ふくろう親父の昔語り

地域の歴史とか、その時々の感想などを、書き続けてみたいと思います。
高知県の東のほうの物語です。

美しい黒。

2010-03-20 11:19:46 | 好きなもの
 日本画の墨とも違い、ベラスケスの黒でもない、もちろんゴヤのものでもない。美しい黒だと思わせてくれた絵画でした。
 この展覧会に行くのに、大型のバスをチャーターして出かけたのです。奈半利町から神戸までほとんど満員状態で出かけました。いい思い出です。

 オルセー美術館展。神戸市立美術館まで出かけていたのです。
 もう10年以上前のことになってしまいました。20世紀の最後頃でしたね。

 マティスもマネの「鈍く光を含んだ黒」が好きだったそうですよ。
 黒という色はなかなかに強い刺激的な色だけに、使い方が難しいのですが、マネの黒は浮き上がらせたりもするのです。上品な色です。マネの黒はね。

 マネの黒。ルノアールの赤。ボナールの緑そしてマティスは青がキレイです。
 私の好みなんですがね。

 暗く、陰湿な感じに陥りがちな色、黒ですが、使い方の巧者はいるものなのです。

 この美術展では、印象派の巨匠達の作品がたくさんありすぎて、目が泳いでしまったほどです。ルノアールやセザンヌ、マネもモロー・・・。限が無いほどの作品群を一挙に見たことになります。さらにせっかく神戸まで行ったのですから、おいしいものも食べたくなりましたし、珍しいものを見たくもなって、時間がなくなって忙しい旅でしたねえ。

 またいつか、安芸郡奈半利町から皆で出かけたいものです。
 画を見に行きませんか。
 こうした作品展がいつでも見られる。都会の贅沢です。

 田舎から出かけるには、若干の努力が必要なのです。

美しき時代

2010-03-20 09:47:25 | 好きなもの
 行けなかった美術展のチラシをです。
 行きたくても行けなかった美術展だったのです。

 トゥールーズ・ロートレック(1864~1901)の作品の展覧会でした。
 2007年11月から2008年1月まで愛知県立美術館で開催されていました。

 行けなかったですね。金も暇もなく、ただうろうろしておりました。
 随分と前からロートレックは好きでしたね。巴里のダンスホールや劇場さらに娼館など、モンマルトルの歓楽街に住む人々を描いていました。全く日本にはない世界だとおもっていました。

 ポスターなんかで有名な作家の一人です。
 見たいとか聞きたいとか、そうした欲望はいつもあるのですが、田舎暮らしは随分と我慢をしなければなりません。
 そういえば「赤い風車」という映画もありました。素晴らしい幻想の世界だったことを思い出します。
 37歳で亡くなったのですが、残すものは残していった天才の一人かとおもいます。

 酒におぼれて死んでいったのです。
 彼は、孤独だったのです。
 そして美しき時代(ベル・エポック)といわれた頃に華やかな世界にいたのです。