尾崎まことの詩と写真★「ことばと光と影と」

不思議の森へあなたを訪ねて下さい。
「人生は正しいのです、どんな場合にも」(リルケ)
2005.10/22開設

最後の一編

2008年09月10日 00時28分23秒 | 詩の習作
日本の詩人の中で
まだ誰も言わないことだけれど
誰かは言い始めねばならないだろう
日本の詩の最後の一編は
あの聞きとりにくい朗読であった

それから詩はみごと滅んだと
そのために詩人は喪中であると
残ったのは通夜のざわめきであると

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死んだことのない人間

2008年09月10日 00時17分25秒 | 詩の習作
一度も死んだことのない人間は
自分の他に誰も
愛した事もない人間だ
愛した人間だけが
何度も死ぬ
そして必ず生き返る
もう愛さなくてもいい時まで

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