ふくろう親父の昔語り

地域の歴史とか、その時々の感想などを、書き続けてみたいと思います。
高知県の東のほうの物語です。

水の流れに

2010-03-08 21:26:46 | 森林鉄道物語
 魚梁瀬森林鉄道の取材に奈半利川に来てしまったのですが、ここ2~3日の雨の影響でしょうか、結構水量がありました。

 森林鉄道が出来るまでは、この水に木材を載せて流していたのです。川流しは大変危険な作業だったようですが、それ以外の手段は無かったのです。
 また水量不足で木材を流すことが出来なくて、困ったような記録も多く残されています。

 昨年森林鉄道の遺産が重要文化財に登録されたのですが、文化財になるほどの規模の施設がその当時建設されたのも、豊かな資源がかつてこの中芸地域の奥地にあった証拠なのです。
 写真に見える川原の黒い物体は森林鉄道の奈半利鉄橋の橋脚の跡で、その向こう側に田野地の鉄道遺産が見えています。

 今は奈半利の町中では、すでに森林鉄道の気配を感じることは出来ませんが、六本松の貯木場と法恩寺の袴橋だけが森林鉄道があったことをかすかに伝えているのです。