鉱泉の出方はそれぞれだ。とうとうとあふれんばかりに湧き出る鉱泉。尽きることなく流れ出るもの。ぽたぽたと滴をしたたらせるもの。
鉱泉の価値を知らない人は、その水の量で豊かさを判断する。鉱泉の効用を熟知している人は、その泉の水ではないもの、含有成分で鉱泉のよしあしと質を判断する。
同じように、他の事柄に関しても、見かけの量の多さや圧倒的な迫力にまどわされてはならない。何が人間にとって意味と価値のある質であるのか。本質を見分ける眼を持つことがきわめてたいせつなのだ。
ニーチェ 『漂白者とその影』
鉱泉の価値を知らない人は、その水の量で豊かさを判断する。鉱泉の効用を熟知している人は、その泉の水ではないもの、含有成分で鉱泉のよしあしと質を判断する。
同じように、他の事柄に関しても、見かけの量の多さや圧倒的な迫力にまどわされてはならない。何が人間にとって意味と価値のある質であるのか。本質を見分ける眼を持つことがきわめてたいせつなのだ。
ニーチェ 『漂白者とその影』