plainriver music: yuichi hirakawa, drummer in new york city

ニューヨークで暮らすドラマー、Yuichi Hirakawaのブログ

意味を知っていれば書けるはずの言葉

2008年11月23日 | ニューヨークあれこれ
クィーンズのとあるスーパーマーケットで買った胡麻の袋に、3つの胡麻レシピが。明らかに日本国外で印刷された文字の数々。

今までにも「ジャイアントコーン」ではない「ジャイアントコーソ」や「マーガリン」ではない「アーガンリ」などの腰砕け誤字を沢山見たが、今回のはそうあからさまではなく、ここまで日本語らしくしながら惜しい、というもの。

まず最初の「煮出汁」に「し」を挿入すればダシ汁の正しい呼称なのだが、このままで加工食品の包装に書かれたことはあまり無いだろう。

次の「化学調味料」は昨今のわざとらしくも紛らわしい添加物名の列挙に比べればあまりにもストレートな表示で、むしろ清々しささえ感じられるが、最近の表示にはあまり使われないか、列挙の最後に辛うじて載るかどうかというところ。

最後は「砂醤」。レシピから考えてこれは砂糖だろうが、あまりにも見当違いの漢字が堂々と「砂」と組み合わさっているので、実は粉々にした醤=ひしおというものがあるのか?とググってしまったほど。

このようにところどころの「日本人だったらこうは書かないという言葉」が少し気になる。でも真の問題はこんなことではない。

中身が人間にとって無害なものだけで作られていれば、包装にどんな誤字があっても良い。でも現実には包装がいい加減なら中身もいい加減だろうと思われて当たり前。そうでなく、完璧な日本語で印刷された包装の中身には有害物質がテンコ盛りというのは、見ただけではどうにも判らないのだから怪しいだけではない。恐ろしい。

消費者が本当に中身を知り、食品を自分で選べるようになるのは一体いつなのだろうか?