実に実行したい」とコメントしています。
四国電力は、「核燃料税によって、伊方原発が立地している地域の防災対策と地域振興が進み、地域と発電所の共生が図られることを希望しています」と話しています。
12月06日 20時16分

原賠機構の運営委員長に原田氏 弁護士で元検事総長

2013-11-05 22:31:41 | メッセージ
原賠機構の運営委員長に原田氏 弁護士で元検事総長河北新報


原田明夫氏
 原子力損害賠償支援機構は5日、弁護士で元検事総長の原田明夫氏が運営委員長に就く人事を正式に決めた。
 任期満了で退任した弁護士の川端和治氏の後任。同日午前に開催した運営委員会で委員の互選により選出した。原田氏は「東京電力が厳しい状況の中で責任を果たすために、どのような形で支援ができるのか、根本的に考えていくことが重要だ」と述べた。
 機構は、福島第1原発事故に伴う賠償金支払いのための資金を東電に支援する業務などを行っており、運営委員会は重要事項についての意思決定を行う。


2013年11月05日火曜日
権力の手先、犬が登場!

都路地区のコメ全袋検査

2013-10-28 12:53:47 | メッセージ
都路地区のコメ全袋検査NHK

原発事故の旧警戒区域の福島県田村市都路地区で3年ぶりに収穫された米の全袋検査が始まり、27日に検査された米は、すべて国が定める放射性物質の基準を下回り、安全が確認されました。
田村市都路地区の東側の地域では、原発事故の旧警戒区域としては初めて、この春、3年ぶりに作付けの制限が解除され、今月収穫された米の全袋検査がきょうから自治体と農協でつくる協議会の施設で始まりました。
27日に持ち込まれたのは、都路地区のコメ農家、坪井久夫さんが収穫した「ひとめぼれ」などの新米、90袋あまりです。
検査には、農協の担当者など4人があたり、30キロの新米が入った袋を、ひと袋ずつベルトコンベアに載せて、検査機に通し、放射性セシウムの濃度を調べました。その結果、検査されたコメはすべて1キロあたり9ベクレル以下で、国が定める1キロあたり100ベクレルの基準を下回り、安全が確認されました。
生産者の坪井さんたちは、袋が通るたびに検査機の画面で基準値を下回ることを示す丸印を緊張した面持ちで確認していました。
検査を終えた坪井久夫さんは「本当にほっとしました。これで原発から20キロ圏内の米も安心して食べられることを証明できた。自信を持って消費者に届けられる」と話していました。
27日に検査を受けた米は、坪井さんが個人的に契約している首都圏の消費者などに販売されるということです。
10月27日 19時14分
どこが安全なんだ!いい加減にしろ!

鳥取県庁でも原子力防災訓練

2013-10-19 10:50:58 | メッセージ
鳥取県庁でも原子力防災訓練NHK

鳥取県側でも県の危機管理局の職員などおよそ40人が参加して原子力災害の初動対応を確認する訓練が行われました。

このうち県庁の災害対策本部室には午前9時ごろ人形峠環境技術センターから電話とファックスで事故の一報が伝えられました。
そして県危機管理局の城平守朗局長が指示を出し、すみやかに災害警戒本部や空気中の放射線量を監視する緊急時モニタリングセンターを設置しました。

また、事故の詳細な情報を把握するために危機管理局の職員2人が車でおよそ60キロ離れた人形峠環境技術センターに向かいました。城平局長は「関係機関への連絡や情報収集などこの訓練を通して実行力を高めていきたい」と話していました。
10月18日 13時20分

アートディーラーとして

2011-01-14 12:00:00 | メッセージ
人は人、自分は自分といつも割り切って生きる日々。宇宙の歴史から自分自身を顧みたら流れ星のようなちっぽけな存在。だからこそ一期一会の精神を絶えず意識して明るく生きようと思う。アートディーラーとして20数年の歳月が流れ、学びと修業の日々ですが、もうそろそろ「勝負するステージ」を変えてみようと思案している。全てのスタイルを転換して、独自の立場で「風」と「波」を起こしてみたい。僕にしか出来ない新境地=事業を立ち上げて社会的な使命をはたしていこうと考えている。なんとなく自信が湧き出てきた。今年は今まで以上に読書と旅で自分自身の知力と見識を深め、未熟な魂を成長させ、新たな次元で活躍したい。根本的に内村鑑三の「後世への最大遺物」とカール・マルクスの「資本論」のエッセンスを忘れないようにしながら…
島国日本での地政学上における独自性を考慮してアート界で活動していく決意です。

