霧が立ち込める湖の畔で
対岸に佇み 少年を見ている
少年は 久しぶりに逢えた両親に手を牽かれ
その安堵の中で 直ぐにでも歩みを進めようというのか
とても大切な友人であるに違いないのに
その理に抗う術を 私は 持ち合わせてはいない
其の下では 少女でしかない私が
崩れ落ちそうな危うさだけを
震えるようにカンジながら ...
ただ 立ち尽くしている
先日 一枚の暑中見舞が届いた
差出人は 共に病と闘ってきた同志
彼女はずっとナースとして働いてきた人
私よりひと回り以上 歳上だけれど 入院中もその後も とても仲良くしてもらった
退院後の経過や 術後の不安定な体調が 彼女の気持ちを波立たせて
哀しいコトバを吐かれた事もあった
だからこそ こうして嬉しい便りが届けられたことが 自分のことのように嬉しくて 胸がいっぱいになってしまった
そして この便りがなければ 忘れていただろう 今日 7月16日は
私にとっても術後5年目となる日
多量の出血がなかなか止まらず ナースがとても心配していたのを想いだしたりしてる
私の場合は 年齢が若い理由などから まだ経過観察が必要だけれど
近頃は 伏せている日数も減ってきたし
耐えきれない激痛に 七転八倒する事もなくなってきた
つくづく有り難い事だと想ってる
生かされてある 今日という日
大切にしたい