個別指導塾 ONE-S(ワンズ)のブログ

堺市上野芝にある個別指導塾です。進学から補習、不登校の子どもの学習サポートなど、さまざまな子どものニーズにこたえます

あきらめたらそこで終わり

2017-09-14 11:23:48 | 教室から
こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

有名な漫画の〇〇先生のセリフに「あきらめたら、そこで試合終了ですよ」というのがあります。私も大好きな漫画でもちろん全巻そろえて、たまに読んでいます。スポーツ観戦が好きで、特にヨーロッパのサッカーを観ることが多いのですが、これまで観戦してきた試合の中でも、まさにこの言葉がピッタリとあてはまるような奇跡のような試合が何試合かあります。スポーツの世界では、試合時間が決まっていたり、ラウンド数が決まっていたりと勝敗の決着がわかりやすく、そういった点でこのような奇跡の瞬間を目にすることがあるのだと思います。

一方、人生においての勝敗となると一気に難しくなりますよね。どこで試合終了なのか、何をすれば得点が入るのか、今現在勝っているのか負けているのか、まったくわかりませんよね。それはおそらく人生は勝負ではないからでしょう。

私は高校卒業した後浪人して、そのとき目指した職業が医者でした。当然医学部に合格しないと医者にはなれませんので、医学部に合格するために勉強をしました。しかし結果は2浪しても合格することはできませんでした。2浪のときのセンター試験がボロボロで1浪のときよりも点数が悪かったんです。目標とする大学のボーダーラインには程遠い点数でした。そのときの私の選択肢は3つあり、①3浪してもう一度チャレンジする。②このセンター試験の点数でも合格できそうな大学を日本全国から探して受験する。③医学部をあきらめる。でした。いろいろ悩みましたが、かぎりなく③に近い選択をしました。前期試験は志望していた大学の医学部を、可能性はほぼ0でしたが、2年間そこを目指して勉強してきたのだから受験するだけ受験してみようと、そして後期は医学部以外の学部を受験することに決めました。結果は予想通り、前期は不合格で後期で志望していた学部ではない工学部に合格しました。

この医学部受験をあきらめるという選択をした時点で、私の医者への道が閉ざされて、医者になれるかどうかという試合は私の負けで終了してしまいました。ですが私の人生が終了したかと言えば、全くそんなことはなく、逆に今現在は毎日がとても充実した日々を過ごすことができています。確かに当時はショックでしたし、何もやる気が出なかったのは事実ですが、こんなことはサッカーでいうと試合終了したわけでもなく、ただ開始10分ぐらいで絶好のシュートチャンスを外してしまって「ああ、せっかくの先制のチャンスやったのに。やってもうたー」という程度なんです。

そこから学べばいいんです。なぜシュートを外してしまったか、次決めるためにはどうすればいいのか、そういうことの繰り返しで私たちは前に進んでいきます。

「もう1年勉強を続けていたら志望校に合格できるんとちゃう?」と言ってくれた人もいました。ですが自分ではわかっていました。これが自分の限界なんだと。だから、これからはシュートを決めるストライカーではなく、パスの技術を磨いていこうと目指す方向を変えたのです。

「あきらめる」というとどうしてもネガティブなイメージになりますが、いい意味の「あきらめる」は「自分の力を見きわめる」ことだと思います。「あきらめなければ何だってできる」なんて私は信じていません。成し遂げることができた人だからこそ言えることばであって、人には向き不向き、能力の限界などがあるはずでから、「あきらめないで頑張ったら絶対に夢がかなうよ」なんて無責任なことは私には言えません。能力以上のことを求めてしまうと、体や心に大きな負担がかかってしまいます。そういった意味では、子どもに必要以上のものを期待したり、プレッシャーをかけてしまうことは危険なんです。子どもの力、得意不得意を知ることが親や先生に一番求められるものではないでしょうか。

だからといって、何にも挑戦しなければ何も変わりません。大事なことは試合に出ること。試合に出たからこそ気づくことができることがたくさんあります。頑張って勉強したり練習したりするから、自分の力を見きわめることができるのです。

ですから「あきらめたらいけない」のではなく「何もしないうちから、あきらめるな」ということです。そして自分を知ったうえで「あきらめる」ことは恥ずかしいことでもなんでもなく、とても勇気のあるよい決断なんです。「自分がどれほどの人間かを知ることを怖れて、夢にしがみついている」方が「夢をあきらめる」ことより楽だと思うんです。

「あきらめて試合終了?」ぜんぜん構わないじゃないですか。また新しい試合が始まります。次から次へと無限に試合は待っていてくれます。自分の力が発揮でき、自分が楽しいと思える試合を見つけることができれば、それがきっと勝利と呼べるものなんでしょう。

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