ほめることとけなすこと

2010-07-16 16:36:00 | メッセージ
最近、ある重要な事実に気がつきました。それはどういうことかというと、この日本では、出る杭は打たれるという諺通りの社会なのだということを……。どんなにまじめに正直に人に接しても、そういう気持ちが曲解されることもあるんですね。
「万人を同時に喜ばせることなんて、出来ない。この世の全員に認められるなんて、不可能です。同じことをしても、ある人はほめるし、ある人はけなす」だから、八方美人になる必要もないし、人は人、自分は自分とドライに割り切って、気の合う友達と楽しい時間をどれだけ共有できるかが大切な生き方のように思うのです。他人と過去は変えられないけれども、自分と未来は変えられるという気持ちで毎日地道に努力していきたいと思案しています。アート界においても先見の明を持って優れたアーティストを探したり、重要なアート作品を掘り返し、正しい位置に正当評価、価値付けする行為ができるアートディーラーと呼べる人は、僕の知っている限り数名です。その方々は当然目立つわけですから、アート界では「悪く言われる」という笑い話みたいな状況に陥るわけです。日本のアート界は、まだまだ僕を含めてイナカノヒトですね。要するに知性も教養のかけらもないおバカさんの集まりだと言い切ってもいいんじゃないかな。とどの詰まり誉められることもけなされることも同じことのような気がします。つまり一人の人に対する評価というのは常に賛否両論であるのだから、この単純な二律背反する矛盾を矛盾として早く気づき、他人の評価は参考意見として聞いておくぐらいの気楽な生き方の方がストレスを感じずに生きられるような気がします。

人は生まれかわる

2010-07-15 10:30:00 | メッセージ
『才能は清流でも培うことができるが品格は人生の激流の中でしか培えない』とある文豪が述べているそうですが、ある意味正鵠を得ていると思います。泥の中から綺麗な蓮の花が咲くように実際の人間社会においても揉まれれば揉まれる程より人として自立しすばらしい人格を形成することも可能ではないのかな、とぼんやり考え込むことがあります。人は生まれ、少しずつ学びながら、真っ当な人間として生きる生き方の方が精神衛生上とても健康的だし、何事も「正直親切」を心がけた方が対人関係においては楽な生き方だと自分は思うけど…。特にアート界は美しい表現世界を提示し、多くの人々に共感してもらうことが一番の喜びであるということを前提でのぞめば目の前には「明るくクリアーな世界」しかないと思う。アート・ディーラー自身が心が濁っていたり、目が曇っていたら『真実の光』には出会えないと思う。芸事においても同様で、「いい能を舞いたければ、いい人間になれ」とある能楽師がおっしゃっていますが、このことは全てに当てはまると僕は思う。
「若気の至り」という言葉がありますが、もしたまたま悪友と付き合い、悪の道に半分足を突っ込んだとしても、本人がそのことに気付き改心した時が真面目な人間に生まれかわる新しい誕生日のようなもの……だからこそ人間は絶えず生まれかわり、新しい人間として目をさまし人生の覚者になれるのではないのかな。例えば、日本は自己破産した人間にはとても冷ややかな対応をする社会だと思う。再起を許さない風潮があるのはある意味致し方ない部分もあると思うのですがやはり、もう一度捲土重来を期す人には助け舟を自分なら出したいと思う。一度挫折を味わった人は痛い目にあった時、辛さや痛みを十二分に感じる経験をしているのだから許してあげてもいいと思う。
人は日々、学びながら自らの弱点や欠点に気付く事によって人格を高め品格を向上させる生き物だと自分は信じていますしそのように自分は努めています。