個別指導塾 ONE-S(ワンズ)のブログ

堺市上野芝にある個別指導塾です。進学から補習、不登校の子どもの学習サポートなど、さまざまな子どものニーズにこたえます

120%の力なんてずっと出せるわけじゃない

2018-12-31 11:55:07 | 教室から
こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

冬季講習も前半が終わり、今日は自宅と塾の大掃除です。フルパワーでいかないと1日では終わりそうもないです。

勉強であってもスポーツであっても、能力も向上させるためには必ず努力が必要ですよね。天才型の人間であっても、おそらく努力はしてるのだと思います。その努力をどれほどするかによって、到達する地点は決まるんですね。

ただ、同じ努力をしたからといって、同じ到達点になるとはかぎりません。いえ、まず同じ地点になる可能性はないです。それはおそらく人間が本来持っている生まれながらの能力がそれぞれ異なるからです。

恥ずかしい話ですが、私は小学生の頃自分のことを「もしかして俺って天才かも」と思ってました。授業でわからないことなんて何もないし、すぐに理解できましたから。それは中学生になっても続きました。受験前の入試問題で解けない問題はありましたけど、それでもやはり「天才かも」と思っていたイタイ少年でした。

それが高校に入学して一瞬で変わりました。私より頭のいい子なんてたくさんいて、どれほど勉強しようが勝てるわけないと気づきました。それまで学校で1番になるのが当たり前で、だれかに負けることなんて許されないと思ってましたが、高校であっさりと敗北を認め、自分の能力の範囲の中でできることをしようと考えが変わりました。たとえ、当時私が1日15時間ほどの勉強をして、彼らと同じくらいの学力をなんとか保っていたとしても、彼らが本気を出せばまたすぐに突き放されるわけですから、どうやっても追いつくことなんてできません。そして大事なことは、1日15時間ほどの勉強をし続けることなんて、何年もできないということです。

何か目標に到達するために努力することは当然です。ただ、「努力=素晴らしいこと 」と盲目的に信じるのはどうかと思います。

1日10時間ほどの勉強を中学受験のために小学生の3年生頃から続けて、なんとか志望校に合格できたとします。もちろん素晴らしいことですし、喜ばしいことなんですが、ここで終わりではないんです。むしろここからが始まりなんです。厳しい受験勉強を勝ち抜いてきた猛者たちが集まっているんです。少しでも気をぬくとどんどん離されていきます。受験勉強と同じような努力を続けていかなければなりません。大学受験まで考えると、そこから6年間続けなければなりません。そんな120%の努力を続けることなんてできるでしょうか?

途中で少し休みたいと思う時期もあるでしょう。もっと青春したいという子もいるでしょう。でも勉強を休んでしまうと落ちこぼれてしまって、授業についていけず、学校に行きにくくなってしまいます。そうなっている中学生がどれだけ多いか、もっともっと知るべきです。

最終学歴である大学でその努力をするのはまだ理解できます。最終学歴は強力な武器になりますから。また、就職活動において死にものぐるいで努力することもわかります。人生の半分は働いて過ごすわけですし、その場所を選ぶのに妥協はしたくないでしょうから。

ですが、中学受験でそこまでの力を出し切ってしまうのは疑問しかないです。小学生に努力させることがいけないといっているわけではなく、入学と同時に力尽きてしまうような、限界を超えた努力をすることに賛成できないのです。

おそらく中学受験の先には大学が見えていたのでしょう。ですが、中学受験で力尽きてしまったため、目標とした大学はもちろん、滑り止めにも考えていなかったような大学にしか進学できなくなっている子もめちゃくちゃ多いんですよ。

厳しい言い方をすれば、120%の力でようやく手に届くような場所にいても、そこで生き残るのは難しいです。余力を残してその場所によってたどり着いた子には勝てません。この中学校に合格できれば大学も就職も保証されているわけではなく、ただその権利を得て、少し可能性が高くなったというだけなんです。そして、いくら努力しても超一流にはなれない、能力には限界があることを知らなければなりません。

自分でいうのもなんですが、私は学生時代(大学を除いて)、勉強の努力は人並み以上にしてきたと思います。だからこそ、手に入れることができたものもたくさんありますし、一切後悔はありません。その気持ちがあるから、こうして塾の講師として、子どもたちに努力の大切さ、学ぶ楽しさを、そして目標を達成したときの充実感をぜひ感じてほしいと心から望んでいます。

それと同時に疲労しきって、傷ついている子どもたちの力に少しでもなりたいとも思っています。傷ついた子どもがこれだけ多い今の現状を変えたいとも思っています。

私は今の、この塾の講師という仕事が本当に好きです。できるだけ、長く長く続けていきたいです。だから、毎日90%くらいの力で仕事をしています。10%の余力を残しながら、一生懸命これからも頑張っていこうと思っています。

今年も1年間ブログを読んでくださりありがとうございます。後半は更新頻度も少なくなってしまいましたが、無理せず私のペースでこれからも続けていくつもりです。来年も引き続き読んでいただければ有難いです。どうぞよろしくお願いします。

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