無会派 大竹功一の独り言

福島第一原発から約80キロの白河市在住。市議会議員7期目。
老病傷保護犬猫たちと暮らしています。

「耳カット猫」白河市に増殖中

2015年11月12日 22時56分04秒 | 動物愛護
昨日は83人の方々にアクセスをいただきました。有難うございました。

さて、NPO法人の事務局として、時間を見つけてはボランティア活動に参加しております。この団体は、子ども虐待防止のオレンジリボン運動より始まり、2年前からは動物愛護活動も行っております。野良猫の不妊去勢を行うTNR活動を始めたのも2年前です。当初は、定款に活動がなかったため、個人の活動となっていた部分もありましたが、昨年9月には定款変更も完了し、「動物愛護」もできるNPO法人となりました。

先日、横浜市中区で野良猫8匹が殺害されたというテレビ報道がありました。警察は犯人を捜索しているようです。犯人がわかれば、実名報道される可能性もあります。ご存知ない方もいるようですが、野良猫であっても、飼い猫飼い犬であっても、みだりに殺害・虐待をすれば罪に問われます。その罪は重く、

愛護動物をみだりに殺し、又は傷つけた者は、2年以下の懲役又は200万円以下の罰金
愛護動物を遺棄した者は、100万円以下の罰金


となっております。しかし、昨今の状況は、殺害や虐待をする者より、可哀想だと餌を与える者を非難する傾向にあるように思えます。また、野良猫の原因となる「遺棄」については、関心を示す者も少ないように思います。本来、飼い主が飼い猫の不妊去勢を怠り、生まれた仔猫等を遺棄し、生き延びた猫が野良猫となり繁殖することにより野良猫問題は起きます。しかし、問題の根源となる「飼い猫の遺棄」を取り締まる者がいません。アニマルポリス不在の日本では、犯罪が野放しになっています。飼い猫を繁殖させ、遺棄する者も、犯罪意識が希薄だと感じております。

本来、被害者であるはずの猫が、一番の悪者となっているように思います。

この問題を解決するために、環境省は「地域猫活動」を推進しようとしています。全国の先進地域では、不妊去勢手術に全額補助が出るところもあるようですが、動物愛護発展途上自治体である福島県では、飼い犬猫への補助もありません。そのため、ボランティアの負担が大きくなっております。

最近、白河市だけでなく、近隣市町村からも野良猫への問い合わせをいただきます。以前は「引き取ってくれ」でしたが、時代は変化しているようで、最近は「野良猫」に餌付けをしている家庭から、「何とかしたい」という相談をいただきます(NPOへの相談)。餌だけ与えて、不妊去勢への責任は一切負わない人もいれば、費用を全額負担するので協力してほしいという人もいます。数が多くなれば、費用も莫大になりますが、これを支払っても野良猫を助けたいと考える県民も存在します。最近は、NPOの「会員になりたい」と連絡をいただくこともあるようです。草の根運動は着実に広がっています。

印象的なのは、ネットに親しんだ若者の存在です。あるご家庭では、野良猫の手術に際し、お子さんが「耳カットしてない」と指摘したそうです。耳カットとは、野良猫の不妊去勢手術をした際に、片耳の先をV字に小さく切り込むことで、麻酔をしている間ですので猫は痛くありません。これは世界共通のサインだそうで、耳カットがあれば、再度手術をされずに済みます。



今週月曜日より本日までの間に、9匹の耳カット猫ができました。2年前から始めた活動ですが、冬場はTNR(繁殖防止の手術をして戻す)のシーズンです。糞尿被害等の苦情もあるようですが、問題を放置すれば、野良猫の殺害や虐待等が発生し、住民が犯罪者となる可能性もあります。事実、白河市内でも、「野良猫が殺されている」という相談をいただきます。TNR活動を推進することは、市民の犯罪を未然に防ぐことにもなるかと考えております。今週末は、ボランティアが啓発チラシを配布するようです。私も参加したいと考えております。