
だって大好きな人に逢えるんだもの

もぅ,何日も前からソワソワしてて身体をあちこちにぶつけたりしてる

何を話そうかとか,どこに行こうかとか,ランチはどぅしようかとか…。
大好きな人は,私の憧れの地からやってくる。
10年前その場所に訪れた時,独特の雰囲気と匂い,よそよそしくて他人行儀な人達,嘘だらけの輝き… 。
全てに魅力された。
その時の私が,身を置きたい条件の全部があったから。
その澱んだ雑踏の中に,埋没して生きてみたかった。
ひっそりと……,且つ華やかに…… 。
きっとここに戻ってこようと思って,帰路に着いたのを昨日の事のように覚えている。
その後,度重なるアクシデントの為に未だ実現できてはいないが…。
10年の月日が流れたその間に,あの頃覆い隠していた甘ったるい優しさという感情が,不本意にも顔を覗かせてしまったけど。
だけど,人間なんてそう簡単に変わるものじゃない。
それを言うなら,私は多重人格気味なのだから変わりようもなく,根本的に砂糖菓子の様な女ではない筈で…… 。
あの物騒な街が,今でも大好きなのだ

大好きな人はそんなあの地で,美しく強かに生きている。
決して薄汚れる事なしに…… 。
この胸のときめきは,幼い頃,海外から帰ってくるパパを待っていた気持ちに似ている。
遠い異国の風を孕んだ違う匂いのパパに,早く逢いたかった…… 。
そんな愛おしい気持ちで胸がいっぱい

姿を見たら,多分,泣いちゃうだろうな・・・

早く逢いたい・・・
