NHK
4月11日 12時36分
エネルギー基本計画では、使用済み核燃料を再利用する「核燃料サイクル」を推進し、高速増殖炉「もんじゅ」については、放射性物質を減らすという位置づけを加えていますが、いずれも、今後進めるためには解決しなければならない数多くの課題が残されています。
国が資源の有効利用を理由に進める「核燃料サイクル」では、その柱と位置づけられ建設された青森県にある使用済み核燃料の再処理工場が、トラブル続きで着工から20年余りたっても本格的に稼動できない状態が続いています。
また仮に再処理工場が稼働したとしても、国や電力会社は原発の運転再開が見通せないなかで発生するプルトニウムを原発で使う計画を立てられていません。
日本がすでに保有しているプルトニウムは、核爆弾およそ5500発分に匹敵する、およそ44トンで、使う当てがないプルトニウムがさらに増えると、テロを懸念する国際社会から批判を招きかねない状況です。
一方で、高速増殖炉「もんじゅ」も、1兆円近くかけて造られましたが、運転開始から20年たった今でも相次ぐトラブルや次々と見つかる点検漏れで動かすことができずにいます。
エネルギー基本計画では、「もんじゅ」について、放射性物質を減らすという位置づけを加えていて、「数万年以上」という寿命の長い放射性物質を短いものに変えて減らす技術は、理論的には可能とされますが、実用化には少なくとも数十年はかかるとみられています。
「もんじゅ」は、維持費だけで年におよそ200億円かかることから、研究成果が具体的に得られる見通しがないなかで、利用し続けることが妥当かどうか問われることになります。
4月11日 12時36分
エネルギー基本計画では、使用済み核燃料を再利用する「核燃料サイクル」を推進し、高速増殖炉「もんじゅ」については、放射性物質を減らすという位置づけを加えていますが、いずれも、今後進めるためには解決しなければならない数多くの課題が残されています。
国が資源の有効利用を理由に進める「核燃料サイクル」では、その柱と位置づけられ建設された青森県にある使用済み核燃料の再処理工場が、トラブル続きで着工から20年余りたっても本格的に稼動できない状態が続いています。
また仮に再処理工場が稼働したとしても、国や電力会社は原発の運転再開が見通せないなかで発生するプルトニウムを原発で使う計画を立てられていません。
日本がすでに保有しているプルトニウムは、核爆弾およそ5500発分に匹敵する、およそ44トンで、使う当てがないプルトニウムがさらに増えると、テロを懸念する国際社会から批判を招きかねない状況です。
一方で、高速増殖炉「もんじゅ」も、1兆円近くかけて造られましたが、運転開始から20年たった今でも相次ぐトラブルや次々と見つかる点検漏れで動かすことができずにいます。
エネルギー基本計画では、「もんじゅ」について、放射性物質を減らすという位置づけを加えていて、「数万年以上」という寿命の長い放射性物質を短いものに変えて減らす技術は、理論的には可能とされますが、実用化には少なくとも数十年はかかるとみられています。
「もんじゅ」は、維持費だけで年におよそ200億円かかることから、研究成果が具体的に得られる見通しがないなかで、利用し続けることが妥当かどうか問われることになります。