plainriver music: yuichi hirakawa, drummer in new york city

ニューヨークで暮らすドラマー、Yuichi Hirakawaのブログ

張り替え時

2006年12月11日 | 音楽
先月は一度も記事を書けないでいました。でもそれよりもっと長い間更新していなかったのが、自分のドラムの皮。なので最近本当に久しぶりにドラムの皮を買ってみて、値段は上がったけれど、品質は目覚ましく良くなっていると実感した。皮といっても実際はプラスティックや合成繊維などでできている。

プラスティック製の皮は1970年代頃から主流になった。それまでの主流で、現在でも使われているのは成長しきっていない牛の皮製のもの。どちらにも長所と短所がある。
牛の皮製はちょっとした温度や湿度の違いで張り具合が急激に変わるので、こまめに緩めないと破れ易い。その点プラスティックや製は張り具合が安定し、余程理不尽な強さで叩かない限り、破れることはない。そして音色はと言うと、特に合成繊維のものが限りなく牛の皮製に近づいていると思う。

とはいってもプラスティック製の皮にだって寿命はある。最も頻繁に叩かれる皮の中心部付近がボコボコになったら明らかに終わりだし、たとえ皮の表面が平らでも、音に余韻が無くなってしまったらもう張り替え時。

個人的には新品の皮の音より、余韻が無くなる少し前の音が好きだったりする。それはなんとなく悪くなる寸前までよく寝かせたステーキの味のような感じかもしれない。